お腹に便がたまって、なかなか排泄できない便秘。
これほどくるしいことはないですよね・・・
わたしなんて、小さい時2~3週間でないこともありましたから、普通に吐き気がします・・・。
もう絶対にやだー。
でもこの便秘、実はいろいろと種類があるんです。その種類によっては、原因や症状も違うの。
今回は、実はまだ便秘の種類についてまとめていなかったことに気がついて、なるべくわかりやすくまとめてみることにしました。
[toc]
便秘とは?
女性の7割が悩んでいるといわれている便秘。
気軽に「便秘、便秘」というけれど、便秘の定義って知っていますか?
便秘の定義
実は、いくつかの便秘に関する団体が「便秘の定義」を発表しています。
例えば、日本消化器病学会が発表している定義はこちら。
問題となるのは、排便困難や腹部膨満感などの症状を伴う便通異常 =「便秘症」 です。
参考:日本消化器病学会
うーんと、なんか難しいぞ。定義はありませんとな。笑
排便困難を感じたら便秘ということでしょうか?
そして日本内科学会が発表している定義はこちら。
または、毎日排便があっても残便感がある状態。
参考:日本内科学会
3日以上という基準があります。でも、ちゃんと出ていても、できっていない感覚がある方は便秘!
今度は日本から世界へ、飛び越えて便秘の基準を見てみましょう。国際消化器病学会がいう、便秘の定義はこんな感じ。
・ 排便時の25%以上(4回に1回以上)が硬便
・ 用指的排便(指や綿棒などを用いて強制的に排便させる行為)が25%以上
・ 努責(排便時に強くいきむこと)、残便感、閉塞感のある頻度が25%以上
参考:国際消化器病学会
世界は日本よりはっきりしていました。どうです?みなさん便秘でした?
便秘の実態~アンケートより~
大正製薬さんが便秘の実態について調べたアンケート『20~40歳代女性における便秘実態・排便意識調査』結果概要をみてみると、
参考:http://www.taisho.co.jp/company/release/2003/03_0623-j.pdf
やはり多くの方が便秘に悩まされていることは、確かなようですね。
そして、自分の現在便秘の原因はなにか?を問う設問については、以下の5位までを上げる方が多かったそうです。
2位 ストレス
3位 食物繊維不足の食事
4位 おなかの筋肉がない
5位 水分不足
参考:http://www.taisho.co.jp/company/release/2003/03_0623-j.pdf
ストレスが多いのが心配・・・たしかにストレス性の便秘は、自律神経の乱れによって、蠕動運動が強くなりすぎてしまうなど、普通の慢性的な便秘と反対とも思えることが原因だったりします。
原因が違えば、解消法も違うので、ストレス性便秘の疑いがあるなと思っている方は、注意が必要・・・。
実際に自分がどの種類の便秘なのか、意識しておくことは、なるべくはやく便秘解消する上で、とても重要なのです。
便秘の種類
ここからは便秘の種類についてまとめてみましょう。
便秘は大きく分けて、「器質性便秘」と「機能性便秘」に分かれます。
「器質性便秘」というのは、腸管に器質的な原因(=病気)があって、起こる便秘のことです。例えば、イレウスとか大腸がんなどになっている方に起きるのが、器質性便秘です。
「機能性便秘」というのは、なんらかの理由で大腸の動きが普通ではなくなっていることで起きる便秘です。
多くの方は、この「機能性便秘」が原因!「機能性便秘」の中でも長い間治らず、苦しい思いをしている方が直面している「慢性便秘」について少し詳しくみてみましょう。
慢性便秘は、その原因や症状から3つに分けられます。
種類1:弛緩性便秘(しかんせいべんぴ)
弛緩性便秘は、大腸がなかなか動かない人がなりやすい便秘です。
腸管の緊張がゆるんだままになり、腸の蠕動運動が行われません。リズミカルに外に押し出す蠕動運動が弱いので、なかなか便が外にでてくれないの。
ファイザー株式会社さんが提供する「がんを学ぶ」ポータルサイトには、弛緩性便秘についてこのように説明されていました。
参考:https://ganclass.jp/confront/associate/astriction_kind.php
原因としては、運動不足や水分不足、食物繊維不足や極端なダイエットなど、先ほどのアンケートの多くの原因に当てはまります。
便がでないことで、お腹の中で発酵し、ガスがでてお腹が張ってしまい、食欲がなくなったり、肌荒れしたり、イライラするようになったり・・・たかが便秘とあなどれない症状が出てきます。
種類2:けいれん性便秘(けいれんせいべんぴ)
先ほどのアンケートの便秘の原因の2位だったストレス。
ストレスも立派な便秘の理由になります。それがこのけいれん性の便秘です。
参考:https://ganclass.jp/confront/associate/astriction_kind.php
実は、先ほどの弛緩性便秘とは逆に、腸の蠕動運動が過剰におこってしまうことが原因です。
このけいれん性便秘の場合は、便秘と下痢を繰り返してしまったり、水分調整ができなくなるためころころとした水分が少ない便がでる場合も多いそうです。
自律神経がかかわっている便秘なので、食物繊維をとろうとすると逆効果の場合もあるのがこわいところ・・・。
代わりにおすすめなのが、ご飯やうどんなど水分を含んだ炭水化物。消化もよく、ウンチの量を増やして便通をスムーズにする働きがあるため、便秘改善のためにはきちんと摂りたい栄養素です。
食物繊維をたくさん摂るのは、善玉菌が増え、胃や腸が本来の働きを取り戻すまで少し我慢を。便秘ループから晴れて脱出したら積極的に摂り、便秘予防に役立てていくのがおすすめです。
参考:摩耶堂製薬ホームページ
https://www.mayado.jp/library/constipation/stress.html
まずはストレスの原因を取り除かないと、余計につまっちゃったり、それがますますのストレスを生んでしまう可能性も・・・。
ストレスに心当たりがある方は、食物繊維よりもリラックスが大事かもしれません。
種類3:直腸性便秘(ちょくちょうせいせいべんぴ)
もう一つ直腸(大腸のいちばん最後)まで便が届いているのに、排便反射が起きなくて、便秘症状が起きてしまうのが、直腸性便秘です。
参考:https://ganclass.jp/confront/associate/astriction_kind.php
排便をがまんすると、排便したいよーという信号がでなくなっちゃうの。これもかなり怖い・・・。なるべく我慢しないでトイレにいきたいものです。
子供とか、学校でうんちできない子が多くなっているようですが、うんちははずかしくないよという教育をすることが、このタイプの便秘を減らすきっかけになるかもしれません。
便秘の種類まとめ
一口に便秘といっても、便秘にはいろいろな種類があります。
大きくわけると、以下の2つ。
機能性便秘
そして、機能性便秘のうち、慢性的な便秘を招いてしまう便秘の種類として以下の3つがありました。
けいれん性便秘
直腸性便秘
注意しないといけないのは、ストレスなどが原因で起こるけいれん性便秘の方・・・。
通常、便秘だというと、食物繊維を食べることが推奨されますが、けいれん性便秘の時は、その点を改善しても効果がないどころか、悪化しちゃう可能性もあるので、注意が必要です。
自分の便秘、ちゃんと原因も予想してあげると、治りやすくなるかもしれません。
便秘の方は、自分がどの便秘か考えてみることがおすすめです。もちろんひどい時は、お医者さんに相談ね。
少しでも参考になれば、幸いです♪