【この記事で解決できるお悩み】
市販の甘酒は効果ないってほんと?
手作り甘酒のほうがいいの?
体にやさしい市販の甘酒の選び方やおすすめの商品をおしえて!



この記事では、こんなお悩みを解決します!
「手作りの方が体にいい」という文脈の、「手作り神話」。
甘酒に限らず、いろんな食品で「手作りのほうが健康的」「手作りのほうが体に良い」「手作りが愛情の証」と、語られることが多いように思います。
でも、「市販の甘酒は効果がないので、甘酒は手作りしたほうがいい」は、本当に真実なのでしょうか?
そこで今回は、「市販の甘酒は効果がない」の意味を徹底解説!
市販の甘酒と手作りの生甘酒の違いや、体にやさしい市販の甘酒の選び方を整理してみました。
発酵を体系的に勉強したくなったら…
発酵ライフ推進協会オンライン校へ
\仕事に繋がる無料サポートもたくさん(*´ω`*)/
この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら
市販の甘酒は効果ないってホント?


「市販の甘酒は効果ない」は、明らかにちょっと言い過ぎです。



そもそも「効果」ってなんのことなんだろうね? おいしい=効果?、栄養満点=効果?人によって甘酒への期待効果が違うので、「効果」の意味はあいまいです。
もちろん家でつくる手作りの甘酒は、工程が全部見えているという意味で、安心感があります。
そして、流通させなくていい(=食べるのは自分と自分の身近な人だけ)という意味で、火入れ(=加熱処理)や、長持ちさせるための保存料、味や香りを整える香料や人工甘味料を入れる必要がないのも大きな違い。
でも、市販の甘酒すべてが火入れされているわけでも、保存料や人工甘味量を入れているわけでもありません。
「市販の甘酒は効果ない」のではなく、「市販の甘酒を買う場合は、自分が期待する効果がある甘酒を選ばなくてはいけない」というのが、真実です。



市販の甘酒には、本当にいろんな種類があって、人によって注目ポイントも違うと思うの。まずはどんな種類があるか見ていきましょう。
市販の甘酒の2つの種類
市販の甘酒は大きくわけて、2つの種類があります。
ひとつが米麹甘酒、そしてもうひとつが酒粕甘酒です。
米麹甘酒
=原材料は米麹+米、もしくは米麹のみ
=ノンアルコールで子どもや妊婦さんでも飲める
=米にふくまれるでんぷん(糖)の糖化発酵によって甘くなる
=発酵の過程でたくさんの栄養素が作られる
酒粕甘酒
=原材料は酒粕+砂糖
=アルコールが含まれるので子供や妊婦さんは飲めない
=日本酒を作る際に残る酒粕に砂糖をいれて甘くする
=日本酒を作る過程で作られた栄養が残っている
米麹甘酒は、基本的に米麹と米で作ります。
米に含まれるでんぷん(糖)を麹菌が持つ酵素で分解し、ブドウ糖やオリゴ糖などの甘さのもとを作ります。



もちろん麹菌が作るのは糖だけじゃないよ。ビタミンB1、B2などのビタミンやミネラル、コウジ酸などの有機酸も作ります。
一方の酒粕甘酒は、日本酒を作るときにできるしぼりかす(=酒粕)に砂糖を入れて作ります。
しぼりかすとはいえ、酒粕は栄養満点。
日本酒ができる工程で、乳酸菌や酵母菌、麹菌などの菌たちが発酵活動をしているので、その栄養素が残っています。
酒粕になるまでに加熱処理されることが多いので、酵素はすでに失活し、ビタミンなど熱に弱い栄養素も少なくなっている反面、レジスタントプロテインと呼ばれるタンパク質が多くなります。
米麹甘酒 | 酒粕甘酒 | |
---|---|---|
原料 | 米+米麹 | 酒粕+砂糖 |
アルコール | 含まれない | 含まれる |
ビタミン&ミネラル | 多い | 少ない |
レジスタントプロテイン | 少ない | 多い |
食物繊維 | 多い | 多い |
ある報告(※1)によると、原料であるお米よりも酒粕のほうがレジスタントプロテインの含有量は多いのだとか。



やっぱり、「市販の甘酒は効果ない」というのは、ちょっと大げさな気がしてきますよね。
効果あり!市販の甘酒も栄養たっぷり
「市販の甘酒は効果ない」というのが大げさな理由として、市販の甘酒にも栄養がたっぷり含まれることが挙げられます。
一般的に市販の甘酒に多く含まれる栄養素は以下のとおり。
ブドウ糖
=脳のエネルギー源になる
オリゴ糖
=腸内細菌のエサになる
ビタミンB群、アミノ酸
=代謝を助ける
麹菌(死菌でもOK)、食物繊維
=腸内細菌のエサになる
レジスタントプロテイン
=コレステロール低下作用が注目されている(※1)



こんなにいろんな栄養素が含まれているなんて!「市販の甘酒は効果ない」なんて、やっぱりウソじゃない?
効果なし?麹菌の酵素は失活している場合も
「市販の甘酒は効果ない」と言われやすいのは、流通に乗せるための処理が必要になるからというのは、前述しました。
・加熱殺菌をする
・保存料を入れる
・酸化防止剤を入れる
・アルコールを入れる
・人工甘味料を入れる
そのため、熱に弱い酵素は失活したり、ビタミンやミネラルは壊れるというのは事実です。



家で手作りする生甘酒は、再加熱しなければ、最高温度は45~60度ぐらい。市販の甘酒は加熱殺菌の時に80℃以上に熱せられる場合があります。(各企業の製造方法によって温度や工程は違います)
市販の甘酒と手作り生甘酒の違い


「市販の甘酒は効果ない」というのは大げさですが、市販の甘酒と手作りの生甘酒に違いがあるのは本当です。
市販の甘酒と手作り生甘酒の違いを整理してみましょう。
市販の甘酒は、火入れ済みの商品が多い
市販の甘酒は、手作りの生甘酒にはない、「火入れ」と呼ばれる工程が含まれています。
火入れ
=流通前に再度、温度を85度以上に上げる加熱処理のこと



すべての商品が火入れされているわけではないよ。日本酒蔵が直販売している甘酒は、あえて火入れをしてない商品が多いかも…?
スーパーやコンビニなどで買える市販の米麹甘酒は、45℃~60℃の中温で発酵させて作ります。
しかし、45℃~60℃の中温では、雑菌が付いていたとしても完全に殺菌することはできません。また、発酵中の麹菌や乳酸菌もどんどん増殖してしまうので、味が変化してしまいます。



乳酸菌が増えすぎると、すっぱい甘酒になります。あんまりおいしくないのよ…w
いちばんおいしい状態で、安全に流通させるために、もう一度80℃程度の高温にかけ、発酵を完全に止めることを「火入れ」と言います。
火入れには日持ち・品質の安定・安全というメリットがある一方でデメリットも存在します。
メリット | デメリット |
---|---|
品質が変わらない 日持ちがする(すっぱくなりにくい) 甘みが強くなる/香りがよくなる | 熱に弱いビタミンは壊れる 酵素は失活する 風味や色が変わる(メイラード反応が起こる) |



火入れはいいことばかりではないのよね。形状もトロっとした感じになるし、色も黄色っぽくなるので、フレッシュなおいしさは損なわれがち…。
火入れで色が変わる理由は、メイラード反応と呼ばれる化学反応のせいです。
メイラード反応
=糖とアミノ酸・ペプチドが結合して、褐色成分ができること



色が変わるだけじゃなくて、香ばしい香りもするよ。フライパンでパンケーキを焼くときの焼き目も、メイラード反応のひとつです。
家で手作りした生甘酒は、そんなに日持ちさせる必要がないので、火入れしなくても問題はありませんが、スーパーやコンビニなどで売られている市販の甘酒は、ある程度日持ちさせる必要があるため、ほとんどの商品が火入れ済みです。



この「火入れ」が市販の甘酒と手作り甘酒のいちばん大きな違い!


手作りの生甘酒は、お肉をやわらかくする
手作りの生甘酒は、お肉をやわらかくすることができますが、市販の火入れ済みの甘酒は、お肉を柔らかくすることができません。
これは、手作りの生甘酒に含まれる酵素と、市販の火入れ済みの甘酒の酵素の違いです。
酵素とは、決められた物質にのみ反応を起こすことのできる特殊なたんぱく質のこと。
その弱点は、「熱」です。
酵素
=決められた物質にのみ反応を起こすことのできる特殊なたんぱく質
=ハサミのようなもので、栄養素を分解することができる
=熱に弱い



だから火入れすると、壊れちゃうのか…
火入れしていない手作りの生甘酒に含まれる酵素の働きは強く、肉のタンパク質をチョキチョキと細かく切るため、肉がやわらかくなります。
さらに肉のタンパク質が、アミノ酸に分解されるため、消化もしやすくなります。



肉を麹漬けにすると、やわらかく、しっとりジューシーに仕上がるのは、この酵素のおかげなんです。
手作りの生甘酒は、うま味を作る
手作りの生甘酒はうま味を作りますが、市販の火入れ済みの甘酒は、うま味を作ることができません。
うま味
=タンパク質を分解してできるアミノ酸
うま味の正体は、タンパク質を分解してできるアミノ酸。
麹菌の酵素が含まれる生甘酒には、タンパク質を分解する酵素、脂質を分解する酵素、糖を分解する酵素など、100種類以上の酵素が含まれています。
タンパク質からアミノ酸(うま味成分)を作る酵素=プロテアーゼなど
でんぷんからブドウ糖を作る酵素=アミラーゼなど



酵素は料理をおいしくする効果もあるってことなんですね。
手作りの生甘酒は、フレッシュな美味しさがある
手作りの生甘酒は、市販の火入れ済みの甘酒とは異なる、フレッシュな美味しさがあると言われています。



特に最近は、このフレッシュさが人気で市販の甘酒の中にも火入れしないで売っているものが増えてきたよね…!
甘酒を料理に使うなら、どちらにしろ火入れしてしまうので、あまり味の違いを感じないかもしれませんが、そのまま飲むとなると話は別です。
火入れした甘酒の味と香り
・もったりとした口当たり
・濃厚な深みのある香り
・クセ強めの重厚な味わい
火入れしていない甘酒の味
・フレッシュな炭酸のような口当たり
・さわやかな酸味がある香り
・クセがないライトな味わい
甘酒は、まったりとした重い口当たりがニガテな方も多いですが、火入れしていない生甘酒は、同じ甘酒とは思えないぐらいさっぱりとしています。



実はわたしも、まったりとした甘酒はあんまり得意じゃないの。同じように感じている方は、いちど生甘酒を飲んでみて!
市販の甘酒の選び方


市販の甘酒と一言にいっても、その種類は多く、自分が求める効果が得られる甘酒を探すのは簡単なことではありません。
ここでは、自分が求める効果が得られる甘酒を探すために知っておきたい選び方のポイントを整理してみましょう。
一つずつ見ていきましょう。
生甘酒VS火入れ甘酒
市販の甘酒を選ぶ時に違いが出やすいのが、生甘酒と火入れ甘酒の違いです。



生甘酒と火入れ甘酒は、明らかに向いている用途が違うのよ…。
生甘酒 | 火入れ甘酒 | |
---|---|---|
火入れ | なし | あり |
色 | 白っぽい | 黄色っぽい |
味 | フレッシュ | 濃厚 |
酵素の働き | 強い | 弱い |
日持ち | しない | する |
おすすめの用途 | そのまま飲む、つけ置きダレにする | 調味料として使う |
どちらを選んだほうがいいかは、用途と好みによります。
もし、そのまま飲む甘酒を探している場合は、あまり出会えないこともありフレッシュな生甘酒がおすすめです。



日持ちがしないので、すぐに飲む場合限定です。
さらに、肉を柔らかくしたい、うま味を出したいなど漬けこみダレとして甘酒を使う場合も生甘酒のほうが望む効果が得やすいでしょう。
料理の調味料として砂糖の代わりに使うなど、長い期間をかけて消費する予定なら、火入れ済みの甘酒のほうが安全です。
麹甘酒VS玄米麹甘酒
麹甘酒と玄米麹甘酒は、明らかに好みが分かれるポイントのひとつ。
栄養をたくさんとりたい栄養価重視の方に玄米麹甘酒は人気があります。
麹甘酒 | 玄米麹甘酒 | |
---|---|---|
栄養 | 少ない | 多い |
香ばしさ | 少ない | 多い |
クセ | 少ない | 多い |
プチプチ感 | 少ないものが多い | 多いものが多い |
ただし、発酵の過程で分解しきれないことも多くプチプチ感が多く残っている場合や、味にクセがあることから、好き嫌いが分かれるのも事実。
どちらが好きかは、一度両方を試してみるのをおすすめします。



わたしは、どっちも好き!笑
通常米甘酒VS有機米甘酒
有機米を使って作る有機JASマ-ク付きの甘酒は、健康志向の方に人気があります。
有機JASマ-ク(※2)
=農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本として自然界の力で生産された食品につけられるマーク
あまり多くはありませんが、甘酒の中にも有機米だけを使って作った商品があり、こだわり派の方にとても人気があります。



有機米だけを使って作った甘酒はこちら!味比べしてみるとおもしろいかも?有機米あまざけや発芽玄米甘酒の飲み比べができるセットです。
\ 有機米だけを使って作った甘酒ならコレ(*´▽`*) /
酒造米甘酒VSうるち米甘酒
市販の甘酒の原料として使うお米は、大きくわけると2種類あります。
1:酒造好適米=酒造り専用のお米(山田錦など)
2:うるち米=通常の食卓で食べられる白米(あきたこまちなど)
日本酒を作る時に使われる「酒造好適米」と、白ご飯として食べる白米用の「うるち米」です。
酒造り専用のお米は、雑味が少なくすっきりとした味が特徴。
きりっとした日本酒に仕上げるためには、雑味になりやすいタンパク質が少ないほうが都合がよく、もともと淡泊な米を選んで作っています。



酒造りのためのお米ってことです。さすがのこだわり!
甘酒を作る場合も同じで、通常の白米より酒造好適米で作るほうが、さっぱりした甘酒になりやすいと言われています。
酒造米甘酒 | うるち米甘酒 | |
---|---|---|
味全体 | すっきりさわやか | 濃厚な味と香り |
甘さ | 少ない | 多い |
うま味 | 少ない | 多い |
雑味 | 少ない | 多い |
栄養 | 少ない | 多い |
スーパーやコンビニで売られている市販の甘酒は、どちらかというと通常の白米を使っているものが多いので、酒造などで甘酒を買う場合は、酒造好適米の甘酒にもぜひ挑戦してみましょう。



もちろんネットでも酒造好適米の甘酒を買うことができます!レッツトライ!
\ 有機米+山田錦はめずらしい(*´▽`*) /
精米歩合が高い甘酒VS低い甘酒
市販の甘酒の中には、精米歩合が表示された、マニア向けの甘酒もあります。



これはかなりマニアックな上級編!笑
精米歩合が高いお米で作られた甘酒は、すっきりさわやかな味や風味になりやすいと言われているので、味比べをしてみるとおもしろいかもしれません。



「甘酒ってこってり濃厚で、ちょっとニガテ~」と思っている方は、精米歩合が低いお米で作られた甘酒を選んでみると、世界が変わるかも!笑
精米歩合とは、材料として使うお米をどのくらい削っているかを示す指標です。
例えば、「精米歩合90%」とは、お米の外側を10%分削って、90%を残しているということ。
数字が少なければ少ないほど、雑味が少なくなると言われていますが、その代わり栄養素は少なくなりがちです。
削る部分 | 残す部分 | |
---|---|---|
精米歩合90% | 10% | 90% |
精米歩合60% | 40% | 60% |
精米歩合40% | 60% | 40% |
精米歩合20% | 80% | 20% |



残す部分が少ないほうが高級品!雑味が少なくておいしいと言われていますが、これは正直好みがあるかも?すっきりしすぎな日本酒より、いろんな香りがする日本酒が好きな方もいます。
甘酒を選ぶ時も、精米歩合を意識して選ぶとおもしろいかもしれません。
製造元 | 原料米 | 精米歩合 | |
---|---|---|---|
麹仕立て獺祭甘酒 | 旭酒造 | 等外米山田錦 | 50% |
麹だけでつくったあまさけ | 八海醸造 | 米麹(国産米) | 60% |
\ 精米歩合50%の甘酒をおためし!(*´▽`*) /
\ 精米歩合60%の甘酒をおためし!(*´▽`*) /
原材料が米麹だけの甘酒VS米麹と米の甘酒
市販の甘酒の原材料を見ると、大きく2種類にわけることができます。
1:米麹だけのもの
2:米麹と米のもの
米麹は、米に麹菌をはやしたもの。
麹菌が発酵をするためのエサは、米麹に含まれる米のでんぷんです。
一方、米麹と米の両方を入れる場合は、麹菌のエサを米麹と米の両方から得られるため、エサが多くなります。
エサが多ければ、それだけ発酵しやすくでんぷんはぶどう糖やオリゴ糖に変化するため、甘味が強くなりがちです。
甘みが強くなれば、微妙な米麹の違いが隠れるため、個性的なクセが弱くなります。
これも好みの問題であり、商品によっても若干違いますが、クセが強めのほうが好みの場合は米麹だけのもの、甘味がしっかりあるほうが好みの場合は米麹と米の両方が入った甘酒がおすすめです。



わたしは手作り甘酒を作る場合も米麹だけで作るほうが好きかも…。好みは人によりますね。
添加物が入っている甘酒VS入っていない甘酒
市販の甘酒の中には、添加物が入っているものも多く存在します。



添加物すべてが悪いわけではないので、誤解しないでね。
甘酒に加えられる添加物の例
食塩、砂糖、人工甘味料、増粘剤、酸味料、香料、保存料、アルコールなど
それぞれに味をおいしくするため、食欲をそそる風味を加えるため、日持ちさせるためなどいろんな理由があるのですが、中には腸内細菌叢の構成を変化させる可能性がある添加物もあるので、注意が必要です。
例えば、人工甘味料のアセスルファムカリウム(アセスルファムK)やスクラロース、サッカリンなどは、腸内フローラを乱す可能性があるという報告(※3)がされたことがあります。
また、ソルビトールという糖アルコールは、長期的に摂取すると腸内細菌叢の構成を変化させる可能性があることが指摘(※4)されています。
もちろんまだ研究段階ではありますが、気になる方はこれらの添加物が入っているかどうか、購入する前にチェックするのもおすすめです。
ストレート甘酒VS濃縮甘酒
市販の甘酒は、その形状によって2つの種類があります。
ストレート甘酒
=そのまま飲めるタイプ・さらさらしている
=値段が安い
濃縮甘酒
=薄めて飲むタイプ・どろどろしている
=値段が高い
ストレート甘酒は手軽に飲めておすすめですが、一方で砂糖の代わりに溶離に使う場合は、工夫が必要です。
濃縮甘酒は、そのまま飲む場合でも砂糖の代わりに調味料として使う場合でも、比較的いろんな用途に使えるのがメリットです。



自分の生活習慣を踏まえつつ、甘酒の用途次第で便利そうなほうを選んでみてね。濃縮タイプは若干面倒だけど、お料理する方なら便利だよ。
スーパーやコンビニで買える!市販のおすすめ甘酒


市販の甘酒の中でも、スーパーやコンビニでよく見かける流通量の多い甘酒の中から、おすすめの甘酒を選んでみましょう。



やっぱり米麹と米のみで作られた甘酒の風味を感じてみてほしい!
麹だけでつくったあまさけ|八海山(新潟県)
スーパーやコンビニで一番見かけると言っても過言ではないのが、この麹だけでつくったあまさけ。
出会いやすさNO1の大人気商品です。
八海山の麹だけでつくったあまさけに出会ってから、甘酒への苦手意識が消えたという人も多いはず。
\ 精米歩合60%の甘酒をおためし!(*´▽`*) /
獺祭 ( だっさい ) 甘酒|旭酒造(山口県)
もはや世界的な有名酒造となった旭酒造の獺祭甘酒。
最初に獺祭を飲んだ時には、フルーティーな風味に感動して大ファンになりました。
甘酒になっても、フルーティーさは残ったまま。おまけに精米歩合もなんと50%です。
\ 精米歩合50%の甘酒をおためし!(*´▽`*) /
古町糀製造所 甘酒 飲み比べ3本セット
大好きな発酵食のお店「古町糀製造所」の飲み比べセットです。
パッケージもかわいくておしゃれなので、プレゼントにもおすすめ!



プレーンのシンプルな甘酒と、玄米甘酒、そして生姜フレーバーの人気商品がセットになってるよ。
\ 味くらべやプレゼントにおすすめ(*´▽`*) /
市販の甘酒の効果についてのよくある質問


最後に市販の甘酒の効果について、よくある質問をまとめてみました。
一つずつ見ていきましょう。
糖尿病の人が甘酒を飲んでもいいの?
糖尿病の人が甘酒を飲む場合は、注意が必要です。
甘酒が血糖値と血中インスリン値に及ぼす影響については、さまざまな研究が行われており、個人差が大きいという報告(※5)も。
甘酒=体に良いというイメージだけで、がぶがぶ飲んでもいいかというと、それは少し心配です。
糖尿病の方が甘酒を飲む場合は、ぜひお医者さまに相談してください。
一方で、健康な方が甘酒を飲むと、血糖値やインスリン量の上昇を抑制することができるという報告(※6)もあります。
妊娠中の人が甘酒を飲んでもいいの?
妊娠中の方は、甘酒に気を付けたほうがよいと言われる真意は、アルコールが含まれている甘酒とアルコールが含まれていない甘酒があるからです。
米麹甘酒=アルコールが含まれていない
酒粕甘酒=アルコールが含まれている
妊娠中の方が甘酒を飲む場合は、必ずアルコールが含まれていない米麹甘酒を選ぶようにしましょう。
まとめ:市販の甘酒は効果ない?手作り生甘酒との違いを解説!


「市販の甘酒は効果ない」は、明らかにちょっと言い過ぎです。
市販の甘酒も手作りの生甘酒と同様に、ブドウ糖やオリゴ糖、食物繊維や麹菌はたっぷり含まれていて、栄養満点であることに変わりはありません。
しかし、その一方でなるべく日持ちさせるために「火入れ」という工程を経て作られる市販の甘酒が多いのも事実。
火入れをすることによって、ビタミンや酵素が壊れる可能性は高くなります。
そもそも甘酒に求める効果は、人によって違うため、自分が求める効果が得られる甘酒を自分で探せるように、市販の甘酒を選ぶポイントを知っておくのがおすすめです。
参考にしてみてね。
発酵を体系的に勉強したくなったら…
発酵ライフ推進協会オンライン校へ
\仕事に繋がる無料サポートもたくさん(*´ω`*)/
参考文献
(※1)健康と美容に貢献する「酒粕」の成分
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010832420.pdf
(※2)有機食品の検査認証制度|農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html
(※3)Personalized microbiome-driven effects of non-nutritive sweeteners on human glucose tolerance – ScienceDirect
https://doi.org/10.1016/j.cell.2022.07.016
(※4)Long-term consumption of the sugar substitute sorbitol alters gut microbiome and induces glucose intolerance in mice
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35792179/
(※5)甘酒が血糖値と血中インスリン値に及ぼす影響
https://core.ac.uk/download/pdf/154141327.pdf
(※6)麴甘酒には食後血糖値及びインスリン量を上昇抑制する成分が含まれることを第 71 回日本生物工学会大会にて発表しました
https://www.hakkaisan.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/c38b46b2326c7fc556e677f3de6e280c.pdf