腸活研究家として活動していると、「ダイエットのために腸活したい」という方にお会いする機会が多くなります。
わたし自身も、「腸活してから痩せて、リバウンドしなくなった」という経験があるので、アドバイスを求められることも少なくありません。
でも実は、私の場合、痩せようとして腸活したわけじゃないんです。当時は「腸活」という言葉自体がありませんでした。
今回は、実は私たちの身近に潜んでいる腸活とダイエットダイエットをテーマにおはなししてみようと思います。
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「痩せようとして痩せた」のではない腸活のすごさ
実はわたし、痩せようとして腸活したわけじゃないんです。
たまたま、強制的に腸にいい生活をおくることになり、ダイエットしたつもりがないまま、急に10㎏痩せました。(詳細は割愛)
最初は原因がわからず、病気なのかもしれないと考えたけど、カラダもココロも健康そのもの。私の場合は、痩せた理由が分かったのは痩せたあとでした。
痩せる原因をつくってくれたのは、腸内細菌。腸内細菌たちは、腸の中で発酵を繰り返し、ヒトのカラダを調節にするための酵素やビタミン、ホルモンや有機酸を作ってくれます。
酵素/ビタミン/ホルモン/有機酸など
そのおかげで、中長期的にカラダやココロのバランスが整い、太りすぎている人は痩せ、痩せすぎの人は太っていきます。
なにかの原因で崩れてしまっているバランスが元に戻っていくような感覚に近く、わたしは腸内環境について勉強する中で、この現象が自分の体に起きた可能性が高いことを知りました。
だから、ほんとのことを言うと「腸活ダイエットで痩せました!」っていうのはちょっと違和感があります。
腸内細菌たちのすごさが伝われば、伝え方はまぁ、どっちでもいいかなと思ったりもするのだけど。笑
ダイエット番付1位の地中海式食事法は、実は腸活?
アメリカの時事解説誌「U.S. News and World Report」が毎年発表しているダイエット番付。実は、2019年から3年続けて首位をとり続けているダイエット法があります。
それが、地中海式ダイエットです。
・地中海の伝統的な食事に合わせたダイエットであること
・長期的に継続するのがとても簡単で安全であること
・科学的なエビデンスが豊富であること
・減量だけではなく老化も防げること
・腸内細菌叢も改善されること
地中海式ダイエットは、フルーツ、野菜、全粒穀物、豆類、ナッツ、オリーブオイルを毎日摂取し、そこに鶏肉や魚介類、卵などのタンパク質を週2~3回、鶏肉以外の肉類がメインのタンパク質は、月2~3回のペースで食べていく食事管理法です。
ダイエット効果があるのに、続けやすく、リバウンドしずらいことが注目され、科学的なエビデンスも多いことから世界中で人気になりました。
でも私がいちばん気になっているのは、腸内細菌を味方につけるダイエット法であるということ。
2016年にイタリアのナポリ大学などの研究チームが行った内容(※1)によると、地中海式ダイエットの食事パターンを続けると、便に含まれる短鎖脂肪酸が増えることがわかりました。
短鎖脂肪酸というのは、痩せ菌たちが作ってくれる私たちを痩せやすくしてくれる酸のことです。痩せ菌が増えれば増えるほど短鎖脂肪酸は増えます。
=酢酸、プロピオン酸、酪酸など
=食物繊維やオリゴ糖を腸内細菌が発酵することにより生成される
=脂肪が過剰に蓄積しないように燃焼させたり、満腹感を得やすくする
そう、地中海式ダイエットのような食生活にすると、短期的に痩せるだけでなく、痩せ体質になってリバウンドしにくくなるんです。
地中海式ダイエットは腸活の基本として、すごく取り組みやすいダイエット法のひとつかもしれません。
なんどもなんどもダイエットを繰り返していて、もうリバウンドしたくないと思っている万年ダイエッターの方は、ぜひ「地中海式ダイエット」を調べてみてね。
ばいばいきん。
参考:研究結果&論文等
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26416813
※この内容は、診断・治療または医療アドバイスを提供しているわけではありません。あくまで情報提供のみを目的としています。
※診断や治療に関する医療については、医師または医療専門家に相談してください。この動画は医療専門家からのアドバイスに代わるものでもありません。