【この記事で解決できるお悩み】
コーヒーを飲むと眠れなくなるってほんと?科学的な根拠はあるの?
飲んでしまった場合、どんな対処法がある?
コーヒーを飲んでも眠くならない飲み方のコツをおしえて!



この記事では、こんなお悩みを解決します!
コーヒーは、毎日飲む人がとても多い嗜好飲料のひとつ。
朝起きたら必ず目覚めの一杯として飲む、仕事中の気分転換に飲むなど、ひとによってそのタイミングはまちまちです。
でも、毎日寝る前にコーヒーを飲むことが習慣になっていると、気が付かないうちに慢性的な寝不足に陥ってしまうことも少なくありません。
そこで今回は、「コーヒーで眠れない」は本当なのかを大検証!
科学的な根拠となる論文をご紹介しながら、対処法を整理したいと思います。


この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら
コーヒーとは


コーヒーには以下の特徴があります。
一つずつ見ていきましょう。
コーヒー豆を焙煎したもの
コーヒーは、コーヒー豆を焙煎してできた粉末をつかって、お湯や水で成分を抽出した飲み物です。
コーヒー豆の種類はもちろん、使用する水の種類や成分を抽出する時の温度などによって味が変わるため、コーヒマニアと呼ばれる人がいるほど、奥が深いのだとか。
【水の違いによる味の違い】
軟水で作るコーヒー:ミネラルが少ないのでコーヒー豆の特徴がでやすい
硬水で作るコーヒー:苦味が強めで大人の味になりやすい
【温度の違いによる味の違い】
低温で抽出したコーヒー:粒子が小さい酸や糖が抽出されやすく、苦味が弱くなる傾向がある
高温で抽出したコーヒー:粒子が大きいミネラルが抽出されやすく、苦味や渋みが強くなる傾向がある



豆、水、温度の中の1つを変えるだけでいろんな味が楽しめるので、コーヒーにハマる人が多いのもわかるなぁ…!
コーヒーの栄養素と成分
コーヒーには、糖質、脂質、タンパク質、ポリフェノール、カフェインなど多くの成分が含まれます。
特に近年注目されているのが、「コーヒーポリフェノール」という抗酸化成分の存在です。
コーヒーポリフェノール
=コーヒーに含まれるポリフェノール。抗酸化物質
=美容効果や健康効果が注目されている
国立がん研究センターは、習慣的なコーヒーの摂取が死亡率を減らすという報告(※1)をしています。
・コーヒーを1日3~4敗飲む人は、まったく飲まない人に比べて、死亡リスクが24%低い
・統計学的に、飲む量が増えれば増えるほど、死亡リスクが減る



これはスゴイ…!
さらにネスレ日本の報告(※2)によると、コーヒーポリフェノールの摂取量が多い人ほど、紫外線によるシミが少ないこともわかっています。



美白を目指したい方は、コーヒーポリフェノールを試す価値ありそう!!
一方で、コーヒーにはカフェインという覚醒物質も含まれています。
カフェインがコーヒー=眠れなくなると言われる大きな原因です。
コーヒーを飲むと眠れなくなる原因と理由


コーヒーを飲むと眠れなくなるのは、コーヒーに含まれるカフェインが原因です。
詳しく見てみましょう。
眠れなくなる原因は、カフェイン
カフェインは、心臓の筋肉を刺激したり、気管支を広げる作用がある成分です。
カフェイン
=キサンチン系誘導体の一種
=中枢興奮作用があり、医療現場でもめまいや頭痛の治療薬として使われることがある
=眠気成分のアデノシンの働きの邪魔をする
カフェインは、ヒトの脳内で眠気をもたらすアデノシンという物質の働きを邪魔することも知られています。
アデノシン
=エネルギー代謝に関わる物質で、眠気をもたらす効果がある



アデノシンをカフェインが邪魔するので、眠れなくなるのかぁ…。
カフェインの覚醒作用と利尿作用
カフェインが睡眠の邪魔をするのは、以下の2つの作用があるからです。
覚醒作用・強心作用
=交感神経が優位になり、目がさえてしまう
=心拍数が増加し、血圧が上がる
=寝つきが悪くなる・入眠できない
利尿作用
=トイレに行く回数が増える
=途中覚醒(寝ている間に起きてしまう)が増える
覚醒作用は、ヒトの体をよりアクティブにする作用です。
心拍数や血圧を上げるので、仕事モードに切り替えが必要な時はいいのですが、頭がさえて眠れなくなってしまうデメリットがあります。
コーヒーのカフェインによる覚醒作用には個人差があり、たとえ寝る6時間前でも、眠れなくなる人がいるという報告(※3)もあるため、侮れません。
さらに、コーヒーを飲んで眠れたとしても、利尿作用が高いため、途中覚醒が増えやすくなると言われています。



アルコールも利尿作用があるけど、コーヒーやお茶などのカフェインが多い飲み物も注意が必要です。
カフェインの恐ろしい中毒性
カフェインには中毒性があり、飲み続ければ続けるほど、摂取量が増えやすくなることが知られています。
さらに怖いのは、カフェインが含まれる飲み物はコーヒーだけではないところ。
コーヒーは1日2杯までに抑えていても、知らぬ間にカフェインが多い飲み物を追加摂取していることがあります。
【カフェインを多く含む飲み物の例】
コーヒー
日本茶
ウーロン茶
紅茶
ココア
栄養ドリンクなど



特に栄養ドリンク・眠気覚まし系のドリンクのカフェイン量は、コーヒーとは比べ物にならないくらい多いことがあるので注意が必要です。たまにいるよね…栄養ドリンクが大好きで毎日飲んでる人…



みんなちゃんと眠れているのか心配…
食品種類 | カフェイン濃度 |
---|---|
エナジードリンク又は眠気覚まし用飲料 | 32~300 mg/100 mL(製品1本当たりでは、36~150 mg) |
コーヒー | 60 mg/100 mL |
インスタントコーヒー | 4.0 g/100 g (2g使用した場合、1杯当たり80mg) |
ミルクチョコレート | 25~35mg/100g |
高カカオチョコレート | 70~120mg/100g |
(※5)カフェインの過剰摂取について|農林水産省、(※6)高カカオをうたったチョコレート|厚生労働省



実はカフェインって、最近人気の高カカオチョコレートにもたくさん入っているんだよね…食べるとちょっとドキドキするのはそのせいかなぁ…。


コーヒーを飲んで眠れなくなった時の対処法


コーヒーは、普段から飲みすぎないように注意しておく必要があります。



人によって許容量が違うから、自分の体質とコーヒーとの相性をチェックしておくのが大事です。
でも、コーヒーを飲んで眠れなくなってしまった時にできることもいくつかあるので、覚えておくと便利です。
一つずつ見ていきましょう。
暖かい白湯を飲む
コーヒーを飲んで眠れなくなった時でも、暖かい飲み物を飲んで体を温めると、眠気がやってくることがあります。
これは、体の奥の深部体温が上がるため。
一度上がった体温が下がる過程で、ヒトは眠気を感じると言われています。
また、暖かい飲み物を飲んでリラックスすると、副交感神経が優位になり、リラックスモードが発動することも。
ただし、同じ暖かい飲み物でも、再度覚醒作用があるカフェイン入りのものを飲んでしまっては意味がないので注意してください。



個人的には、何も成分が含まれない白湯がおすすめです。
ぬるめのお風呂に入る
夜も深まってきたのに眠気がやってこないなぁと思ったら、ぬるめのお湯にゆっくりつかるのがおすすめです。



お風呂も暖かい飲み物と同じで、いったん深部体温を上げて、下げやすくする効果があるよ。
通常、入浴後30分ほどかけて一度上がった深部体温が下がっていくため、眠りたい時間の30分前にお風呂から出ることを計算してタイミングを計って入浴すると、眠りたい時間に眠ることができると言われています。



入浴のタイミングはちゃんと計算するのがおすすめです。
睡眠導入単語が含まれた本を読む
コーヒーのカフェインが効きすぎてどうしても眠れない時は、本を読むという方法も。



ただし、本の選び方によってはまた覚醒しちゃうので注意が必要です。
最近は、入眠しやすくすることを目的とした本も発売されているので、ついついコーヒーを飲みすぎてしまう方は、常備しておくと便利かもしれません。
日本では子供向けの絵本「おやすみ、ロジャー魔法のぐっすり絵本」の効果がよく知られています。



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砂嵐の音(ホワイトノイズ)を聞く
コーヒーのカフェインが効きすぎてどうしても眠れない時、いちばん気軽にできるのがは、砂嵐の音(ホワイトノイズ)を聞くという方法です。
ホワイトノイズとは、テレビやラジオで流れる砂嵐のような音のこと。
イギリスの産婦人科で行われた実験(※7)では、赤ちゃんにホワイトノイズを聞かせたら、眠りにつく可能性が3倍以上になったことがわかりました。



赤ちゃんの寝かしつけにも使えそう…!
小さい研究ではありますが、大人を対象にした研究でもホワイトノイズによって睡眠が改善されたという報告(※8)もあります。



今は気軽にホワイトノイズを出すことができる機械も売っているので、コーヒーを飲みすぎてしまった夜は、試してみるのもよさそうですね!
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コーヒーを飲んで眠れなくならないための予防法・注意点


コーヒーを飲んで眠れなくならないための予防策や注意点を整理しておきましょう。



そもそもコーヒーは、睡眠の質さえ下げなければ、メリットが多いという報告も多い飲み物です。
一つずつ見ていきましょう。
コーヒーは1日4杯まで(個人差あり)
コーヒーに含まれるカフェインの影響には、個人差があります。
アメリカの米国食品医薬品局(FDA)は、健康な人の場合1日あたり400㎎(コーヒー4~5杯程度/日)までであれば、カフェインによる健康への危険な悪影響はないとしています。(※9)(妊婦、授乳婦、妊娠予定の方や服薬している方を除く)



ただし、個人差あるように思うんです。大事なのは、自分の体を観察することですよね…妊婦さんやお薬を飲んでいる人はもちろんお医者さんに相談してね。
他にも世界中でコーヒーの摂取基準量に関してコメントを出していますが、内容はかなり違うので、科学的な根拠を持っても、まだ意見が割れている(体質によっても基準量が大きく異なる可能性が高い)のがほんとのところ。
日本の厚生労働省では、各国のカフェイン摂取の基準をまとめた、カフェインの過剰摂取について(※5)というページを設け、カフェインの過剰摂取について注意喚起しています。
機関 | カフェイン摂取基準 |
---|---|
米国食品医薬品局(FDA) | 1日当たり400 mg(コーヒーでは4~5カップ程度)まで |
欧州食品安全機関(EFSA) | 妊婦を除く大人では1日当たり400 mgまで、妊婦及び授乳婦は1日当たり200 mgまで |
最近はコーヒー以外の清涼飲料水に含まれるカフェインをとっている人も多いので、あくまでコーヒー4杯は目安でしかありません。
くれぐれもカフェインの摂り過ぎには注意してください。
コーヒーは午後5時まで&光は落とす
カフェインの摂取時間については、寝る6時間前でも睡眠に影響が出てしまったという報告(※10)があります。
米国睡眠医学会(American Academy of Sleep Medicine)が発表した内容によると、カフェイン400mg分のコーヒーを入眠する6時間前に飲んだケースであっても、参加者たちは眠りにくいことを感じたそう。



深夜24時に寝るとしたら、午後18時にコーヒーを飲んだとしても、もう影響しちゃうということか…。
さらにこの研究では、就寝の3時間前にエスプレッソをダブルで飲むと、睡眠ホルモンのメラトニンが出にくくなり、体内時計が40分ずれた(遅れた)ことも報告されています。
低照度の光を浴び、就寝3時間前にプラセボ(偽薬)を服用する
低照度の光を浴び、就寝3時間前に200mgのカフェインを服用する→40分の遅れ
高照度の光を浴び、就寝3時間前にプラセボ(偽薬)を服用する→85分の遅れ
高照度の光を浴び、就寝3時間前に200mgのカフェインを服用する→105分の遅れ
また、明るい光を浴びた参加者に関しては、さらに倍以上の遅れが発生したこともわかりました。



光ってめちゃくちゃ大事なんだなぁ…。寝る前は寝室の光を落とすことも重要です。


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カフェインレスコーヒーも活用する
最近は、おいしいカフェインレスコーヒーも増えています。
コーヒーを飲まないと逆に不安になってしまうという方は、カフェインレスコーヒーを飲むことを検討するのもおすすめです。
昔は明らかに味が違うカフェインレスコーヒーが多かったけど、最近は種類も豊富になってきました。



無印良品のカフェインレスコーヒーは、あっさりめではあるけど、好きです。口コミや評判もいいみたい?!
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エナジードリンクとアルコールを混ぜて飲むのは避ける
エナジードリンクや眠気予防ドリンクは、思った以上にカフェインが多いことがあり、注意が必要です。



エナジードリンクが好きで、かつコーヒーも好きな人は、絶対にカフェイン量をチェックしてから飲もうね。
アメリカの米国疾病予防管理センターは、エナジードリンクのカフェインの危険性に注目し、アルコールと一緒に混ぜて飲むことに対して、注意喚起(※11)しています。
その要約は、以下のとおり。
・エナジードリンクとアルコールを混ぜて飲むことが若者の間で人気がある
・特に大量に飲酒をする傾向がある人ほど、エナジードリンクとアルコールを混ぜて飲みがち(2倍以上)
・カフェインはアルコールによる変化を隠してしまうので、アルコールを飲む量も増える傾向にある



日本でもエナジードリンクで割ったお酒がSNSなどで人気になっているので、アルコールを多く飲む習慣がある人は、特に注意が必要です。


まとめ:「コーヒーで眠れない」はホント?科学的な根拠と3つの対処法を徹底解説


コーヒーを飲むと眠れなくなるのは、コーヒーに含まれるカフェインが原因です。
コーヒーは、普段から飲みすぎないように注意しておく必要があります。
気を付けていながらもつい飲みすぎてしまった時は、以下の方法を覚えておくと便利です。
コーヒーを飲んで眠れなくならないための予防法・注意点は、以下のとおり。
参考にしてみてね。


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