食物繊維は、私たちの腸内環境にすんでいる腸内細菌たちのえさになり、腸内環境を整えてくれるといわれている栄養素の1つです。
ちょっと前までは、カラダに入っても排泄されるだけのごみだと考えられ、栄養素にも入れてもらえなかった食物繊維。
今では、とても大切なものだと認識されています。
そんな食物繊維にも、実は種類があって、特徴があります。
今回は食物繊維の種類を一覧にして、ご紹介したいと思います。
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食物繊維には2つある
食物繊維は、以下の2つに大きく分けることができます。
不溶性食物繊維
この2つの食物繊維は、どちらも腸内環境を整えるために重要な成分です。
水溶性食物繊維とは?
水溶性食物繊維は、私たちの腸内細菌のえさとなって、分解され、発酵される食物繊維です。この分解・発酵によってできる物質によって、腸内環境が良くなるとされています。
水溶性食物繊維の特徴はこちら!
吸着性が高い
発酵性が高い
ねばねばしているため、ゆっくりとい腸内を移動し、血糖値が急激に上がるのを防いでくれるので、炭水化物や糖分を食べるときに一緒に食べると効果的です。
そして、コレステロールなどにくっついて、体の外に出してくれる働きもするので、コレステロール値が高い方にもおすすめ。
総じて、ダイエットにも効果がありそうですよね。
不溶性食物繊維とは?
一方、不溶性食物繊維は、糸状のもの、多孔質のものが多く、そんなにねばねばと吸着する性質はありません。
でも便のかさを増やしてくれて、腸の蠕動運動を促してくれるので、水溶性食物繊維と同じように、腸活のためにはよい成分なのです。
不溶性食物繊維の特徴はこちら!
繊維状
水溶性食物繊維ほどではないが、発酵性が高い
とにかく腸の水分を吸って、大きく膨らんでくれるのが特徴です。腸に刺激を与えてくれるんですね。
食物繊維の種類一覧
ここからは、腸活に必要な食物繊維の種類を一覧でみてみましょう。
実は「食物繊維」と一言にいっても、いろいろな種類があるんです。
不溶性食物繊維の種類一覧
日本人は平均15g/日の食物繊維を摂取しているが、そのうち12gは不溶性食物繊維で、そのほとんどがセルロースであるといわれているほど、ポピュラーな食物繊維です。
セルロースを除く、不溶性の多糖類の総称として使われることも多い多糖類です。
木材・竹・藁(わら)など木化した植物に存在する多糖類です。
甲殻類の殻や菌類の細胞壁などの主成分です。
水溶性食物繊維の種類一覧
食物繊維不足を補う目的ででんぷんから作られた、安全性が高くて特定保健用食品(トクホ)の製品に一番よく使われている食物繊維。
グルコース、ソルビトール、クエン酸を混合して作られ、血糖値の上昇やコレステロールを減らす効果がある食物繊維。
大麦に含まれ、麦飯は重要な食物繊維源です。血糖値の上昇やコレステロールを減らす効果がある
植物の細胞壁における細胞間接着物質であり、果物に多く含まれる。
インド・パキスタンなどで食用にされている一年生マメ科植物クラスタマメ(グアー豆、学名 Cyamopsis tetragonoloba)を原料としている食物繊維。
コンニャク芋の貯蔵炭水化物。人の消化酵素で消化できず、また胃の中で水を吸って何十倍にも膨れるためダイエット食品に用いられることが多い。
ゴボウやキクイモなどキク科植物の根や地下茎に含まれる貯蔵炭水化物。フルクタンという果糖の重合体の一種で、オリゴ糖を自然発生するのが特徴。
海藻のうち紅藻の細胞壁の主要構成要素であり、紅藻から抽出される寒天の主成分。ゲル化しやすいのが特徴で、寒天の主要な多糖成分。
海藻のうち褐藻の細胞壁の主要構成要素。食品に粘りをだす増粘剤や安定剤、ゲル化剤として使われることもあるが、酸に弱い性質がある。
食物繊維の種類一覧まとめ
ひとことに食物繊維と言っても、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の腸内での役割は大きく違います。
また、それぞれに特徴があるのもおもしろいところ。
いろんな食物繊維の腸内の効果を試したくなりますね。
ご参考いただけたら幸いです。