今回は、腸活するなら大事な「水の飲み方」についてお話してみたいと思います。
「あとちょっと、あと3キロだけ痩せたい」という人は、食事改善や運動をがんばらなくても、お水の飲み方を変えるだけで体が変わる可能性を秘めています。今回は腸活の一環として、便秘になりにくい体づくり、太りにくい体づくりのためのお水の飲み方をまとめてみたいと思います。
音声で聞きたい方はコチラ>
水とは?
人間の体は、約70%が水分です。実は年齢によって、体の水分量は異なります。生まれる前の胎児は約90%が水分です。しかし、高齢者になると約50%に落ちていきます。
水分には大きく分けて3つの役割があります。
必要なところに必要な酸素や栄養を届ける。老廃物は体外に排泄する
2:体温を一定に保つ
血液の循環を助けて、汗をだし、体温を一定に保つ
3:新陳代謝を助ける
体液の状態を一定に保つ
便秘の方の中には、食事に関してはとても気を使っているのに水を飲まない方がいます。食事はすごく気にして、「食物繊維をとらなくちゃ」、「発酵食品を食べなくちゃ」などとおっしゃっているにも関わらず、お水は1日1リットルも飲まない方も多いと体感しています。
食物繊維はもちろん腸内細菌のエサになったり、腸のぜん動運動を活発にするお手伝いはしてくれます。しかし、不溶性食物繊維ばかり食べていたら、お水を十分に飲まないと逆に詰まってしまう可能性が高いです。わたしもお水をちゃんと飲むようになってから、便秘が緩和したり、肌のくすみがとれたり、ダイエット効果がパワーアップすることを感じています。
お水を飲むと痩せるのか?
2010年にアメリカで行われた臨床試験をご紹介します。バージニア工科大学のブレンダ・デイビー博士が中心で行われた研究です。まず博士は肥満患者48名を集めて、彼らを2つのグループに分けました。
2:食事前にお水を飲まないグループ
お食事の前にお水を2杯飲むグループと飲まないグループです。そして、カロリーをきちんと計算されたダイエット食を食べてもらいました。期間は12週間です。
すると、この2つのグループのダイエット効果にこんな違いがありました。
平均-7.03kg
お水なしグループ
平均-4.98kg
研究者の方々はお水を飲むメリットについて以下のようにおっしゃっています。
カロリーの少ない食事を好むようになる
もちろんこれはお水の場合なので、砂糖などがたくさん入ったジュースとか飲んじゃダメですよ。2015年にイギリスでも同じような研究が行われています。この研究の被験者は84名の肥満患者です。この方たちを2つのグループに分けました
2:食事前にお水を飲まないグループ
この研究でもお水を飲んだグループのほうが、体重が1.3kg多く痩せれることがわかりました。
お水ダイエットの注意点
ダイエット効果を高めたい人は、食事前にお水を飲むと満腹感が得られます。ただ、お水を飲むタイミングは重要です。
ご紹介した研究でもお水を飲むタイミングは、食事の前に限定しています。あくまで食事中ではないということがポイントです。食事中に大量に水分をとると、十分に噛まなくても飲み込むことができるようになります。咀嚼回数が減り、唾液の分泌も減ります。
咀嚼すると、私たちの脳はちゃんと刺激を受けて、満腹中枢を刺激する「ヒスタミン」という物質が分泌されて食欲を抑制してくれるんです。
=満腹中枢を刺激し、食欲を抑制する
咀嚼回数が少ないと、なかなかこの刺激が脳に行かず、お腹がいっぱいになりにくいと言われています。ヒスタミンは交感神経を優位にするので、内臓脂肪を減らすこともできます。咀嚼回数が減るということは、このヒスタミンチャンスを逃していることになります。
ダイエット中の方は、お水に頼らずにちゃんと咀嚼しましょう。咀嚼すると唾液がたくさんでて、唾液の中にある分解酵素のアミラーゼが食べ物と混ざります。
=でんぶん分解酵素
アミラーゼが食べものを消化しやすくなるように分解してくれるので、消化が楽になります。腸内細菌はもちろん、胃や腸などの臓器にも負担をかけなくて済むわけです。
たくさん噛むって大事なことです。食事中はお水をたくさん飲むのはやめて、食事前にお水を飲むこと、またこまめに水分をとることを心がけましょう。
参考にしてみてね。
ばいばいきん。
参考:研究結果&論文等
Clinical trial confirms effectiveness of simple appetite control methodhttps://www.acs.org/content/acs/en/pressroom/newsreleases/2010/august/clinical-trial-confirms-effectiveness-of-simple-appetite-control-method.html
※この内容は、診断・治療または医療アドバイスを提供しているわけではありません。あくまで情報提供のみを目的としています。
※診断や治療に関する医療については、医師または医療専門家に相談してください。この内容は医療専門家からのアドバイスに代わるものでもありません。