今回は、こんな疑問にお答えします。
・水道水でも白湯は作れる(危険ではない)
・ただし作り方には「すぐに加熱を止めない」「温度の目安は100度以上」「煮沸した水はすぐに飲む(保存しない)」などのコツがある
みなさんは白湯を作るときにどんな水を使いますか?
水道水?ミネラルウォーター?
もちろん白湯をミネラルウォーターで作るのはとてもよいことですが、日本国内であれば水道水で作るのも危険ではありません。
今回は水道水を使って白湯を作るのが危険ではない理由と実際の作り方・注意点をまとめてみました。
結論:水道水で白湯をつくったら危険というのは間違い?!
結論から言うと、水道水で白湯を作っても危険ではありません。
その理由は以下の2点です。
危険ではない理由➁ 煮沸によって不純物を除去できるから
一つずつ見ていきましょう。
危険ではない理由➀ 日本の水道水は品質管理が万全だから
日本の水道水は、世界でも有数な安全・安心な水です。
その理由はその管理体制にあります。
水道法第4条の「51項目の水質基準」に加えて「26項目の水質管理目標設定項目」を設け、日本の水道水の水質は安全性が保たれています。
・51項目の水質基準
日本の水道水は厚生労働省が管理する「水質基準に関する省令」で、除外すべき不純物と基準が設けられています。(※1)
大腸菌:検出されないこと
カドミウム及びその化合物:カドミウムの量に関して、0.003mg/L以下
水銀及びその化合物:水銀の量に関して、0.0005mg/L以下
総トリハロメタン:0.1mg/L以下 など
・26項目の水質管理目標設定項目
将来的に水道水の安全性が確保されるべく、万全を期するために設けられた項目です。
人の健康に影響を及ぼす恐れがある項目など、質の高い水道水を維持するためにチェックされています。(※2)
=1㎎/L以下
=塩素消毒に使った塩素の残留量。上限は決まっていない。
=10㎎/L以上 100㎎/L以下
=石鹸の泡立ちへの影響を考慮して定められている
=7.5程度
=給水管の腐食への影響を考慮して定められている
=0.004mg/L以下
=発ガン性を考慮して定められている
水道水は日本人であれば生涯飲み続ける可能性があるため、1回飲んだだけでは特に問題なくても、長期的に人の健康に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、質の高い水道水を維持することが求められています。
特に注目されやすいのが「残留塩素」と「トリハロメタン」です。
残留塩素 1mg/1L以下
トリハロメタン 0.1mg/1L以下
危険ではない理由➁ 煮沸によって不純物を除去できるから
日本の水道水はそもそもとても安心・安全な基準で守られていますが、それでも塩素やトリハロメタンなどの不純物は規定の範囲で混ざっています。
しかし、これらの不純物は煮沸することで減らすことができます。
白湯は煮沸して作るため、不純物を除去することができると考えると、水道水で作っても一般的に考えれば問題ないことが分かります。
水道水に含まれている塩素やトリハロメタンの除去には、水道水を煮沸させる方法があります。しっかり煮沸を行うと塩素やトリハロメタンを除去できるのですが、煮沸の方法によってはトリハロメタンが増加してしまう場合があるので、注意して行ってください。
水道水白湯が沸騰してより美味しく安全になる理由
水道水を沸騰して作る白湯は、煮沸前の水道水と比べると美味しく、安全になります。
その理由の通りです。
理由➁ 発がん性物質トリハロメタンを減らすから
理由➀ カルキ臭の素の塩素を減らすから
水道水には安心・安全を維持するために「次亜塩素酸ナトリウム」が混ぜられています。
=塩素系殺菌剤のひとつ
=水道水の殺菌の用途で使われる
次亜塩素酸ナトリウムは、塩素系殺菌剤のひとつで水道水を殺菌するために使われます。
この次亜塩素酸ナトリウムが水道水の中に含まれる、アンモニア性窒素と反応して「クロラミン」という物質ができます。
この「クロラミン」が異様な臭いを発します。「カルキ臭」と呼ばれるものです。
水道水を煮沸すると、この「カルキ臭」が抜けるので、水道水を美味しくしたい場合は煮沸することが推奨されています。
必要性とメリット➀ 発がん性物質トリハロメタンを減らす
水道水には一定の「トリハロメタン」が含まれています。
地域によってその量は異なるので、ほとんど検出されない地域もありますし、基準値ぎりぎりの場合もあります。
内閣府の食品安全委員会資料によると(※3)、水道水にトリハロメタンが多少入っていても健康を害することはないと考えられているので、過度に心配することはありません。
それでも気になる方は煮沸するだけでトリハロメタンを減らすことができます。
白湯はそもそも水道水を煮沸して作るので、トリハロメタンを減らすことができる飲み方です。
しかし、トリハロメタンは少し水道水を沸騰させただけだと逆に増えてしまうこともあるので、水道水白湯の作り方は注意が必要です。
水道水を沸騰させて白湯を作る方法
ここからは水道水を沸騰させて白湯を作る方法を整理しましょう。
材料
煮沸時間
塩素やトリハロメタンなどの不要物を除去するためにはある程度の煮沸時間が必要です。
特にトリハロメタンは水温が上昇したタイミングで増えやすいという性質があります。
沸騰直前にはなんと最大3.6倍まで増えてしまうというデータ(※4)もあるので注意が必要です。
水道水白湯の作り方
手順➁ 沸騰しはじめたらふたを開けてそのまま10分以上煮沸する
手順➂ 火をとめて50℃程度まで冷ましてから飲む
水道水を沸騰させて白湯を作る場合の注意点
水道水を沸騰させて白湯を作る時に注意する点は以下の3点です。
注意点➁ 温度の目安は100度以上
注意点➂ 煮沸した水はすぐに飲む(保存しない)
一つずつ見ていきましょう。
注意点① 水道水の加熱はすぐ止めない
水道水を沸騰させて白湯を作る場合の注意点の1つ目は「水道水の加熱はすぐ止めない」です。
すぐに加熱を止めると危険な理由は、元の状態よりもトリハロメタンが増えてしまうからです。
前述したとおり(※4)、トリハロメタンは水温が上がると増加する性質があるので、沸騰したらすぐに止めるのはやめ、10~30分程度は沸騰させてから冷ますようにしましょう。
注意点➁ 水道水の煮沸温度の目安は100度以上
水道水を沸騰させて白湯を作る場合の注意点の2つ目は「水道水の煮沸温度の目安は100度以上」です。
水道水は水道法第4条の「51項目の水質基準」に加えて「26項目の水質管理目標設定項目」で管理されているので安全です。
しかし、基準値内ではあっても塩素に耐性を持つ菌は、混ざったままの可能性もあります。
菌はそれぞれ苦手な温度帯が違うので、一概に●●度ならよいなどと決めるのは難しいですが、大体100度以上で煮沸すればほとんどの菌が死滅すると言われています。
100度以上でも死滅しない菌もあるので完璧ではないですが、100度まで温度を上げることで安全性は高まります。
注意点➂ 煮沸した水道水はすぐに飲む(保存しない)
水道水を沸騰させて白湯を作る場合の注意点の3つ目は「煮沸した水道水はすぐに飲む(保存しない)」です。
水道水を沸騰させると殺菌作用がある塩素が取り除かれてしまいます。
塩素が取り除かれた水道水白湯はおいしくて飲みやすいのですが、雑菌が繁殖しやすいので注意が必要です。
煮沸して作った白湯はその日のうちに飲み切るようにしましょう。
まとめ ~水道水で白湯を作ったら危険?~
結論から言うと、水道水で白湯を作っても危険ではありません。
その理由は以下の2点です。
危険ではない理由➁ 煮沸によって不純物を除去できるから
水道水白湯が沸騰してより美味しく安全になる理由は以下の通りです。
理由➁ 発がん性物質トリハロメタンを減らすから
しかし、ただ水道水を煮沸させて白湯を作るだけだと少し危険・心配な点もあります。
きちんと丁寧に水道水白湯を作りましょう。手順は以下の通りです。
手順➁ 沸騰しはじめたらふたを開けてそのまま10分以上煮沸する
手順➂ 火をとめて50℃程度まで冷ましてから飲む
水道水が沸騰してすぐに火を止めてしまうとトリハロメタンが増えてしまうというデータもあるので、水道水白湯を作るなら以下の3点に注意してください。
注意点➁ 水道水の煮沸温度の目安は100度以上
注意点➂ 煮沸した水道水はすぐに飲む(保存しない)
参考にしてみてね。
参考文献
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/kijun/kijunchi.html
https://www.kwsa.or.jp/suishitsu/files/kanrimokuhyo27.pdf
http://www.fsc.go.jp/fsciis/questionAndAnswer/show/mob07016000012
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jec1991/15/1/15_1_137/_pdf
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