2012年に誕生した便秘薬「アミティーザ」をご存じですか?
「アミティーザ」は、小腸の腸液の分泌を増やして、腸内の水分を増やしてくれる、当時はかなり画期的な便秘薬でした。
それまでは、腸に優しく効く便秘薬と言えば、酸化マグネシウムを主成分にする薬しかなかったから。
「アミティーザ」に関して、詳しくは過去記事にも書いたので、気になる方は読んでみてね。
▼過去記事
でもね、実は「アミティーザ」、ただの便秘薬ではなかったらしいの。今日はそんなびっくりの研究結果をご紹介したいと思います。
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アミティーザは腎臓病の進行を遅らせる
まずは、今回わかった「アミティーザ」の効果をみてみましょう。
huffpostさんによるとね、その結果を導き出したのは、東北大学です。
参考:http://www.huffingtonpost.jp/science-portal/constipation-kidney-disease_b_6378882.html
ルビプロストンというのは、アミティーザの別名ね。
そもそも、これまで便秘薬は「酸化マグネシウム」を主役にしたものが多く、このタイプの便秘薬は、どうしても腎臓に負担をかけることが示されていました。
なのに!!!
ルビプロストンは、慢性腎不全の進行を抑制するというから驚きです。正反対ですもんね!
慢性腎臓病に効くメカニズム
なぜそんなことが起きるか、メカニズムを確認してみると、どうやら腸内細菌や腸内細菌叢ががっつりと関わっているようです。
アミティーザは善玉菌を増やす?
そもそもルビプロストンは、小腸の腸液の分泌を増やして、腸内の水分を増やしてくれる便秘薬とされていました。そう、腸内環境を変化させる薬だという認識はあったそうなの。
そしてまた、腎臓病も腸内細菌叢が関わっていることは知られていたんですって。
さらに近年、慢性腎臓病では、腸内細菌叢を含む腸内環境全体が悪い方向に変化していることも明らかになっていた。
参考:http://www.huffingtonpost.jp/science-portal/constipation-kidney-disease_b_6378882.html
参考:http://www.huffingtonpost.jp/science-portal/constipation-kidney-disease_b_6378882.html
なんと、ルビプロストンで善玉菌が減ってしまうのを防げることがわかったんです。
だからメカニズムとしては・・・
↓
2:腸内環境改善(善玉菌増加)
↓
3:尿毒素減少
↓
4:腎臓病抑制
アミティーザが腸内環境を改善して、善玉菌が増えるのが驚きです。
「腸腎連関」の考え方
そしてつい最近、2017年4月の東北大学のプレスリリースでは、腸管と腎臓が繋がって影響を及ぼし合っているという「腸腎連関」の存在が注目されているとの記事が!
このことは腸内細菌叢が腎臓病に対して良い面と悪い面の二面性を有しており、腸内細菌叢のバランスの制御が慢性腎臓病の進展予防に重要であることを示唆するものです。
参考:https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2017/04/press20170413-02.html
本当にいろいろな関連があるんだなぁ。「脳腸相関」から「腸腎相関」まであるとすると、もう全部「腸」につながっていて、「腸」が中心なんだっていう考え方も、納得しやすくなってしまう・・・飛躍しすぎでしょうか?笑
まとめ
腸って本当に不思議ですね。というか、まだわかっていないことが多すぎて、一つ一つにびっくりしている段階なのかもしれません。笑
地球が丸いことを知らなかった昔の人が、地平線が丸いことにびっくりしていたように、あと何十年か経ったら、「腸は体の機能の全部をコントロールしてる」とかいう常識が出来ちゃっていたりするのかも。笑
そう考えると、これからの研究がとても楽しみですね。腸内環境について、まだわからないことはたくさんあるけど、腸を大事にすることはとても重要そうなことだけはわかります。腸活の参考にしてくださいね!
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