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長谷川ろみ
編集長:長谷川ろみ麹のちから推進委員会代表。元おデブの腸活研究家。腸内細菌に救われたことをきっかけに、日本の発酵文化や腸の大切さを伝えるためのコト・モノ・しくみづくりに挑戦中。詳細はこちら>

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グアーガム分解物の効果を解説!便秘を回避する次世代食物繊維の使い方と安全性

困った人
グアーガム分解物(水溶性食物繊維)って、便秘解消に効くってほんと?いったいどんな食物繊維なの?飲み過ぎたらどうなる?

今回は、こんな疑問にお答えします。

本記事の結論
・グアーガム分解物とはグアー豆の種を粉末にした「グアーガム」を酵素分解したもの
・グアーガム分解物の効果としては、腸内環境改善効果(便秘・下痢対策)や肥満予防&ダイエット、腸もれ予防などがあります。

便秘解消や腸内環境の改善のためには、食物繊維を十分に採ることが必要です。

でも…

困った人
食物繊維?!もちろんとってます!それでも便秘なの!

とおっしゃる方も多いでしょう。

もちろん食物繊維を採ること以外にも大事なことはたくさんありますが、一方で食物繊維は採っていても、その食物繊維があなたの腸に合っていない、もしくは一部の食物繊維だけ採っていて、バランスが悪い場合もあるのです。

食物繊維の中でも不足しやすいのは「水溶性食物繊維」です。

今回は次世代の水溶性食物繊維だと言われることも多い「グアーガム分解物」を大検証!

インド・パキスタンからやってきた注目の水溶性食物繊維「グアーガム分解物」の効果や安全性を解説します。

長谷川ろみ
この記事を書いた人:腸活研究家 長谷川ろみ詳しくはこちら

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目次

グアーガム分解物とは?

グアーガム分解物は、インド・パキスタンなどで食べられているグアー豆の種を粉末にした「グアーガム」からできています。

「グアーガム」を酵素分解したのが、「グアーガム分解物」です。

グアーガム分解物
=水溶性食物繊維の一種
=グアー豆の種を粉末にした「グアーガム」を酵素分解したもの

食物繊維には大きく分けると「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があります。

グアーガム分解物は、そのうちの「水溶性食物繊維」に該当し、水に溶ける性質を持っています。

不溶性食物繊維
=水に溶けない
=便のかさを増して、老廃物を体外に出やすくする
水溶性食物繊維
=水に溶ける
=腸内細菌のエサになり、腸内を酸性に保つことで善玉菌が住みやすい腸内環境を作る

どちらも腸内環境の改善には必要ですが、水溶性食物繊維は腸内細菌のエサになることが注目されています。

長谷川ろみ
どっちも大事だけど、不足しやすいのは水溶性食物繊維だと言われています

特徴➀ マメ科の植物グアー豆からとれる

グアーガム分解物は、「グァー豆」を原料につくられた分解物です。

長谷川ろみ
「分解物」って名前につくのが、なんとなく化合物っぽくて「怪しさ」が増しますよね…でも怪しいわけじゃないのよ。

インド・パキスタンなどで食べられているクラスタマメの種子を粉末にして、その主成分であるガラクトマンナン(多糖類)を酵素を使って分解したものがグアーガム分解物です。

ガラクトマンナン(多糖類)自体も食物繊維だけど、それをさらに細かくしているのが特徴です。

特徴➁ 短鎖脂肪酸を生産する

グアーガム分解物が賞賛されるいちばんの理由は、短鎖脂肪酸をたくさん作ることができるところです。

腸内細菌がグアーガム分解物を分解すると、短鎖脂肪酸と呼ばれる酸がたくさん作られ、腸内環境を酸性にしてくれます。

短鎖脂肪酸
=腸内細菌が作る、酪酸、プロピオン酸、酢酸などの有機酸のこと
=腸内環境のエネルギー源となり、善玉菌が活動しやすい環境を作る

特に酪酸は腸壁を丈夫にして腸もれを防ぐなど、生活習慣病を予防する働きや痩せ体質を作ってくれると言われて注目されています。

特徴➂ 便の水分量を維持する

グアーガム分解物は、水溶性食物繊維であることもあり、水との相性が良いことでも知られています。

便の水分量を維持し、便が固くなりすぎないよう、便性状をコントロールしてくれるため、便秘予防になると言われています。

グアーガム分解物と難消化性デキストリンの違い

グアーガム分解物は、食物繊維の中でも腸内細菌のエサになりやすい「高発酵性」の食物繊維だと言われています。

高発酵性食物繊維
=腸の中で善玉菌のエサとなって、発酵する力が強い食物繊維

グアーガム分解物は高発酵性食物繊維の代表格と言っても過言ではありません。

グアーガム分解物と難消化性デキストリンの発酵分解率を比べると、以下の通りです。

グアーガム分解物:75%以上
難消化性デキストリン:25%以上75%未満
低分子アルギン酸ナトリウム :25%未満
長谷川ろみ
グアーガム分解物はいちばん発酵しやすくて、その分短鎖脂肪酸が作りやすいんですね。難消化性デキストリンは食物繊維入りのお菓子などにたくさん含まれているけど、グアーガム分解物と比べると発酵は弱めです。

グアーガム分解物の効果効能

ここからは、グアーガム分解物の効果効能をまとめてみます。

効果効能➀ 腸内環境改善効果(便秘・下痢対策)
効果効能➁ 肥満予防&ダイエット
効果効能➂ 腸もれ予防
効果効能➃ 血糖値改善&GI低下

一つずつ見ていきましょう。

効果効能➀ 腸内環境改善効果(便秘・下痢対策)

グアーガム分解物の効果効能の1つ目は、腸内環境改善効果(便秘・下痢対策)です。

太陽化学株式会社が行った調査(※1)によると、便秘の傾向がある50名にグアーガム分解物5.2g/日を2週間摂取したら、摂取していない人達と比べて排便回数や排便量が大きく異なることが分かりました。

長谷川ろみ
グアーガム分解物が腸内細菌に分解されたことによって、腸のぜん動運動を促す短鎖脂肪酸がたくさん作られ、ビフィズス菌や酪酸産生菌などの善玉菌が増えたことが原因です。

効果効能➁ 肥満予防&ダイエット

グアーガム分解物の効果効能の2つ目は、肥満予防&ダイエットです。

京都府立医科大学・太陽化学らによる研究グループによるマウス実験(※2)によると、糖尿病マウスのサルコペニア肥満を予防したことが分かりました。

サルコペニア肥満
=筋肉量が減少し、身体機能が低下した状態(サルコペニア)が招く肥満
長谷川ろみ
サルコペニア肥満はほんとに怖いよねぇ…。とりあえず毎日ウォーキングしよう…。

効果効能➂ 腸もれ予防

グアーガム分解物の効果効能の3つ目は、腸もれ予防です。

腸内環境が悪化すると、腸内細菌の数と種類が減り、腸壁に穴が開き、その穴から腸内細菌や未消化のタンパク質などが流れ出てしまう現象が起きます。

これが、俗にいう「腸もれ」です。

腸もれ
=腸内環境の悪化により腸から腸内細菌や未消化のタンパク質などが流れ出てしまう状態
=糖尿病や肥満、炎症性腸疾患、パーキンソン病、セリアック病などの多くの疾患に関与しているとされている

2021年に京都府立医科大学などで行われたマウス実験(※1)によると、グアーガム分解物は、腸内環境の悪化を防ぐ酪酸、酢酸、プロピオン酸などの短鎖脂肪酸を腸内に増やしてくれ、「腸もれ」を防ぐと言われています。

効果効能➃ 血糖値改善&GI低下

グアーガム分解物の効果効能の4つ目は、血糖値改善&GI低下です。

食物繊維は血糖値の上昇を抑制することが知られていますが、太陽化学株式会社の研究(※4)によると、グアーガム分解物も食後の血糖値のピークを低下させることがわかりました。

また糖質制限ダイエットなどでも注目されているGIにも影響を与えることがわかっています。

グリセミックインデックス(GI)
=食品に含まれる糖質の吸収度合いを示す指数
=GI値が低いほど、糖質の吸収が穏やかで太りにくい

グァーガム酵素分解物をご飯と同時に摂取した結果、ご飯のGIを下げることが確認されました。

長谷川ろみ
糖質を食べるときに、グアーガム分解物を一緒にとれば、糖質の吸収を穏やかにすることができるのだとか…!これも併せて注目したい内容ですね。

グアーガム分解物の安全性

これだけいろんな効果効能があるグアーガム分解物ですが、安全性は大丈夫なのでしょうか?

グアーガム分解物が含まれるサプリメント「サンファイバーおなかサポート」の安全性試験に関する評価(※1)を例に安全性を確認してみましょう。

安全性試験に関する評価の結果からみると、以下の量であれば安全性に問題ないことが確認されています。

3.4~5.2g/日の長期摂取
10.2~30.6g/日の過剰摂取

まとめ~グアーガム分解物の効果を解説~

グアーガム分解物は、インド・パキスタンなどで食べられているグアー豆の種を粉末にした「グアーガム」からできています。

「グアーガム」を酵素分解したのが、「グアーガム分解物」です。

グアーガム分解物
=水溶性食物繊維の一種
=グアー豆の種を粉末にした「グアーガム」を酵素分解したもの

グアーガム分解物の効果効能は以下の通りです。

効果効能➀ 腸内環境改善効果(便秘・下痢対策)
効果効能➁ 肥満予防&ダイエット
効果効能➂ 腸もれ予防
効果効能➃ 血糖値改善&GI低下

また、以下の量であれば安全性に問題ないことが確認されています。

3.4~5.2g/日の長期摂取
10.2~30.6g/日の過剰摂取

参考にしてみてね。

参考文献~グアーガム分解物の効果を解説~

(※1)便秘・下痢ともに改善する素材が機能性表示受理!水溶性食物繊維「グアーガム分解物」
https://www.taiyokagaku.com/lab/health/phgg_pickup02/
(※2)グアーガム分解物、糖尿病モデルマウスの サルコペニア肥満を抑制
https://www.atpress.ne.jp/news/287820
(※3)Partially hydrolyzed guar gum attenuates non-alcoholic fatty liver disease in mice through the gut-liver axis
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8117741/
(※4)食後血糖のピーク値を抑える!グアーガム分解物(機能性表食品対応食品)
https://www.taiyokagaku.com/lab/health/phgg_pickup01/
(※5)様式Ⅰ:届出食品の科学的根拠等に関する基本情報(一般消費者向け)
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=42203160250201#:~:text=2.%E5%AE%89%E5%85%A8%E6%80%A7%E8%A9%A6%E9%A8%93%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B,%E3%81%8C%E7%A2%BA%E8%AA%8D%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

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