【この記事で解決できるお悩み】
・甘酒は、冷凍保存しても大丈夫?
・甘酒は冷蔵・冷凍でどのくらい日持ちするの?
・ジップロックでもOK?おすすめの保存容器をおしえて!
この記事では、こんなお悩みを解決します!
栄養満点でおいしい!と、人気の甘酒。
市販の個装甘酒ならすぐに飲みきれますが、たまに自宅で手作りすると、ついつい大量に作ってしまうという方も多いはず。
どうやって保存するか迷ったあげくに、冷凍したら驚くほどマズくなり、がっかりするケースもあるようです。
そんな時、ぱっと思いつくのが甘酒を冷凍すること。果たして甘酒は冷凍保存しても大丈夫なのでしょうか?
そこで今回は、甘酒の保存方法を徹底解説!
甘酒の冷蔵・冷凍の日持ち期間や、おいしさを長持ちさせるための冷凍・冷凍方法を具体的にご紹介します。
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この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら
甘酒を保存するなら冷凍保存がおすすめ
結論から言うと、甘酒を1週間以内に飲み切らないことが分かっているなら、冷凍保存がおすすめです。
大きな理由は、こちらの2つ。詳しく見ていきましょう。
詳しく見ていきましょう。
なるべくビタミンを残したまま保存したいから
冷凍保存がおすすめの理由は、なるべくビタミンを残したまま保存したいからです。
えー?冷蔵するとビタミンは壊れちゃうの?
いや、問題なのは冷蔵というより…冷蔵保存をする時の下準備に関係があるの。
冷蔵庫で保存する場合、通常は冷蔵庫に入れる前に甘酒を加熱して、一煮立ちさせる「火入れ」をします。
火入れ
=甘酒を加熱して一煮立ちさせること
=雑菌の繁殖を抑えて、保存期間を延ばすことができる
流通している市販の甘酒は、一部の生甘酒を除いて、ほとんどすでに「火入れ」がされています。
自宅で作った手作り甘酒も冷蔵保存をする前に、火入れをするのが一般的です。
しかし、甘酒には熱に弱いビタミンB群が大量に含まれています。せっかくのすばらしい栄養が保存の過程で壊れてしまいます。
【熱に弱いビタミン】
ビタミンB群、ビタミンCなどの水溶性ビタミン
【熱に強いビタミン】
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEなどの脂溶性ビタミン
甘酒には特に代謝を助けるビタミンB群が豊富に含まれているので、火入れをしてしまうのはかなりもったいありません。
ビタミンB群、ちゃんと摂りたいもん…
なるべく酵素の力が活発なまま保存したいから
冷凍保存がおすすめの理由の2つ目は、なるべく酵素の力が活発なまま保存したいからです。
えー?冷蔵すると酵素は壊れちゃうの?
いや、これもビタミンと同じく火入れが問題!冷凍は熱よりはましなんです。
酵素は、麹菌が持つハサミのようなもの。
冷凍保存なら、酵素の働きを一時的に休めるだけで、常温に戻せば復活します。(何度も冷凍と冷蔵を繰り返すのはNG)
でも火入れは、酵素バサミを完全に壊してしまう可能性がある恐ろしいもの。
長期的に甘酒を保存し、酵素の分解力を使ったお料理(肉などのタンパク質を柔らかくするなど)を作る予定があるなら、避けておくのがおすすめです。
甘酒の日持ち期間のめやす
甘酒の日持ち時間は、どのくらいをめやすと考えるのがよいのでしょうか?
そもそも今日~明日中に食べきるなら、火入れも冷凍もしなくて大丈夫です。問題なのは、3日以上!
甘酒の日持ち期間は、市販か手作りか、蒸米と麹を使った米麹甘酒か、酒粕に砂糖を足した酒粕甘酒か、によって異なります。
一つずつ見ていきましょう。
冷蔵:手作りの米麹甘酒の場合
自宅でヨーグルトメーカーや炊飯器を使って、手作りで自家製米麹甘酒を作った場合に保存できる期間は、1~3週間です。
火入れしていない場合:1週間
火入れしている場合:3週間
火入れをすると2週間も長く日持ちするんですね。
手作りの米麹甘酒は、日数が経過するにつれ、「褐変(かっぺん)」と言われる変色が起きます。
褐変(かっぺん)
=糖とアミノ酸の化学反応によって、黄色っぽく変色すること
常温に置いておくよりは、冷蔵したほうが変色スピードがゆるやかになりますが、冷蔵保存でも少しずつ色が変化します。
褐変は、ただの化学反応なので色が変わっても食べられないわけではないですが、同じように色が変わっても褐変ではなく腐敗菌が原因で黄色や茶色のカビが生えていることもあります。
お腹を壊してからでは遅いので、なるべくまっしろな米麹甘酒のうちにおいしく食べたいところです。
冷蔵:手作りの酒粕甘酒の場合
自宅で酒粕と砂糖を水に溶かして、手作りで自家製酒粕甘酒を作った場合に保存できる期間は、3日~1週間です。
火入れしていない場合:3日
火入れしている場合:1週間
米麹甘酒よりも酒粕甘酒のほうが、ずっと賞味期限が短いんです。
酒粕は、日本酒を発酵させて液をしぼった後の搾りかす。
米麹甘酒のように水分が含んだ状態で発酵させるのではなく、搾りかすに新たに水を混ぜるので雑菌が入りやすく、日持ちしません。
酒粕甘酒は、そもそも保存自体が難しいので、作り置きせず、飲みたい時に飲みたい分を作るのがおすすめです。
酒粕自体は水分が少なく乾燥しているので、常温でも数か月持つ商品も少なくありません。
酒粕の賞味期限は加工日(袋詰め)から常温で「3ヶ月後」です。
引用:酒粕の賞味期限と保存方法を教えてください。|月桂冠株式会社
直射日光を避け、涼しい場所で保存してください。可能であれば冷蔵での保存をお奨めします。保存の際には、ジッパー付き保存袋などに入れてできるだけ空気を抜けば、なお保存性を高められます。
月桂冠さんの場合は、加工日から3ヶ月後。酒粕のまま保存するのがよさそうです。
冷蔵:市販の甘酒の場合
スーパーやコンビニ、専門店などで購入した市販の甘酒の保存期間は、パッケージに書かれています。
市販の甘酒は、ほとんどの場合火入れ(加熱処理)がされてから、市場に出荷されています。
保存料や保存料代わりのアルコールなどが入っていることもあるので、その賞味期限は数か月以上であることがほとんどです。
実際の賞味期限の例を見てみましょう。
冷蔵保存で製造日から120日です。添加物は使用しておりませんので、開封後は空気に触れることで雑菌が混入する可能性もあるため、冷蔵庫で保管いただき、季節によっても異なりますが、賞味期限にかかわらず開封後2~3日を目安になるべく早めに飲みきってください。
引用:あまさけQ&A|八海醸造株式会社
八海山の甘酒は、約2か月!でも開封しあら2~3日で飲み切りましょう。
冷凍の場合
最後に甘酒を冷凍する場合は、米麹甘酒・酒粕甘酒に関わらず、さらに火入れしていてもいなくても、約3か月冷凍保存することができます。
火入れしていない場合:3か月
火入れしている場合:3か月
もちろん早く飲み切ったほうが、ビタミンも酵素も元気であることは確かですが、腐敗しにくいのはうれしいですよね。
甘酒を長持ちさせる冷凍保存容器の選び方
甘酒を長持ちさせるためにとても重要なのが、保存容器の選び方です。
前提条件は以下のとおり。
一つずつ見ていきましょう。
密封できる容器を使う
冷凍保存の前提条件として大事なのは、「密封できること」。
密封できないと、雑菌が侵入して、腐敗してしまう可能性があります。
ビンやタッパーの場合は、必ずふたが付いているものを選びましょう。
ジップロックなどの保存袋を使う場合は、ファスナー付きのものを選びましょう。
ガラス容器は使わない
冷凍保存の前提条件として注意したいのは、「ガラス容器は使わないこと」。
冷蔵保存なら問題ないんだけど、冷凍保存の場合は、割れちゃう可能性が…
ガラスの容器に保存した甘酒を少しずつ取り出そうとすると、誤ってガラスの容器を割ってしまう恐れがあります。
冷凍保存を選ぶ時は、容器は割れないものを選びましょう。
保存容器別の冷凍保存法と長持ちさせるコツ
保存容器別の冷凍保存法を具体的に整理してみましょう。
おすすめの冷凍保存容器は、以下の3パターンです。
一つずつ見ていきましょう。
プラスチック製のタッパーを使う場合
プラスチック製のタッパーは、比較的まったりとした食感の水分量が少ない甘酒を冷凍保存する時におすすめです。
まったりとした甘酒は、しっかり冷凍されてもカチカチに凍ることはありません。
小分けにしないでタッパーに入れても、ちゃんとスプーンで少しずつすくえるため、冷凍甘酒を必要なだけ取り出すことができます。
さらに、1つのタッパーで保存できるので、冷凍庫がスッキリするというメリットも。
意外と使いやすいのが、このプラスチック製のタッパーです。
冷凍方法
①タッパーを消毒する(煮沸消毒・アルコール消毒)
②甘酒を全部一気に入れる
➂甘酒が冷凍できたら、少しずつスプーンですくって使う
メリット | デメリット |
---|---|
必要な分だけスプーンですくって取り出せる 小分けにしなくてもよい(めんどくさくない) 冷凍庫がスッキリする | 冷凍保存できる甘酒が限られる(水分量が多いものには使えない) 毎回煮沸消毒やアルコール消毒をする必要がある |
毎回消毒をするのは面倒だけど、調味料として甘酒を使う時はスプーンですくって取り出せて便利です。
ジップロックなどの小分け保存袋を使う場合
ジップロックなどの小分け保存袋は、甘酒をそのまま1杯分測って冷凍保存する時におすすめです。
水分量が多い甘酒でカチカチに凍ってしまったとしても、1回分の甘酒をあらかじめ小分けにしているので後から測る必要がありません。
コップ半分の甘酒を毎日飲むと決めている人におすすめなのが、ジップロックなどの小分け保存袋です。
冷凍方法
①ジップロックに1回分の甘酒を入れる
②袋の口を少し開け、冷凍庫に入れる
➂甘酒が冷凍できたら、ジップロックの口を閉める
➁でジップロックなどの小分け保存袋の口を少し開けておくのは、中身が膨張して破れるのを防ぐためです。
メリット | デメリット |
---|---|
1回分をあらかじめ測って小分けにしておける(飲むときに測る必要がない) どんなタイプの甘酒でも問題なく使える(水分が多くても大丈夫) 毎回煮沸消毒やアルコール消毒をする必要がない | 甘酒を調味料としてスプーン1杯分だけ使うのは難しい 冷凍庫の中に収納箱が必要になる(袋だらけ) |
唯一問題なのが、甘酒を砂糖の代わりにスプーン1杯分だけ使いたい時です。
1袋分すべて解凍してしまうと、甘酒が余ってしまいます。
余った甘酒を再冷凍するなど、解凍と凍結を繰り返してしまうと、甘酒が早く劣化してしまうので、おすすめできません。
製氷皿を使う場合
製氷皿は、甘酒を砂糖などの甘味料の代わりに使いたい場合におすすめです。
砂糖大さじ1杯分=甘酒大さじ2杯分
砂糖大さじ1杯分は、甘酒大さじ2杯分を目安に製氷皿に入れておき、冷凍できたらジップロックなどの小分け保存袋に入れておきましょう。
冷凍方法
①製氷皿を消毒する(煮沸消毒・アルコール消毒)
②甘酒を測りながら入れる
➂甘酒が冷凍できたら、ジップロックなどの小分け保存袋に入れておく
メリット | デメリット |
---|---|
1回分をあらかじめ測って小分けにしておける(飲むときに測る必要がない) どんなタイプの甘酒でも問題なく使える(水分が多くても大丈夫) | 毎回煮沸消毒やアルコール消毒をする必要がある 製氷皿には蓋がないので冷凍焼けしやすい |
それぞれの保存容器にメリットとデメリットがあるので、自分が使いやすい方法を選ぶのがベスト!
冷凍保存する時の注意点
冷凍保存する時の注意点は、以下の2つです。
一つずつ見ていきましょう。
冷凍と解凍を繰り返さない
冷凍した甘酒を解凍し、常温に戻したのちにまた冷凍することを繰り返していると、食感や風味が変わり、美味しくなくなります。
冷凍する過程で甘酒に含まれる水分が細胞壁を壊したり、水分の調整が難しくなることが原因です。
水分が少なくなりすぎて冷凍焼けを起こしたり、逆に多くなりすぎて腐敗しやすくなるので、一度解凍したらそのまま使い切るようにしましょう。
冷蔵庫に急速冷凍室があるなら使う
ゆっくり冷凍すると、甘酒に含まれる水分の氷の粒が大きくなりやすく、食感や風味が変わりやすくなります。
急速に冷凍したほうが、水分量がかわりにくく、長期的においしさを保つことができます。
冷凍した甘酒をおいしく飲む解凍方法
冷凍した甘酒をおいしく飲む方法は、大きく分けると4つのパターンがあります。
一つずつ見ていきましょう。
自然解凍
なんといっても一番おすすめで、どんな料理法にも使えるのが、自然解凍です。
冷凍した麹甘酒を、常温や冷蔵庫に入れてゆっくりと解凍するだけ。
味や食感が落ちる心配も最低限に抑えられます。
やっぱり自然解凍一択!
電子レンジで解凍
どうしても時短がしたくて、甘酒を電子レンジで解凍する人がいるようです。
しかし、この方法はあまりおすすめできません。
電子レンジは、一気に70℃以上の熱が加わるため、せっかく火入れしない冷凍保存を選んだのに、その意味がなくなってしまいます。
さらに熱いところと冷たいところのムラができやすいので、品質や風味も若干異なってしまうことがあります。
最近の電子レンジは、ゆっくりあたためられる機能など、とても高性能なので心配しなくてもよい電子レンジも出てくるかもしれませんが、基本的には使わないほうが無難です。
鍋であたためて解凍
どうしても時短がしたくて、鍋であたためて解凍する人がいるようです。
鍋で温める方法は、電子レンジほどのリスクはないものの、やっぱり自然解凍ほど安心はできません。
ちょっと目を離した隙に焦げてしまう可能性もあるので、温める時はぬるま湯で少し戻してから、60℃以上にならないように加熱しましょう。
自然解凍より逆に緊張感があるよね…
解凍しないで食べる
そもそも甘酒を解凍せず、凍ったまま食べたり、料理に使う方法も一般的です。
甘酒シャーベット:解凍せずにそのまま食べる
甘酒ヨーグルト:解凍せずにそのままヨーグルトに入れて食べる(自然に溶ける)
ドレッシングなどの砂糖の代わりに:ドレッシングやタレの砂糖を甘酒に置き換えて食べる(自然に溶ける)
スープやカレーなどの隠し味に:コクだしのつもりで甘酒に置き換えて食べる(自然に溶ける)
自然解凍か解凍しないでそのまま使うのが、やっぱりいちばんおすすめです!
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まとめ:甘酒、冷凍保存して大丈夫?どのくらい日持ちする?ジップロックOK!
甘酒を1週間以内に飲み切らないことが分かっているなら、冷凍保存がおすすめです。
大きな理由は、こちらの2つ。
なるべくビタミンを残したまま保存したいから
なるべく酵素の力が活発なまま保存したいから
甘酒を長持ちさせるためにとても重要なのが、冷凍する際の保存容器の選び方です。
保存容器を選ぶ前提条件は以下の2つ。
密封できる容器を使う
ガラス容器は使わない
この前提条件を守った上で、3つの保存容器を自分の用途に合わせて使うのがおすすめです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
プラスチック製の タッパーを使う場合 | 必要な分だけスプーンですくって取り出せる 小分けにしなくてもよい(めんどくさくない) 冷凍庫がスッキリする | 冷凍保存できる甘酒が限られる(水分量が多いものには使えない) 毎回煮沸消毒やアルコール消毒をする必要がある |
ジップロックなどの 小分け保存袋を使う場合 | 1回分をあらかじめ測って小分けにしておける(飲むときに測る必要がない) どんなタイプの甘酒でも問題なく使える(水分が多くても大丈夫) 毎回煮沸消毒やアルコール消毒をする必要がない | 甘酒を調味料としてスプーン1杯分だけ使うのは難しい 冷凍庫の中に収納箱が必要になる(袋だらけ) |
製氷皿を使う場合 | 1回分をあらかじめ測って小分けにしておける(飲むときに測る必要がない) どんなタイプの甘酒でも問題なく使える(水分が多くても大丈夫) | 毎回煮沸消毒やアルコール消毒をする必要がある 製氷皿には蓋がないので冷凍焼けしやすい |
参考にしてみてね。
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