2017年8月22日放送の「名医とつながる!たけしの家庭の医学」でテーマの1つとして取り上げられていた、「腸もれ」。
番組内で20人中、なんと18人が腸もれの疑いがあると診断されたのです。
他人事ではない「腸もれ」を予防するため、その症状や原因、改善する食事や気を付けるべきことを整理してみました。
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「腸もれ」とは?
私たち人間の腸は、粘膜に覆われて保護されています。
「腸もれ」という状態は、この腸の粘膜がなんらかの原因に薄くなり、穴があいてしまうことを指しています。
腸に穴があくと、さあ大変。腸内にあるはずの有害物質が血液内に溶けだしてしまうのです。
この状態を「腸もれ」と呼んでいます。
「腸もれ」の正式名称は、「腸管壁浸漏症候群」で、英語だと「Leaky Gut Syndrome」と呼ばれています。
=腸管壁浸漏症候群(ちょうかんへきしんろうしょうこうぐん)
=リーキーガット症候群(LGS:Leaky Gut Syndrome)
=Leaky(漏れる)+ Gut(腸) +Syndrome(症候群)
「腸もれ」で溶け出す有害物質とは?
腸内にある有害物質の例としては、腸内細菌やその腸内微生物が出す毒素なども入ります。
・水銀などの重金属
・化学物質、農薬、添加物
・未消化の食べ物
・腸内微生物が産生する毒素 など
なんか考えるだけで、危険な臭いがしますよね・・・普段は絶対に血液に混ざってはいけないものです。
こういった有害物質が血液に混ざると私たちの体には、異常が起き始めます。
「腸もれ」の症状
「腸もれ」は、本来なら腸の中にあるはずの有害物質が血液の中に溶けだすこと。
血液と言えば、全身を回るものなので、それだけ考えても重大な疾患に関連することがわかるでしょう。
「腸もれ」の症状はとても幅が広いのですが、その一部を挙げてみると・・・
・化学物質過敏症
・肥満、内臓脂肪・肝脂肪の増加
・口臭や体臭の悪化
・腸の病気
∟過敏性腸症候群
∟潰瘍性大腸炎 など
・女性器系の病気
∟子宮筋腫
∟更年期障害 など
・自己免疫系の病気
∟花粉症や食物アレルギー
∟喘息やアトピー など
・心の病気
∟慢性的ストレス
∟統合失調症やうつ病、自閉症など
参考:http://holidayfan.jp/tyoumore/
参考:http://www.nstimes.info/03-2013/chou_more.html
「腸もれ」の影響力はハンパないです・・・怖
「腸もれ」の原因
ではどうして「腸もれ」と呼ばれる、腸の粘膜が薄くなる状態が発生するのでしょうか?
その原因もまた幅広く、ストレスや食生活、生活習慣などのココロとカラダのクセが関連していることが多いと言います。いろんなメディアで紹介されている「腸もれ」の原因をまとめてみると、こんな感じになりました。
2:アルコールやカフェイン、炭酸などの刺激物の取りすぎ
3:.着色剤や防腐剤などの食品添加物の取りすぎ
4:糖質や脂質の取りすぎ
5:アレルギーを起こしているのに気が付かずに食べている
6:汚染された水道水や大気から有害物質を吸収している
7:消化器系が弱っている(消化機能低下や蠕動運動機能の低下)
参考:http://holidayfan.jp/tyoumore/
参考:http://yukoji.com/IntestinalFlora/illness/leakygut.html
こうやってまとめてみると、胃腸の働きを弱めてしまったり、腸内環境を悪化させる原因となるものの取りすぎによる刺激が、腸もれの原因になると考えてもよさそうです。
薬、アルコール、カフェイン、添加物、糖質、脂質は控えること
そして
自分がなんのアレルギーを持っているのか、胃腸がつかれているかなど、自分の体質に興味をもつこと
が腸もれ症候群を予防する鍵になりそうですね。
「腸もれ」にもカンジダ菌が関与か?!
腸もれの原因は上のような腸内環境を悪化させる物質の取りすぎによる場合が多く指摘されていますが、
その腸内環境が悪化した状態の腸には、「カンジダ菌」がこびりつき、これが「腸もれ」を起こす原因になっていると言われています。
便の状態が不安定で、便秘や下痢、お腹のはりなどの症状がある人もカンジタ菌の繁殖が考えられます。
これが厄介で、腸に穴をあけて「リーキーガット症候群」を引き起こすのです。
参考:http://rootcause.jp/physhosis/environment/lgsfood#i
筑波大学の研究では、「腸もれ」以外にも免疫系疾患の原因になっていることがわかっています。
参考:http://www.jst.go.jp/pr/announce/20140116/
カンジダ菌、こわい~泣 絶対増やしたくないですね。
「腸もれ」の検査
頭痛や発熱、太りやすいぐらいじゃ、本当に「腸もれ」がどうかわからない・・・と思う方もいるでしょう!そんな時は、「腸もれ」をおこしているかどうかチェックする検査があるんだって。
「腸もれ」チェック1:ゾヌリン検査
なんとピンポイントで「腸もれ」かどうかチェックしてくれる「ゾヌリン検査」というものが存在します。
ゾヌリン検査は、別名「腸管浸漏症候群検査」ともいいます。どんぴしゃでしょ?笑
ゾヌリンの細胞受容体は、小腸や大腸の他にも心臓、や脳にも存在しています。
これらの臓器にはゾヌリンが密着しています。
しかし、腸壁に穴が開くとゾヌリンが血中に入り込みます。
血中のゾヌリン濃度を検査することでリーキーガット(腸もれ)の重症度の判定をすることができます。
参考:http://rootcause.jp/physhosis/environment/lgsfood#i
なるほど!このゾヌリン検査をすれば、一発で腸もれがどうかわかりますね。
「腸もれ」チェック2:IgG抗体検査
アレルギーかどうか調べながら、腸もれも調べられるのがこの「IgG抗体検査」です。
もともとはIgG抗体の食物アレルギーの反応を調べる検査なのですが、IgG抗体検査で複数の検査項目が陽性であればリーキーガット(腸もれ)が有ると考えられるんですって。
1つの目安になるかもしれません。
「腸もれ」を改善&予防するには?
いろんな病気に発展してしまう可能性を秘めている「腸もれ」。絶対になりたくないですよね・・・。そんな方のために、「腸もれ」を改善&予防する食事の仕方、食事メニューをまとめてみました。
「腸もれ」を改善&予防する食べ方
未消化の食べ物が「腸もれ」を起こすことがあるように、腸にはなるべく刺激が少ない状態で食べ物などを送り込む必要があります。
そう考えると、当たり前ですが、よく噛んで消化してから腸に届くようにすること、そして、食べ物以外の余計なものを口にいれないことが重要です。
噛む回数が増えれば、その分唾液の分泌量が増えて、消化力がアップします。
未消化状態の食べ物が腸壁を傷つけないように、ちゃんと消化してから食べ物を送り届けることを意識する必要があります。
農薬を使った野菜や果物はとても多いです。十分に洗い、加工食品はできるだけ裏面の成分表をみて、保存料や着色料などの添加物が少ない食べ物を利用することをおすすめします。
わかりやすいアレルギー反応が出る食べ物は、言われてなくても控えると思いますが、遅延性アレルギーなどの自分ではわからないアレルギーが意外と多く存在します。
私も自分の遅延性アレルギーの食品を調べてみて、びっくりすること、なるほどー!と納得することが多々ありました。一度調べてみるのはおススメです。
「腸もれ」を改善&予防する食事
次は実際の食事メニューについてです。ここにも「腸もれ」を防ぐコツがあります。
腸に刺激を与えるアルコール、カフェイン、糖質、脂質は取りすぎないようにするのがベスト。食べちゃダメ!と言われるとストレスがたまるので、あくまで取りすぎないことを意識するのが大切です。
カンジタ菌の増殖を食い止めるには、やっぱり食事の改善がとても大切です。
カンジタ菌の増殖を食い止めたら、今度は一般的に善玉菌と呼ばれる、私たちの腸内環境を良くしてくれる菌たちが元気になる食べ物をたくさん摂りましょう。
わかりやすい善玉菌のえさといえば、「食物繊維」です。意識して食べることをおすすめします♪
「腸もれ」まとめ
「腸もれ」は、人間の腸にとって刺激の強い食べ物や薬品を体に入れることで、腸の粘膜が薄くなってしまう状態です。
腸って人間の体に入っていくたくさんの毒物をそこで止めて、ちゃんと外に出してくれるすごい役割をしています。
そこに穴が開いてしまった「腸もれ」は、どんなに大変なことになるか想像に難くありません。
気を付けることはシンプルで
薬、アルコール、カフェイン、添加物、糖質、脂質は取りすぎない
そして
自分がなんのアレルギーを持っているのか、胃腸がつかれているかなど、自分の体質に興味をもつこと
ができている人は、「腸もれ」になりにくいのではないかと思います。
自分の腸を大事にしてあげてくださいね。私からのお願いです。
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