腸内環境を整えることが大事だといわれるようになってから、食物繊維が多いという理由で、バーリーマックスなどのスーパー大麦が注目されています。
一方で、グルテンを避ける「グルテンフリー」な食生活を目指そうとする方が増えて、グルテンが入っている「小麦」が犬猿されがち・・・
大麦と小麦、同じ麦であるにも関わらず、なんでこんなに扱いが違うの?そんな疑問に答えるために、今回は大麦と小麦の違いについて、まとめてみることにしました。
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「大麦」と「小麦」の違い
そもそも「小麦」と「大麦」は、いったいどんな食べ物なのでしょうか?
「小麦」も「大麦」もイネ科に属する植物であることは一緒です。
参考:ウィキペディア
参考:ウィキペディア
世界的にみると、小麦のほうが生産量が多く、小麦が取れにくい場所で大麦が生産されているというのが一般的なようですね。小麦は世界三大穀物の1つですが、大麦は第4位です。
世界から愛されてはいますが、小麦にはかないません。
栄養素も似ている部分が多いのですが、小麦と大麦の違いを語る際にいちばん注目されるのが、そのタンパク質の違いです。
注目のグルテンはどっちが入ってる?
あまりよくない意味で注目されつつあるタンパク質の「グルテン」。
グルテンは、小麦にはたくさん入っています。
グルテンがすごいのは、その粘り気です。だから、「小麦粉」はパンやうどん、中華麺、パスタ、菓子などの原料になります。グルテンがないとうまく粘りがでずに、おいしいパンやうどんができないんですね。
今でこそ、健康志向の方がバター不使用、砂糖不使用、小麦粉不使用でお菓子を作ることも増えましたが、昔はおいしいお菓子には不可欠だったのが、小麦粉です。
グルテンアレルギーの人は大麦なら食べられる?
グルテンアレルギーの方やセリアック病の方は、グルテンが食べられません。小麦はだめだけど、大麦なら・・・とお思いの方がいるかもしれませんが、大麦も注意が必要です。
小麦ほどではありませんが、大麦にも少しグルテンは含まれているので、アレルギーを持っている方は小麦も大麦も両方とも避けるのが一般的です。
健康のためにいいのは大麦?
最近はグルテンが悪者にされすぎて、小麦は体にわるい、大麦は体によいという認識でいる方も多いみたい。
でも、そんなことはありません。栄養価はとても似ています。
大麦のほうが少し食物繊維が多く、小麦のほうがグルテンが多いというのがわかりやすい違いです。この違いのために、どうしても小麦と大麦の用途は異なります。
小麦:麺類、パン、お菓子
発酵食品を作るときに使う麹は、米や大麦等の穀類に麹菌(アスペルギルス属)を増殖させたものです。大麦は発酵食品を作るための秘密兵器としてもずっと愛されてきたんですね。
実験!大麦と小麦を取り換えてみたら?
なんと大麦を扱う会社として有名な「はくばく」さんが、通常大麦で麦ごはん、小麦でパンを焼くところ、大麦でパンを焼き、小麦で麦ごはんをつくるという実験をしてみています。
おもしろい発想ですよね!!これは結果が気になるぞ・・・。
参考:http://www.hakubaku.co.jp/tanoshimu/kokumotsu/mame06/
なるほどーーー!かなり興味深いです。
大麦と小麦は似ている成分もとても多いですが、大きく違う部分もあります。大麦パンがひび割れてしまったのは、あの有名な「グルテン」が大麦にはあまり含まれていないからです。
グルテンはタンパク質の一種で、小麦に多く含まれています。粘り気が強く、パンや麺を作ると膨らんでコシが生まれます。
「大麦」と「小麦」の違いまとめ
大麦と小麦は、両方ともイネ科に属する植物です。
世界的にトウモロコシや米と一緒に三大穀物として扱われている人気の小麦ですが、最近は小麦に含まれる「グルテン」に注目があつまり、小麦を避ける人たちも増えています。
一方大麦は世界4位の消費量で、小麦に比べると消費が少ないですが、最近は食物繊維の多さが注目されて、腸活のお供として人気が上昇しています。
なかな意識して大麦と小麦を食べ分けることはないと思いますが、たまには大麦と小麦の違いを意識して食べてみてくださいね。