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長谷川ろみ
編集長:長谷川ろみ麹のちから推進委員会代表。元おデブの腸活研究家。腸内細菌に救われたことをきっかけに、日本の発酵文化や腸の大切さを伝えるためのコト・モノ・しくみづくりに挑戦中。詳細はこちら>

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日本人の〇%はねじれ腸!腹痛を伴う便秘を改善するコツ・方法・対策まとめ

便秘と一言に言っても、その原因はさまざまです。

そもそも便意を感じにくい人もいれば、便のぜん動運動が弱い人もいる。そしてストレスで自律神経がおかしくなり水分調整がうまくいっていない人も・・・。

そんなよくある原因の中で、最近話題にのぽっている新たなパターンの便秘があります。それが、話題の「ねじれ腸」

今回は自分がねじれ腸かどうか判断できるチェック項目をご紹介!「ねじれ腸」とはなにか?そして、その原因と治し方について、いっしょに勉強してみましょう。

目次

ねじれ腸ってどんな腸?

ねじれ腸とは、その名の通りねじれた腸のことを指します。

もちろんこの「ねじれ腸」という言葉がは、医学的な用語ではなく、わかりやすく伝わるために作られた言葉で、一般的には「腸管形態異常」といいます。

ねじれ腸
=腸管形態異常
=腸管の形がへん

わかりやすくいってしまえば、「腸管の形がへん」ということ。

日本人に多いねじれ腸

私たちがよく生物の教科書などで見る腸は、真ん中に小腸がうねうねと蛇行していて、それを取り囲むかのように大腸が四角く周りを囲っていますよね。

でも、そもそもこんなにキレイな四角い形をした腸を持っている人はかなり少なく、腸は曲がったり、ねじれたりしているのだそう。特に日本人は形が個性的な方が多く、約80%の方が腸管形態異常だといいます。

日本人にとってはあまりにも普通なことなので、これまではあまり語られていませんでしたが、このねじれ腸が原因で、腹痛を伴便秘になる方がとても多いとおっしゃるお医者さまもいるのだとか。

医学用語ではないので、患者さんが医療機関で「わたしはねじれ腸ですか?」って聞いたところで、よくわからないお医者さまも多いようなんだけどね。

久里浜医療センターの水上健内視鏡部長は、WEBサイトでこんなことを書かれています。

「ねじれ腸」も「落下腸」も私が知る限り日本人に特有の状況で、ほぼ全員が四角いシンプルな腸の形をしている欧米の教科書に準ずる日本の教科書には掲載されていませんので現時点で医療機関へのお問い合わせは難しいと思います。

参考:http://www.kurihama-med.jp/endoscope/rakka.html

最近はメディアから新しい言葉がどんどん生まれてしまうので、一般の方とお医者さまの間では使う言葉が違ってくるような気がしますね。

日本人は腸が長いは嘘だった?!

私は小さいころからすごくひどい便秘だったので、物心ついたときから便秘についていろいろ調べていました。

すると、日本人って便秘の人が多くて、その原因は腸が長いからだ!という情報にたどり着くことがとても多かったんです。

しかし、最近の研究結果によると、どうやら日本人と欧米人の腸の長さはそんなに変わらないようですね。笑

50歳以上の日本人とアメリカ人650名ずつ,合計1,300名を対象に、大腸3D-CTを用いて日本人とアメリカ人の大腸の長さを比較した結果、全大腸の長さの平均は日本人とアメリカ人でそれぞれ154.7cm、158.2cm。世代別では、50歳代で全大腸の長さの平均は日本人とアメリカ人でそれぞれ153.2cm、155.6cm、60歳代で155.2cm,159.3cm、70歳代で161.8cm、165.2cmで、日米ともに世代が上がるにつれて有意に長くなった。

参考:日本消化器内視鏡学会雑誌 Vol. 55 (2013) No. 3 p. 435-444
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gee/55/3/55_435/_article/-char/ja/

日本人は腸が長いと長年信じてきたわたしは、こんな研究結果がたくさん出てきたのをみてかなりショックを受けたのですが、もしかしたら日本人の腸は長いのではなく、とても複雑な形=ねじれ腸をしていたことが、そういわれた要因だったのかもしれません。

ねじれ腸が招く便秘の特徴

ねじれ腸の場合、便秘になるとかなりひどい腹痛を伴うと言われています。

その理由は、ずばり便が通りにくいからです。ねじれて細くなった腸管を便が通る際に腸のぜん動運動で便が押し出されようとしても、なかなか通れないことから、腹痛がおこると言われています。

この場合、便を柔らかくすることがとても重要なので、水分調整がうまくいくように塩分を採り過ぎてむくませたりせず、ちゃんと体の循環を良くしておくことが重要ですね。

便を柔らかくしてくれるマグネシウムを含む海藻などもたくさん採りたいです。

ストレスがなくても過敏性腸症候群に注意!

便秘が続いたり、便秘と下痢を交互に繰り返したりする病気、過敏性腸症候群。

通常はストレスなどによる腸の緊張が招く病だと説明されますが、どうやらストレスがなくても発症するケースがあるようです。

そのケースが、なんとねじれ腸!「腸管形態異常」を持つ人は、どうしても腹痛を持つ便秘になりやすいので、気をつけなくてはなりません。

あなたはどう?ねじれ腸チェック!

ここまで読んで、自分の腸はねじれているのか、気になった方も多いと思います。実はねじれ腸かどうかわかるチェック項目があるので、ここでご紹介します。

1.子供の頃から便秘だった
2.腹痛を伴う便秘になったことがある
3.便秘の後、下痢や軟便が出たことがある
4.運動量が減った途端便秘になったことがある
2つ以上該当すると腸がねじれている可能性があると提示しました。

参考:http://www.kurihama-med.jp/endoscope/nejire.html

なんと、わたし、ねじれ腸かもしれない!笑

みなさんはどうでしたか?日本人の8割はねじれ腸だと言ってるお医者さまもいらっしゃるので、お心当たりがある方も多いかもしれません。

落下腸ってどんな腸?

ダイエットをして痩せても、どうしてもお腹だけがぽっこりしていて治らない・・・そんなお悩みをお持ちの方も多いと思います。

このぽっこりおなかの原因は、もしかしたら落下腸かもしれません。

落下腸というのは、ねじれ腸のなかまで、やはり腸管形態異常のひとつです。

よく教科書に出てくる模範的な腸の形は、四角く小腸を囲んでいますが、あんな風に重力に反した形をみんながしているわけではなく、大腸の左右の部分が固定されずに腸間膜という膜だけでぶら下がっている状態になることがあります。

医学用語だと、総腸間膜症という状態です。

総腸間膜症
=小腸腸間膜と結腸腸問膜とが分離せず、同 じ腸間膜で連らなっている状態

総腸間膜症の方は、小さいころから太っていなくてもお腹がぽっこりと出っ張ってしまうようです。

骨盤内に大腸がはまり込んでいるので、運動によって便秘を改善することが難しく、手術をされる方もいるのだとか・・・。なかなか大変そうですね。

ねじれ腸の治し方

ねじれ腸は病気というよりも体質なので、なかなか治すことは難しいと言われています。

でもねじれ腸で便秘が出ない場合、体をねじったり揺らしたりすると、便秘改善効果がある場合もすくなくないのだとか!腸のねじれを少しマッサージや運動で緩めてあげることで、便秘解消に近づくしくみです。

腸をねじる運動をしてみよう

腸のどのあたりがねじれているかによって、効果がある運動やマッサージが違ってきますが、まずは腸全体を揺らしたりねじったりして少し緩めることがとても効果的なのだそうです。

胃腸の名医として知られる江田クリニック・江田証先生のお話が掲載されていました。

腸は複雑にねじれていて、その部分に便やガスがたまりやすくなっています。これを解消するには、横方向に体をねじることが有効です。腸のねじれが取れると、ガスや便がまるで迷路を抜けるかのようにすっと出ていきますよ

参考:https://www.orangepage.net/daily/1615

便秘がひどくてどうにかして出したいときの新たな策として、腸をねじる運動もぜひやってみてください。

まとめ

日本人は腸が長いから便秘なんだと言われ続けてきましたが、長さはほぼ同じで、日本人独特の「ねじれ腸」の方がとても多いことがわかりました。

病気というわけではなく体質なので、ねじれ腸を知ったうえで、うまく付き合っていくことが必要です。

腸をねじる運動にもトライしながら、ねじれて細くなってしまった腸管でも通りやすいように柔らかい便を作る工夫も必要なことがわかりました。

マグネシウムたっぷりの海藻や発酵食品をたくさんとって、腸内環境を改善し、自律神経や内分泌系も安定させなくては!笑

みなさんも参考にしてみてくださいね!

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