腸内環境を整えるためには、菌の多様性が大切で、たくさんの種類の菌を飼うことができたら、いろんな病気リスクが低くなるといわれています。
でも、本来腸内細菌がそんなに多くないはずの小腸に、腸内細菌が増殖してしまうと、さぁ大変。今度は、腸内細菌異常増殖症候群、通称SIBO(シボ、シーボ)と呼ばれる疾患になって、逆にいろんな病気を引き起こしてしまうというの。
今回はこの腸内細菌異常増殖症候群、通称SIBO(シボ、シーボ)の症状や原因について、まとめてみました。
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腸内細菌異常増殖症候群(SIBO)とは?
腸内細菌異常増殖症候群は、英語だと「SIBO(シボ、シーボ)」と呼ばれます。
「SIBO(シボ、シーボ)」は、
Bacteria (バクテリア)
Overgrowth(増殖)
の頭文字をとった言葉です。そのままですね。笑
人間の消化器官には、1000兆個ほどの腸内細菌が住んでいますが、その多くは大腸に住んでいます。
小腸は、消化器官の1つではありますが、パイエル板と呼ばれる免疫応答する場所を持ち、本来はそんなに腸内細菌が多い場所ではありません。
でも、日本では特に、ここ10年ぐらいの間に、小腸にも腸内細菌が異常に増えてしまう腸内細菌異常増殖症候群(SIBO)の方が増えているようなんです。
小腸に腸内細菌が異常発生してしまうと、食事から摂取した栄養素がその腸内細菌たちに食べられてしまうので、通常どおり栄養素を摂取できなくなったり、腸内細菌たちの発酵によって毒素を含むガスが発生したり、それが原因で気持ち悪くなったりと様々な不都合が生じます。
また、小腸は免疫応答する場所なので、免疫系の異常が起きる可能性も示唆されているの。
こわいですよね・・・。
でも、なぜここ10年のうちに腸内細菌異常増殖症候群(SIBO)が増えているのでしょうか?
SIBOの原因
腸内細菌異常増殖症候群(SIBO)の原因はさまざまで、はっきりとこれ!と言えるものではないらしく、いろいろな報告があります。
例えば、食の欧米化によって高脂肪食が増えて、ジャンクフードばかりを食べているからだとか、
糖分やパンなどの中に含まれる、精製された炭水化物が多い加工食品を大量に摂取しているからだとか、
やはり何かしらのとりすぎ?が原因だと言われています。腸内細菌異常増殖症候群(SIBO)になりたくなかったら、ジャンクフードや加工品ばかり食べるのはやめたほうがよさそうですね。
SIBOの症状
もし腸内細菌異常増殖症候群(SIBO)になってしまったら、いったいどんな症状がおこるのでしょうか?自然療法マガジン「Naturopathy」に掲載されていたので、みてみましょう。
腹痛、差込み(疝痛)
便秘、下痢、脂肪便
吐き気、胸焼け
体重の減少
参考:http://shizenryouhou.com/wp/?p=12240
やっぱり一番最初に感じやすいのは、お腹にたまるガスのようです。おなかがはって気持ち悪いという経験をしたことがある方も多いかもしれませんが、もしかしたら、腸内細菌異常増殖症候群(SIBO)の可能性もあるかもしれません。
最初はガスの異常発生ぐらいで、たいしたことないと思っているかもしれませんが、そのガス自体が有害だったり、腸内細菌たちに栄養を取られてしまったりして、広範囲に影響がでる可能性があります。
疲労、頭痛、関節や筋肉の痛み、湿疹、集中力の欠如など、幅広くいろいろな症状が引き起こされてしまうことが報告されています。
SIBOの治療法
腸内細菌異常増殖症候群(SIBO)は、すごく治りにくい、治療が難しい病気であるといわれています。
具体的には以下の4つのステップを踏んでいかないと、なかなか完治できません。
Restore-復元⇒蠕動運動や回盲弁の機能を回復
Replenish-補充⇒低胃酸症や消化酵素の不足の改善
Recurrence prevention-再発予防⇒再発しない為に
参考:http://shizenryouhou.com/wp/?p=12339
そして、治療中は食べちゃダメなものも多いんだって。食べないほうがいいものはこちらです。
・食物繊維が多い食品:通常は推奨されるが、シボ-SIBOの時には細菌を繁殖させてしまう。
・ローフードや生野菜:消化が悪いので、加熱調理する方が良い。
・豆類、ナッツ類、かぼちゃ、ゴボウ、サツマイモ:ガスを発生させやすい。
参考:http://shizenryouhou.com/wp/?p=12339
お気づきの方もいるかもしれませんが、通常、腸内環境を整えるために食べたほうが良いといわれている食物繊維やナッツ類なども入っています。
そう、菌を増やしちゃいけないので、腸内細菌のえさになるものも要注意なんですよね。
腸内細菌異常増殖症候群(SIBO)とは?まとめ
腸内細菌異常増殖症候群は、英語だと「SIBO(シボ)」と呼ばれ、普通はあまりいないはずの小腸の中に腸内細菌が異常発生してしまう病気です。
ここ10年ぐらいの間に、患者さんが増えていることで注目を浴びている、比較的新しい病気です。
その原因は、様々ですが、
・生成された炭水化物を含む加工品の採り過ぎ
などが、報告されています。
一度かかると治りにくく、生活も制限され、かといって悪化すると免疫異常にもかかわる恐ろしい病気なので、予防する意識が大事ですね。
ジャンクフードや精製された加工食品の採り過ぎに気をつけましょう。
参考にしてみてくださいね。