


今回は、こんな疑問にお答えします。
・便秘解消におすすめの寝る向きは諸説あり、人によって違う可能性が高い
・まずはうつぶせ寝、右向き、左向きそれぞれのメリットとデメリットを知り、実践してみることが大事
・胸焼けや逆流性食道炎の心配がある人は右向きで寝ずに、頭を高くして寝るのがおすすめ
排便できない日が何日か続き、腸内には便が溜まっている状態。ぽっこりお腹がひどく、ガスも出したくても出せず、気分もすぐれない…。
そんな時、みなさんはどうしますか?
もちろん胃腸薬を飲むのもひとつの手ですが、なるべく薬を飲まずに、自然な排便を促したい…。
そんな時有効活用しやすいのが寝ている時間です。寝ている間に少しでも消化を早めることができたらいいですよね。
そこで今回は、便秘解消やガスだまりに効果がある、一番よい寝る向きはどんな向きなのか、いろんなエビデンスを確認しながら、情報を整理してみました。



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結論!便秘におすすめの寝る向きは人によって違う?!
結論から言うと、便秘におすすめの寝る向きは諸説あり、どんな人にでもおすすめできる寝る向きはありません。



便秘におすすめの寝る向きは、何を重視するかによっていろんな説があります。また、便秘やぽっこりお腹以外の他の体質などの要因が複雑に絡んでいるので、便秘解消だけを目標にしてしまうと便秘以外の他の症状が悪化してしまう可能性があります。
本当にいろんな説や考え方があるので、うつぶせ寝、右向き、左向きなどの寝る向きに関連する情報を整理してみましょう。
寝る向きの重要性



もちろん向きが違うだけで劇的に便秘が治る、ガスだまりが治るというのは期待しすぎかもしれません。
しかし、寝ている間の姿勢が体に大きな影響を及ぼすことがあります。
妊婦さんの寝る向きと死産の確率
ニュージーランドのオークランド大学では、妊婦が寝る向きと死産の確率に関係があるのかどうか研究(※1)が行われました。



わかったこと:
➀仰向けは横向き(右向きと左向き)に比較するとリスクが高い(2.63倍)
➁右向きと左向きのリスクは変わらない
➂妊婦や赤ちゃんの肥満や喫煙などは全く関係がない
この研究では、妊婦さんは横向きで寝るほうがリスクが低いことがわかりました。



消化を助ける寝る向きは?
消化を助けたり、便秘におすすめの寝る向きには、どんな姿勢があるのでしょうか?
寝る向きのパターンとしてよく例にあがるのは、以下の3つです。
パターン➁ 左向き寝
パターン➂ うつ伏せ寝
右向き寝・左向き寝・うつ伏せ寝などの睡眠姿勢が、消化のスピードや便秘解消にどれだけ影響するのかは未だわかっていません。
専門家によっておすすめの寝方が違うため、おすすめの寝方には諸説あり、はっきりとした覆らないエビデンスがあるわけではありません。
寝方それぞれにメリット・デメリットがある大きな理由は、ヒトの体や消化器系の臓器が左右対称にできていないからです。
また、体質や体の組織の微妙な位置の違いで、「自分にとってはこの向きの寝方が心地いい」と思うポーズもひとによって異なる可能性があります。
それでは、特に意見が分かれがちな2つの寝方について、詳細を整理してみましょう。
寝る向き➁ 左向き(左を下にして寝る)
寝る向き➀ 右向きのメリット
右を下にして寝る右向き寝は、一般的に便秘の方におすすめの寝方です。
その大きな理由は、臓器の形です。ヒトの大腸の出口は左から右に流れています。
そのため、右を下にして寝ると、重力が味方してくれて大腸の出口まで便が運ばれやすくなるからです。
右向きで寝ると、胃に入った食べ物は左上から右下に向かって流れ、腸に入っていくので、全体的に消化がスムーズに進みます。
胃の中で食べ物がスムーズに消化され、腸に流れやすくするためにも、右向き寝は有効なのです。
寝る向き➀ 右向きのデメリット
一方、右を下にして寝る右向き寝は、胸焼けが起こりやすい方、逆流性食道炎の方にとっては、心配な寝方です。
そもそも横になると、重力の関係で胃の内容物が食道に逆流しやすくなります。
特に右向きに寝ると、よりその傾向が強くなります。
食道がたるみやすくなり、食道と胃の間にある「下部食道括約筋」の圧力が低下して、より逆流しやすくなるとのこと。
胃食道逆流症や逆流性食道炎の方などは左向きに寝たほうが安全かもしれません。
胸やけを感じやすい人やそれによって消化に問題を起こしやすい人は注意が必要です。
=胃に入ったものが、食道まで戻ってしまうこと
=胃液がこみあげて酸っぱく感じたり、胸やけがすると感じることが多い
=逆流性食道炎は胃食道逆流症のひとつである
胃食道逆流症は胃に入ったものが、食道まで戻ってしまう症状のことです。
胃液がこみあげて酸っぱく感じたり、胸やけがすると感じることが多いと言われています。
特に高齢者に多い症状でしたが、食の欧米化によって若者にも増えてしまいました。1990年ごろから患者さんの数は増加しています。
右向きに寝ると胃から食道への逆流が心配ではありますが、一方で胃に入った食べ物が腸に入るところまで到達してしまえば、右向きは比較的消化が進みやすいと言われています。
なぜなら、胃に入った食べ物は左上から右下に向かって流れていくからです。
腸への誘導がスムーズに進み、消化がしやすくなります。
胃の逆流の心配がなく、また腸のぜん動運動もしっかりできるタイプの健康的な身体の場合は右向きで寝るのも悪くないかもしれません。
また胃下垂の人も右向きで寝るほうがいいという説もあります。
寝る向き➁ 左向きのメリット
左を下にして寝る左向き寝は、胸焼けや逆流性食道炎が心配が便秘ケアのためにするならおすすめの寝方です。
左向きで寝ると、胃の大きく膨らんだ底の部分に食べ物が貯まるので、胃に逆流することは少なくなります。
その代わり、腸にもスムーズに誘導するのは難しくなるので、右向きの睡眠姿勢と比較すると消化がしづらくなることがあります。
しかし、食べたものが大腸まで到達してしまえば、便が移動しやすくなるため、排便までがスムーズであるという説もあります。



今日の健診で、胃酸が上がってきて酸っぱい一口🐸してしまう&食べた直後に首締まってんのかってくらい喉が痛苦しくなることがあるっていう相談をしたら、右向きに寝ろって言われた😧
シムスと反対やん😧
ほんでまたガスターと、便秘も一口🐸の要因だからとラキソベロン処方された🙄— 半年後に-8kgになるミャー☺︎🐘9m (@meow10111456) May 24, 2021



左右の向きの他にも、消化を助けるといわれている寝る向きがあります。
番外編➀ 頭を高くして寝る
胸焼けや逆流性食道炎が心配で右向きに寝るのが難しい方は、上半身を高くして寝ることも有効です。
上半身を高く(頭を高く)して寝ると、食道に食べ物が逆流することなく、消化もしやすくなると言われています。
水平での横臥では、左下の姿勢のほうが右下の姿勢よりは逆流が少ないことが確認されています。
参考:日本消化器病学会 胃食道逆流症ガイドブック
https://www.jsge.or.jp/files/uploads/01_gerd.pdf
上半身を高くすると、下部食道括約筋と呼ばれる食道と胃の間の筋肉がしっかりと働き、胃酸の調整をしてくれるため、胸やけが起こりにくくなります。
腸内ガスを貯めない最適な寝る向きは?
腸の悩みは便秘や消化のしやすさだけではありません。
腸内にガスが溜まりやすく、お腹のハリもなかなかとれません。お腹のハリを緩和するために有益な寝る向きはあるのでしょうか?
腸内ガスの原因
腸に溜まるガスの原因は、さまざまです。
腸内ガスの大半は、食事の際に飲み込む空気なので、早食いのクセがある人は腸にガスが溜まりやすいと言われています。
また、腸内細菌の異常発生によって、ガスだまりを感じることもあります。腸内細菌は食べ物を分解する発酵の過程でガスを出すからです。
特に発酵性の食べ物を食べた時にガスが発生しやすくなります。
F:発酵性の糖質
O:オリゴ糖
D:二糖類
M:単糖類
AND
P:糖アルコール
パン、ラーメン、ピザ、パスタなどの小麦・大麦を使った穀類やアスパラガスやごぼうなどのオリゴ糖が多い野菜、納豆やキムチなどの発酵食品にも注意が必要です。
腸内のガスは、普通ならそのままげっぷやおならとして体外に排泄されますが、異常発生してしまうと、常に腸が張っているように感じることがあります。
寝る向き➂ うつ伏せ
腸内のガスが多すぎる場合に有効な寝る向きは、うつ伏せだと言われています。
うつ伏せは腸に直接圧をかけることができ、ガスの移動をスムーズにしてくれます。
また大腸はもちろん小腸から広い面で圧をかけられるので、腸もみやマッサージよりも有効だとも言われています。
ガスのせいで腸のぜん動運動が鈍ってしまい、それが原因で便秘になることもあるので、便秘改善という意味でも効果があります。
とはいえ寝ている間ずっとうつ伏せでいるのはおすすめしません。
まずは10分程度、マッサージのつもりでストレッチ代わりに行うことが推奨されます。
基本的なうつぶせ寝の方法
①10分間うつぶせの体制をとる
ベッドと体の間に枕を入れて、腹部への圧迫を強くする
➁10分経過したら腸もみをする
左右にごろごろ転がりながら仰向けに向き直し、時計回りに腸を刺激する



うつぶせ寝の注意点
うつ伏せ寝を行うときには、以下の点に注意しましょう。
うつ伏せは、少なからず筋肉や骨に負担をかけます。痛みを感じる時はもちろん、腸内のガスの状態の良化を感じなければすぐにやめましょう。
妊娠中の方は決して行わないでください。腹部を圧迫する原因になります。
まとめ ~便秘を解消する最適な排便姿勢は?~
右向き・左向きなどの睡眠姿勢がどれくらい消化や便秘の改善にいいのかは、諸説ありはっきりとはしていません。
それぞれにメリットがあり、人によって合う向きが違うと言われています。
・スムーズな消化活動を促す。胃下垂の人に向いている
・胸焼けや逆流性食道炎の心配がある
・胸焼けや逆流性食道炎の心配がある人におすすめ
・胸焼けや逆流性食道炎が心配で右向きに寝るのが難しい方向き・左向きで上半身を高くして寝るのがおすすめ
また、一晩中ではなくストレッチの代わりに行ううつ伏せは、腸内のガスが多すぎる場合に有効だと言われています。
参考にしてみてね。
便秘解消のために、腸内環境を整えたい人は、わたしが挑戦した腸活法100個の中から効果が出やすいものを厳選し、挑戦しやすいドリル形式でまとめた「腸活ドリル」もおすすめです。気になる方はチェックしてみてくださいね。
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参考文献
https://www.thelancet.com/journals/eclinm/article/PIIS2589-5370(19)30054-9/fulltext
https://www.jsge.or.jp/files/uploads/01_gerd.pdf