【この記事で解決できるお悩み】
管理栄養士と食生活アドバイザーは、両方とるべき?
管理栄養士と食生活アドバイザーの違いをおしえて!
管理栄養士を取る予定の学生が、就職活動を有利にするためにおすすめの資格は?
この記事では、こんなお悩みを解決します!
国家資格の「管理栄養士」と民間資格の「食生活アドバイザー」。
どちらも人気の食系資格ですが、取得までにかかる費用や時間、そして取得後に得られるメリットは全く違います。
特に管理栄養士をとる予定の学生さんの間では、就職活動を有利にするために食生活アドバイザーを取る必要があるか、悩むことも多いみたい。
そこで今回は、「管理栄養士」と「食生活アドバイザー」を徹底比較!
「管理栄養士」と「食生活アドバイザー」は一体なにが違うのか、そして両方取る必要があるのかを整理してみました。
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この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら
結論:管理栄養士を取るなら、食生活アドバイザーは必須ではない
結論から言うと、管理栄養士を取るなら、食生活アドバイザーは必須ではありません。
もちろん無駄とは言いませんが、特に就職活動においてはそこまで役立たないかも?…費用対効果はよくないかもしれないという話です。
なぜなら、管理栄養士になるための勉強の中に、食生活アドバイザーになるための勉強がほぼすべて含まれているから。
もちろん、同じ勉強内容であっても、違う視点から考えることで応用力はつきますし、就職活動の面接官によっては、資格を持っている=行動力・向上心があると解釈してくれる場合もあるでしょう。
しかし、そもそも食生活アドバイザーは、自分や家族の健康を守るために勉強するもの。
就職、転職、副業など、仕事上のスキルアップにつながる資格ではないため、食生活アドバイザーを就職に活かせるかと言えば、活かしにくいと考えるのが普通です。
食生活アドバイザー資格をとるための時間とお金があるのであれば、別の資格のほうが効率よく仕事に役立つスキルが得られる場合も!
ここからは、管理栄養士と食生活アドバイザーの違いや、ダブル取得のメリットとデメリットを詳しく見てみましょう。
食生活アドバイザーと管理栄養士の違い
まずは、食生活アドバイザーと管理栄養士の基本情報を整理してみましょう。
食生活アドバイザー | 管理栄養士 | |
---|---|---|
役割 | 食生活を総合的に見直し 的確な指導やアドバイスをする スペシャリスト | 専門的な知識と技術を持って 栄養指導や給食管理、 栄養管理を行う専門家 |
対象 | 主に自分や自分の家族など 身の回りの大事な人 | 病気を患っている方、 高齢で食事がとりづらい方、 健康な方などを含めたすべての人 |
資格種類 | 民間資格 | 国家資格 |
受験資格 | なし(誰でも受験可能) | あり |
資格取得までにかかる時間 | 数か月 | 約5年 |
資格取得までにかかるお金 | 数万円 | 数百万円 |
試験形式 | 年2回(7月・11月) | 年1回(2月) |
合格率 | 【2級】約40% 【3級】約65% | 約60% |
受験料 | 【2級】7,500円 【3級】5,000円 【2・3級併願】12,500円 | 6,800 円 |
認定者 | 一般社団法人 FLAネットワーク協会 | 日本栄養士会 |
受験科目 | 栄養と健康 (栄養・病気予防・ダイエットなど) 食文化と食習慣 (行事食・旬・マナー・調理など) 食品学 (加工食品・食品表示・添加物など) 衛生管理 (食中毒・食品衛生・予防など) 食マーケット (流通・メニューメイキングなど) 社会生活 (消費経済・関連法規など) | ア社会・環境と健康 イ人体の構造と機能及び 疾病の成り立ち ウ食べ物と健康 エ基礎栄養学 オ応用栄養学 カ栄養教育論 キ臨床栄養学 ク公衆栄養学 ケ給食経営管理論 |
違いを詳しく見ていきましょう。
役割・対象の違い
食生活アドバイザーと管理栄養士は、その名前から受ける印象はとても似ています。
しかし、取得後に期待される役割と、その対象は全くと言っていいほど違うもの。
食生活アドバイザー
=食生活を総合的に見直す幅広い見識を持ち、的確な指導やアドバイスをするスペシャリスト
=主に自分や自分の家族など身の回りの大事な人が対象
管理栄養士
=専門的な知識と技術を持って、栄養指導や給食管理、栄養管理を行う専門職
=病気を患っている方、高齢で食事がとりづらくなっている方、健康な方など身の回りの大事な人以外も対象
食生活アドバイザーは、基本的に自分と自分の周りの家族などの近しい人が対象です。
一方、管理栄養士は自分や家族が対象というよりは、寄宿舎、学校、病院などの不特定多数の人が生活する場所で、不特定多数の人を対象に栄養管理を仕事として請け負うことを前提としています。
明らかに期待されている仕事の範囲や役割が違いますね。
受験資格の違い
食生活アドバイザーと管理栄養士は、受験資格も全く違います。
食生活アドバイザーには、一切の制限なく、だれでも受験することが可能な資格です。
これまでに全く食に関係する勉強や仕事をしていなくても、問題ありません。
一方、管理栄養士は複雑な受験資格があります。
厚生労働省のホームページの管理栄養士の国家試験に関するページには、このような受験資格が書かれています。
(1) 修業年限が2年である栄養士養成施設を卒業して栄養士の免許を受けた後、次のアからオまでに掲げる施設において令和4年12月2日(金曜日)までに3年以上栄養の指導に従事した者
引用:管理栄養士国家試験|厚生労働省
約2年間、栄養士養成施設に通い、その後さらに実習期間を3年以上過ごさなくてはなりません。
数か月で資格取得が可能な食生活アドバイザーとは全く違います。
コスト(費用と時間)の違い
食生活アドバイザーと管理栄養士は、資格を取得するまでの費用や時間も全く違います。
食生活アドバイザー | 管理栄養士 | |
---|---|---|
資格取得までにかかる時間 | 数か月 | 約5年 |
資格取得までにかかるお金 | 数万円 | 数百万円 |
管理栄養士を取るために大学や専門学校に通っている人は、実習も含めると5年以上も勉強をし続けなければなりません。
これだけ違いが大きいと、似ているようで全く似ていないことがわかってきます。
ここからは、管理栄養士を取る予定の人が、勉強の合間に食生活アドバイザーを取るべきか確認してみましょう。実はとる意味がない理由ととる意味がある理由があるんです。
食生活アドバイザーをとる意味あり!おすすめの理由
食生活アドバイザーをとるのがおすすめの理由は、以下の2点です。
理由➀ 食をいろんな視点で考える力が付く
理由➁ 就職試験で向学心・向上心のアピールができる
ひとつずつ見ていきましょう。
食をいろんな視点で考える力が付く
数年単位で勉強や実務が必要な管理栄養士と、数か月の座学で取得可能な食生活アドバイザー。
同じように「食」に関係する資格でも、求められる役割や、難易度は全く違います。
食生活アドバイザーは、食文化から振り返り、食事に関して知っておくべき基礎知識を整理した内容になっています。
あくまで近所の食事に関する物知り博士的な立ち位置なので、内容が深いかと言えばそうではありません。
しかし、逆に言えば第三者に伝える時に、伝えやすい方法で食について学ぶことができるので、管理栄養士にとっても伝え方という視点で見れば、勉強になることはあるはずです。
食に関する知識を拡充する意味ではなく、伝え方の視点を増やすという意味で勉強するなら役立つかもしれません。
就職試験で行動力・向上心のアピールができる
食生活アドバイザーはあくまで自分と自分の家族などの身近な人の健康を守るという目的の資格です。
そのため、仕事には活かしずらく、就職、転職、副業などに有利になることは考えにくいです。
一方で、新しいことを学ぼうとする姿勢や行動力のアピールのひとつとして、食生活アドバイザー資格をとる方もいるようです。
たしかに何もせずにぼーっとしているぐらいなら、履歴書に書ける資格をとるのは有意義ですよね。実際に就活準備のために食生活アドバイザーを取ろうとしている人は、目標に向かって頑張っている人が多い印象があります。
就職活動に使う履歴書の資格欄がさみしいので、とりあえず食系の資格をとろうとする人も少なくありません。
管理栄養士を取る実力がある方なら、食生活アドバイザーは難しくないはずですもんね。
食生活アドバイザーをとる意味ない!おすすめしない理由
食生活アドバイザーをとるのをおすすめしない理由は、以下の2点です。
理由➀ 就職や転職、昇給が有利にはならない
理由➁ 同じ時間とお金を使うなら別の使い方のほうが有効?
ひとつずつ見ていきましょう。
就職や転職、昇給が有利にはならない
食生活アドバイザーを取ったからと言って、就職や転職、昇給が直接的に有利になることはありません。
管理栄養士のように応募条件に含まれている資格ではないので、応募できる職が増えるわけではありませんし、あくまで趣味の資格であるため、食生活アドバイザーで学んだ内容を仕事上のスキルとして評価してもらえることもないでしょう。
就職や転職の面接を有利に進めるためではなく、単純に好きなこと(=趣味)に関して、効率的に勉強するために取得するのであればおすすめですが、そうではないならおすすめはできません。
みなさん楽しみながら趣味として取得している印象がありますね。だから優先順位はすごく大事です。時間とお金は有限ですから。
同じ時間とお金を使うなら別の使い方のほうが有効?
食生活アドバイザーは管理栄養士の勉強範囲と被るところが多く、管理栄養士の勉強をしている人から見ると既知の内容が多い資格です。
資格取得は簡単に感じるでしょうが、新しいことを学ぶ機会にはなりにくく、その分の時間とお金がもったいないという考え方もできます。
いくら食生活アドバイザーが数か月の勉強+数万円で取得できるとしても、その分違うものを選んでいれば、もっと成長につながる経験ができたり、同じ難易度でも将来役立つ資格が取れる可能性もあるのです。
何度も言うけど…時間とお金は有限!本当に、食生活アドバイザーが必要なのか、一度考える必要はありそう!
特に食生活アドバイザーは、試験範囲が広く、その分専門性が低い民間資格のひとつ。
専門性が低い資格 | 専門性が高い資格 | |
---|---|---|
資格例 | 食生活アドバイザー | 発酵・漢方・ハーブ・腸活など テーマがある食関連資格 |
学習範囲 | 広い | 狭い |
仕事への繋がりやすさ | 低い | 高い |
同じぐらい取りやすい民間資格でも、もう少し専門性が高い資格やニッチな資格を選ぶだけで、他の人と差別化できる知識を身につけることが可能です。
食生活アドバイザー以外で管理栄養士におすすめの民間資格
管理栄養士をすでに持っている人におすすめなのは、食生活アドバイザーのように食全般を勉強範囲にしている専門性の低い資格ではなく、少し範囲を絞った専門性の高い資格です。
このほうが周りの人と一味違った知識を身につけることができ、提案できる解決策の幅が広がるので、将来的に自分の強みに変換できる可能性が高いんです。
今回は食生活アドバイザーの代わりに、少し専門性が高い3つの資格をご紹介します。
専門的な資格➀ 発酵ライフアドバイザー
専門的な資格➁ 食育栄養アドバイザー
専門的な資格➂ 介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
ひとつずつ見ていきましょう。
発酵ライフアドバイザー
発酵ライフアドバイザー養成講座は、発酵ライフ推進協会が認定・運用する資格です。
今や、世界中で注目されている発酵食品。
グローバルインフォメーションの市場調査レポートによると、世界の発酵食品の市場規模は、年平均成長率5.7%が見込まれていて、注目の産業です。
さらに日本は「発酵技術先進国」というイメージが強く、味噌や醤油、日本酒をはじめとした日本独自の発酵食品が世界に広まりつつあるのも注目される理由のひとつ。停滞している日本の国力を支える市場になることも期待されています。
そんな状況もあってか、日本国内でも発酵食品の人気は右肩上がりで、「発酵食品に関わる仕事がしたい!」という声も、よく聞かれるようになりました。
そんな発酵食品について学ぶことができる資格の中でも仕事や発信活動、そして人脈づくりに繋がりやすいと言われるのが発酵ライフ推進協会認定の「発酵ライフアドバイザー養成講座」です。
通信講座なら1週間程度で集中的に学んで資格をとるのも可能!早く資格が取れれば、資格取得者限定の講師養成講座の無料受講やアシスタント体験もしてみるとおもしろいかも?!
発酵ライフアドバイザーの学習内容・試験内容・費用等
受講条件 | だれでもOK |
受講費用 | 149,600円(税込) |
学習方法 | 通信か通学 |
学習概要 | 発酵全般 特徴:発酵調味料を生活に生かすための実践法と その伝え方に着目したカリキュラム |
学習内容 | ➀発酵基礎学 (乳酸発酵、アルコール発酵、酢酸発酵のメカニズム) ➁発酵微生物学 (微生物の種類や特色) ➂日本の発酵食 (醤油、味噌、塩麹、甘酒、みりん、酢の醸造方法、発酵のメカニズム) ➃発酵ライフ学 (発酵調味料を作る際のポイント、保存の際の注意点、発酵調味料の選び方) |
学習動画教材 | あり(動画アーカイブ) ※通信の場合 |
学習期間 | 約1週間(通信の場合) ※約7.5時間の動画視聴 |
サポート期間 | 12か月 |
試験会場 | オンライン受験 |
試験日程 | 受講期間中ならいつでもOK (合格するまで何度でも受験可) |
合格基準 | 約70%以上(180点/250点) |
年会費 | 12,000円 |
資格取得後の 仕事・活動サポート | 無料再受講制度、講師養成講座の無料受講、 アシスタント体験制度、カリキュラム企画買取制度、 オンラインコミュニティ、月1勉強会&イベント 定例会(数か月に1回)ほか |
発酵を体系的に勉強したくなったら…
発酵ライフ推進協会オンライン校へ
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食育栄養アドバイザー
食生活アドバイザーが全方位的に「食」について学ぶ資格なのだとしたら、食育栄養アドバイザーは「食」と「教育」について学ぶことができる資格です。
食育っていっても、子どもに限ったことではなく、「成長と年齢に合わせた食事」について学ぶので、介護などが気になる方も勉強になるよ。
新しい時代を作る子どもへの食育はもちろん、これからは超高齢化社会を迎え、予防医学的な観点からも食を考えないといけない時代。
食育栄養アドバイザー養成講座を運用する日本統合医学協会は、医学博士や医療系国家資格などを有する人材を顧問に迎えたセルフメディケーションに注目している団体です。
この食育栄養アドバイザー養成講座も、自分の健康は自分で守る人を増やすために作られた講座なのだとか。
食育栄養アドバイザーの学習内容・試験内容・費用等
受講条件 | だれでもOK |
受講費用 | |
学習方法 | 通信 |
学習概要 | 食育 |
学習内容 | ①食育について ②ライフステージ ③食事摂取基準 ④目的別の食べ方 ⑤健康維持 ⑥生活習慣病 |
学習動画教材 | あり(動画アーカイブ) |
学習期間 | 3か月 |
試験会場 | オンライン受験 |
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介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
超高齢化社会を迎え、予防医学的な観点からも食を考えないといけない時代になったことで、常に人不足を抱えているのが介護業界です。
特に生きることの基本である「食」の分野では、管理栄養士のような専門知識を持っている人材であることはもちろん、お年寄りの気持ちに寄り添い、お手伝いをすることができる人材の育成が注目されています。
そんな時代を見越して、2013年に介護保険法が改正され、旧ホームヘルパー2級の資格が介護職員初任者研修に統合されました。
活躍する場所を増やしたいなら、管理栄養士にプラスして介護職員初任者研修の知識を得るのが有効です。
まさにこれから絶対に必要な時代になりますよね…!
まとめ:食生活アドバイザーと管理栄養士の違いを解説!
結論から言うと、管理栄養士を取るなら、食生活アドバイザーは必須ではありません。
管理栄養士は食生活アドバイザー取得までに学ぶ知識を網羅している資格であるため、勉強したとしても新しい知識を得るのが難しいにも関わらず、就職や転職、昇給が有利になるわけではありません。
それなのに、時間とお金がかかってしまうのです。
【食生活アドバイザーをとるのをおすすめしない理由】
理由➀ 就職や転職、昇給が有利にはならない
理由➁ 同じ時間とお金を使うなら別の使い方のほうが有効?
一方で、まったくメリットがないかと言えばそんなことはありません。
【食生活アドバイザーをとるのがおすすめの理由】
理由➀ 食をいろんな視点で考える力が付く
理由➁ 就職試験で向学心・向上心のアピールができる
しかし、時間やお金は有限です。
管理栄養士を取得予定の人が、食生活アドバイザーを取る場合は、その時間やお金を他の資格取得に使うことでもっと大きなメリットを得ることができないか、念のため他の資格も調べつつ、優先順位を確認しながら、自分にとって一番よい選択をしましょう。
食生活アドバイザーの代わりにとるなら、食を網羅した専門性の低い資格ではなく、少しニッチな分野に特化した、専門性が高い資格がおすすめです。
専門的な資格➀ 発酵ライフアドバイザー
専門的な資格➁ 食育栄養アドバイザー
専門的な資格➂ 介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
参考にしてみてね。