【この記事で解決できるお悩み】
・納豆は冷凍保存できる?
・おいしさをキープする冷凍保存&解凍方法をおしえて!



この記事では、こんなお悩みを解決します!
「スーパーで納豆が安く売られてる!まとめ買いしたいけど、賞味期限が不安…」
そんな時の裏ワザとして、納豆を冷凍保存し、解凍して食べる方法があります。
でも、納豆を冷凍してしまったら、水分が減ってパサパサになったり、風味がなくなってマズくなったり、さらには納豆菌が死んでしまうのではないかと不安になる方も多いみたい。
そこで今回は、納豆は本当に冷凍保存してもよいのかを徹底解説!
冷凍保存するメリットやデメリット、納豆のおいしさをなるべくキープする冷凍保存&解凍方法を一緒に整理してみましょう。
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この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら
納豆は冷凍保存ができる!


納豆は、買ってきたらすぐに食べるのがもちろんいちばんおすすめです。



やっぱり賞味期限が近づくと、過発酵でチロシン(アミノ酸)の粒がじゃりじゃりしたり、風味が減ったりするからね~
でも、せっかく買ってきた納豆なのに、このままだと絶対に食べきれないとわかっていたら、ただ腐るのを待つのはもったいないと思う人は少なくないと思います。
さらに、忙しいわたしたちは毎日スーパーに行く時間がないケースも。ある程度のまとめ買いをしなくてはならない方も多いでしょう。
そんないざという時に、納豆を冷凍保存してストックを作っておき、解凍して食べるという方法があります。
納豆は冷凍保存に向いている食品のひとつ
農林水産省のホームフリージングについての回答(※1)によると、家庭で冷凍保存する食品には、向いているものと向いていないものがあるのだとか。
納豆は比較的水分量が少なく、おいしさが落ちにくい食品に区分されています。
ホームフリージングに向くもの 下味をつけた肉や魚、調理したおかず、干物など乾燥させた食品、また、スープやソース類、裏ごしした野菜など、すでに組織が壊れているもの。パン、ごはん、もち、納豆なども品質低下が少ないため、ホームフリージングに向いています。
引用:(※1)ホームフリージングについて|農林水産省



わたしも家事の時短のために、いろんな食品を冷凍しますが、確かに納豆はあまり品質が変わらない気がしてます。
製造メーカーは冷凍保存をおすすめしていない
納豆は冷凍保存に向いている食品のひとつではありますが、もちろん納豆の製造メーカーが積極的に冷凍保存をおすすめしているわけではありません。
納豆を製造販売しているミツカンさんやタカノフーズさんの見解は、以下のとおり。
風味が落ちてしまうこともあり、冷凍保存はおすすめしておりません。ご家庭の冷凍庫での保存は条件が異なり、また解凍方法によって品質が変わってしまうことから、私どもではあくまで冷蔵での保存をお願いしており、冷凍での保存期間等の検証はしておりません。なお、どうしても冷凍されたい場合は、乾燥を防ぐために密封できる袋に入れ、食べる前日に冷蔵庫に入れて冷蔵解凍していただければ比較的良い状態でお召し上がりいただます。
引用:(※2)納豆を冷凍で保存できますか?|ミツカン公式サイト
お買い求め頂いた新鮮なうちにそのまま冷凍庫に入れて冷凍して頂き、 食べる前の日くらいに冷蔵庫のほうに移して自然解凍して頂ければ、通常に冷蔵していたものより若干、豆が軟らかくなりますが食べることはできます。
引用:(※3)冷凍できますか?|タカノフーズ公式サイト



あたりまえだけど、そのままなるべく早めに食べるのがいちばん!笑 冷凍保存に挑戦する時は、細心の注意をはらって挑戦しましょう。
納豆の冷凍保存をするメリット・デメリット


納豆を冷凍保存すると、こんなメリット・デメリットがあります。
一つずつ見ていきましょう。
メリット➀ 納豆を長持ちさせられる
納豆は冷凍保存すると、賞味期限ぎりぎりでも品質が落ちることなく、最後までおいしく食べられます。
冷蔵保存かつ賞味期限ぎりぎり、もしくは少しすぎてしまった場合、納豆菌の過発酵によって、納豆が水っぽくなったり、チロシン(アミノ酸)が結晶化して、じゃりじゃりした歯ごたえになってしまうことがあります。
一方、冷凍保存の場合は、納豆菌の発酵活動が止まるので、過発酵による品質やおいしさの劣化が起こりにくくなります。



解凍方法さえ間違えなければ、冷凍しておいたほうがおいしく食べられるケースも多いんです。
メリット➁ まとめ買いにより家事の時短・節約ができる
冷凍保存することができるなら、納豆が安い時にある程度まとめ買いをし、節約をすることができます。
さらに納豆を使ったおかずを作って、冷凍庫におかずのストックを作っておけば、家事の時短にもなります。
忙しくてスーパーにいけない日はもちろん、旅行などの予定が入ってしまい、冷蔵庫のものを腐らせたくない時にも納豆の冷凍保存は便利です。
メリット➂ 冷凍しても納豆菌は変化しない
納豆に含まれている納豆菌は、冷凍しても死滅することはありません。
納豆菌は周りの温度が20℃~10℃になると、動物が冬眠するのと同じように活動が停止(=失活)します。
失活
=菌が発酵活動を停止し、休眠状態になること
しかし、失活はあくまで一時的なもの。
冷凍期間が数日程度の短期間なら、気温が戻れば、再度発酵活動が始まります。



冷凍すると納豆菌は死んじゃう!と思っている人がたまにいるけど、短期間なら死なないので大丈夫!
デメリット➀ 保存・解凍方法を間違えてカピカピに
メリットの多い納豆の冷凍保存ですが、その保存方法や解凍方法を間違えると、乾燥してカピカピになったり、異臭がしたり、納豆に付属したタレが爆発したり、納豆をおいしく食べることが難しくなります。



納豆のおいしさをそのままに冷凍したい場合は、冷凍保存や解凍方法のコツを知っておく必要があります。


納豆をおいしく保つ冷凍保存法


納豆はパックのままでも、封を開けて中身を取り出した状態でも、さらに味付けしてからでも、冷凍保存することができます。
一つずつ見ていきましょう。
パックごと冷凍する方法
納豆を発泡スチロール製のパックのまま冷凍する方法は、時間をかけずに冷凍することができるいちばん簡単な方法です。
解凍後も自由自在にアレンジができるので、「納豆の使い道やレシピがまだ決まっていないけど、とりあえず冷凍して劣化を防ぎたい!」という時におすすめです。
用意するもの
・パックのままの納豆
・ラップ
・ジッパー付きの保存袋
パックのままの納豆は、必ず未開封のものを用意しましょう。
ラップは密着してくれるタイプのものを選ぶのがおすすめです。ジッパー付きの保存袋は、納豆の冷凍用を作って再利用してもかまいません。



開封してしまったパック納豆は、もうすぐ食べて!笑
冷凍保存の手順
1:未開封の納豆パックをラップでぐるぐる巻きにして包み込む(空気が入らないように)
2:1をジッパー付き保存袋に入れ、なるべく空気を抜き、しっかり口を閉じる
3:そのまま冷凍庫に入れて保存する
納豆の発泡スチロールに近い素材で作られたパックは、閉じ方がやさしく、ぴったり密閉されていません。
さらに、パック自体も空気を通しやすく、そのまま保存すると、納豆が乾燥してしまいます。
そこで納豆の乾燥を少しでも防ぐために、ラップとジッパー付き保存袋の二重構造で空気の侵入を防ぎます。



重要なのはとにかく「空気に触れないようにすること」!
中身を取り出して冷凍する方法
納豆は既存のパックから中身を取り出して、中身だけを冷凍することもできます。
この場合は、複数人数分を1パックとして冷凍できるので、ご家族で同居されている場合におすすめです。



既存のパックよりかさばらないので、すっきりとコンパクトに冷凍庫に収納できるよ。
用意するもの
・パックから取り出した納豆2~3個分
・ラップ
・ジッパー付きの保存袋
パックのままの納豆を保存する時と、用意するものは大きく変わりません。
冷凍保存の手順
1:納豆をパックから取り出す
2:空気が中に入らないように注意しながらラップで包む
2:1をジッパー付き保存袋に入れ、なるべく空気を抜き、しっかり口を閉じる
3:そのまま冷凍庫に入れて保存する
ジッパー付き保存袋の代わりに保存容器を使っても問題ありません。



ジッパー付き保存袋のほうが隙間にピタッと入ってくれて便利だけど、他の冷凍食品に押されてつぶれてしまうこともあるんだよね…
冷凍庫が比較的混雑している時は保存容器のほうがおすすめです。
味付けしてから冷凍する方法
中身を取り出して冷凍する方法を選ぶ場合、ラップで包む前に納豆にタレや薬味を加えて混ぜておくこともできます。
味付けを冷凍前にしておくと、解凍するだけで1品おかずが完成するので、家事の時短までを考える場合は、味付けしてから冷凍する方法もおすすめです。



味付けする場合は保存できる期間が短くなるので、なるべく賞味期限内に食べきることを目指しましょう。
用意するもの
・パックから取り出した納豆2~3個分
・味付け用の調味料や薬味
・ラップ
・ジッパー付きの保存袋
中身を取り出して冷凍する時と、用意するものは大きく変わりません。味付け用の調味料や薬味を準備しましょう。
冷凍保存の手順
1:納豆をパックから取り出し、味付け用の調味料や薬味で味付けをする
2:空気が中に入らないように注意しながらラップで包む
3:1をジッパー付き保存袋に入れ、なるべく空気を抜き、しっかり口を閉じる
4:そのまま冷凍庫に入れて保存する
冷凍すると独特のにおいが納豆にうつることがあり、そのにおいがニガテな人がいます。
その場合は、香りの強い薬味を入れておくと、解凍後も気にならずに食べられます。



ごま油、シソ、梅干し、にんにくなど、においうつりが防げるだけでなく、味もパンチがでておいしいので、好きな方にはぜひおすすめしたいです!
冷凍保存の注意点


納豆を冷凍保存する時の注意点は、以下のとおり。
一つずつ見ていきましょう。
ポイントは密閉すること
納豆をおいしく冷凍保存するために、いちばん大事なのは「密閉」することです。
納豆の冷凍保存の失敗例のほとんどが、密閉できておらず乾燥してしまったことが原因です。
・豆が乾燥してかぴかぴになってしまった
・豆が乾燥して変色してしまった
・豆が乾燥して変なにおいになってしまった
・カビが生えた など



空気さえ入らないようにすれば、食べられないほど失敗することはほぼないはず!とにかく密閉しましょう。
賞味期限管理も重要なことのひとつ
納豆を冷凍保存すると、安心して賞味期限がわからなくなってしまう方が多いようです。
しかし、冷凍したからといって、賞味期限が急に伸びたと思うのは危険。
もちろん冷凍することで過発酵が防げるため、長めにおいしく食べることができるのは事実ですが、冷凍すれば賞味期限が伸びるというわけではありません。
可能なのであれば、賞味期限内に食べられるのがベストですので、きちんとジッパー付きの保存袋に元の賞味期限を書いておきましょう。
さらに、中身を取り出して冷凍する方法を選ぶ場合は賞味期限が同じ納豆を混ぜるようにし、違う賞味期限の納豆は混ぜないようにしましょう。



混ざっていると賞味期限が早いほうの納豆の劣化スピードに新しいほうがあってしまうことがあります。
離乳食用に冷凍する場合はどうする?
冷凍保存した納豆は、赤ちゃんの離乳食にも使用できます。



離乳食の時短ができるのは、ほんとに便利!冷凍納豆はママの味方でもあるんだなぁ…!
離乳食用に納豆を使う時は、消化しやすく、食べやすくするために、納豆特有のにおいやぬめりをとる独自の下処理が必要です。
用意するもの
・パックから取り出した納豆2~3個分
・ざる
・包丁
・お湯
・ラップ
・ジッパー付きの保存袋
離乳食用の納豆は、粘りやにおいを軽減するためにお湯をかけ、納豆のつぶをつぶす工程が必要です。
冷凍保存の手順
1:納豆をパックから取り出し、ざるに入れる
2:ざるに入れた納豆にお湯をかける
3:食べやすいように納豆をつぶす
4:空気が中に入らないように注意しながら、小分けにしてラップで包む
5:4をジッパー付き保存袋に入れ、なるべく空気を抜き、しっかり口を閉じる
6:そのまま冷凍庫に入れて保存する



ひきわり納豆を使えば、納豆をつぶす工程は省略できるよ!なるべく時短でいきましょう。
納豆をおいしく食べる解凍方法


納豆の冷凍保存が失敗する場合、その多くが解凍時に失敗してしまうことがわかっています。
おいしく納豆を食べるために、おすすめの解凍方法をご紹介します。
一つずつ見ていきましょう。
おすすめ!自然解凍のやり方
冷凍保存した納豆は、1日前から冷蔵庫に移して、自然解凍をしましょう。
解凍の手順
1:1日~半日前に冷凍保存済みの納豆を冷凍庫から冷蔵庫に移動させる
2:1日~半日後にそのまま食べる
時間が足りず、冷蔵庫ではなく常温に放置すると、気温によっては悪臭が発生したり、納豆が水っぽくなったり、カビが生えたりする原因になります。
冷凍庫から冷蔵庫に移す方法がいちばん失敗しにくい、おすすめの方法です。
加熱料理に使うなら解凍なしでもOK
冷凍保存した納豆は、その後の料理方法によっては冷凍のまま使用することもできます。
例えばお味噌汁やチゲスープなどの汁物や、オムレツやチャーハンなどの加熱料理、てんぷらやかき揚げなどの揚げ物の場合、解凍しないでそのまま使うほうが料理・調理がかんたんです。
解凍してからだと納豆の粘りが料理の邪魔をしたり、余計な臭みが出たりしますが、冷凍納豆ならそのリスクがありません。
注意!電子レンジ解凍はリスクあり
前日に自然解凍の準備ができなかったからと言って、電子レンジに冷凍納豆を放り込むのは、おすすめしません。
電子レンジにかけると、納豆の風味が消えたり、食感が変わってしまったり、強烈な臭いが出てしまうなど、おいしさが半減します。
さらにパックのまま冷凍している場合は、中にタレやからしが入っていて、それらが爆発して破損したり、パックが溶けたりすることも。
納豆を製造販売するミツカンのホームページでは、電子レンジを使った納豆の解凍は行わないようにアドバイスしています。
電子レンジで解凍すると、たれ容器(パキッ!とたれ製品)やたれ小袋(パキッ!とたれ以外の製品)は、加熱によって中の圧力が高まったり、シール部分が溶けたりします。それによって、破裂したり、中身が漏れ出ることがあります。電子レンジでの解凍は行なわないでください。
引用:(※2)納豆を冷凍で保存できますか?|ミツカン公式サイト



電子レンジを安易に使うのは、ちょっと怖いんよね…。
解凍なしでOK!冷凍納豆活用レシピ


冷凍納豆の解凍準備を忘れてしまった場合は、電子レンジで無理やり解凍するのではなく、解凍なしでもおいしく食べられる冷凍納豆のレシピを検討しましょう。
一つずつ見ていきましょう。
納豆の味噌汁
いちばん簡単で実用度が高いのは、納豆の味噌汁です。
器に冷凍納豆と味噌、だしになるかつおぶしを入れてお湯を注ぎ、混ぜるだけ。
超簡単なのに、ほっこりと気持ちが落ち着くかんたんな汁物ができます。



白味噌を使うと、GABAのリラックス効果のおかげでさらにほっこりするよ。
冷凍保存した納豆の解凍と料理を同時にできるという意味で、おすすめのレシピです。
納豆を使った味噌汁は、もともと納豆のねばりや臭いがニガテな人でもおいしくたべられると言われています。
納豆の天ぷら
冷凍納豆は、常温の納豆と比べるとねばりが少なく、料理がしやすいというメリットがあります。
納豆の天ぷらは、そういう意味で特に冷凍納豆向き。
常温の納豆だとぽろぽろ・ねばねばしてしまい、衣をかなり多くしないと揚げ物としてまとまりませんが、冷凍納豆なら比較的簡単にまとまります。
オクラやコーン、大葉、ちりめんじゃこなどのアクセントになるものと一緒に混ぜてかき揚げにしてもおいしいです。
まとめ:納豆の冷凍保存方法を徹底解説!


納豆は冷凍保存に向いている食品のひとつ。
買ってきたらすぐに食べるのがもちろんいちばんおすすめではありますが、どうしてもすぐに食べられない時や節約、家事の時短が必要な時は、冷凍保存を検討しましょう。
納豆を冷凍保存すると、こんなメリット・デメリットがあります。
納豆はパックのままでも、封を開けて中身を取り出した状態でも、さらに味付けしてからでも、冷凍保存することができます。
ポイントはとにかく密閉すること。そこだけ気をつければ、大きな失敗をすることはありません。
さらに解凍の際は、電子レンジは使わず、前日から自然解凍を試みましょう。
もし前日から準備するのを忘れてしまったときは、冷凍納豆のまま料理に活用する方法も検討するのがおすすめです。
参考にしてみてね。
発酵を体系的に勉強したくなったら…
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参考文献
(※1)ホームフリージングについて|農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1810/01.html
(※2)納豆を冷凍で保存できますか?|ミツカン公式サイト
https://faq.mizkan.co.jp/faq/show/2525
(※3)冷凍できますか?|タカノフーズ公式サイト
http://www.takanofoods.co.jp/contact/soudanshitsu.shtml