【この記事で解決できるお悩み】
・食育アドバイザーと食生活アドバイザーの違いは?
・食育アドバイザーと食生活アドバイザー、どっちがおすすめ?
この記事では、こんなお悩みを解決します!
食関係の資格を調べ始めると、種類が多く、名前も似ていて、違いがよくわからないというお悩みをよく聞きます。
中でもそっくりなのが、「食育アドバイザー」と「食生活アドバイザー」。
両方ともアドバイザーだから、アドバイスするのは同じ??「食育」と「食生活」の違いってことは、「食育アドバイザー」は子ども向けで大人の食事については学べないの?
いや、そんなことないよ。「食育」とは名ばかりで、大人の食も試験範囲です。
???
そこで今回は、食育アドバイザーと食生活アドバイザーの違いを、4つのポイントから徹底解説!
さらに今これを読んでくれているみなさんの状況に合わせて、おすすめの資格がどっちなのかアドバイスします。
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この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら
結論:似ているのは名前だけ。内容から合格率まで全く違う2つの資格
結論から言うと、食育アドバイザーと食生活アドバイザーが似ているのは、その名前とざっくりとした内容だけ。
学習内容の詳細はもちろんのこと、受験方法や受験料、そして試験の難易度などは、まったく違う資格です。
食の資格の種類
食系の資格には大きくわけて、食を広く浅く総合的に学ぶ「総合型」と、特定の食べ物について深く掘り下げる「特定型」の2つがあります。
食育アドバイザーと食生活アドバイザーは、両方とも「総合型」に属す、広く浅く食を学ぶ資格。
だから、どうしても似ていると誤解しがちです。
食を総合的に扱う「総合型」 | 深く掘り下げる「特定型」 |
---|---|
食育アドバイザー フードアナリスト検定 など | 食生活アドバイザー検定薬膳マイスター パンシェルジュ検定 など | 発酵ライフアドバイザー
食育アドバイザーと食生活アドバイザーは、食全体について学びたい時に良い資格なんですよね。
食生活アドバイザーと食育アドバイザーの違い
食生活アドバイザーと食育アドバイザーの違いを、以下の4つのポイントから整理します。
違い➀ 認知度と認定機関
違い➁ 学習内容の範囲
違い③ 難易度と合格率
違い➃ 受講費用と受験料
ひとつずつ見ていきましょう。
違い➀ 認知度と認定機関
食生活アドバイザーと食育アドバイザーは、それぞれFLAネットワーク協会と日本能力開発推進協会が認定している資格です。
認知度の高さを比べると、食育アドバイザーよりも食生活アドバイザーのほうが高いと言ってよいでしょう。
食生活アドバイザー | 食育アドバイザー | |
---|---|---|
認定機関 | FLAネットワーク協会 | 日本能力開発推進協会 |
開始年度 | 1999年 | 2015年 |
「日本の資格・検定」AWARDS 2022 | 総合アクセスランキング部門6位 | ー |
認知度 | 高い | 低い |
食生活アドバイザーは、正式名称を「食生活アドバイザー検定」と言い、資格が作られたのは1999年です。
10年以上も食生活アドバイザー検定のほうが先輩なんですね。
さらに、株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズが運営する『「日本の資格・検定」AWARDS 2022』では、食生活アドバイザーが6位を受賞しており、認知度・知名度も拡大中で、毎年20000人以上が受ける人気の資格になっています。
一方、食育アドバイザーは、認定講座が2015年にできたばかりの比較的新しい資格です。
2005年に食育基本法が制定され、食育の専門知識を持った人が必要とされるようになるとともに生まれました。
まだ新しいこともあり、認知度や知名度は食生活アドバイザーほど高くありませんが、今後が注目の資格です。
違い➁ 学習内容の範囲
食生活アドバイザーと食育アドバイザーは、どちらも食に関して学べる資格です。
「食育アドバイザー」という名前から察するに、「子どもに関する食のみ」が範囲なのではと思いがちですが、実はそこまで子どもに特化した資格ではありません。
大人の食の安全性や流通に関しても、勉強範囲になっています。
ただ、食生活アドバイザーに比べると、その範囲は狭いのは間違いないでしょう。
食生活アドバイザー | 食育アドバイザー |
---|---|
②食文化と食習慣 ③食品学 ④衛生管理 ⑤食マーケット ⑥社会生活 | ①栄養と健康②食品の安全性についての基礎知識 ③食育活動について ④上記に付帯する基礎知識 | ①食育の基礎知識
こうやって比べてみると、衛生管理から社会生活まで網羅した食生活アドバイザーは、かなり範囲が広いですよね。
違い③ 難易度と合格率
食生活アドバイザーと食育アドバイザーを比較すると、食育アドバイザーのほうが難易度は低めです。
食生活アドバイザー | 食育アドバイザー | |
---|---|---|
受験資格 | なし | なし |
受験形式 | 会場受験(年2回開催) | 自宅受験 |
合格レベル | 【3級】約65% | 【2級】約40%ほぼ100% |
どちらも受験資格がなく、だれでも受験できるオープンな試験ではありますが、食生活アドバイザーが年に2回だけの会場試験であるのに対し、食育アドバイザーは自宅でいつでも受けられる自宅試験です。
圧倒的に試験を受けやすい環境にあるのが、食育アドバイザーですね。
自宅受験で、テキストを見ながら回答することも可能、さらに不合格でも再受験が可能なので、合格率はほぼ100%だと言われています。
一方、食生活アドバイザーは、3級の場合は約65%、2級の場合は約40%しか受からないので、ちゃんと勉強しないと合格できない資格であり、民間資格の中では難易度が高いと言われています。
民間資格の中には、修了試験のようなほぼ100%修了証をもらえる資格も多いので、食生活アドバイザーはかなりハードルが高いのではないでしょうか?
年に2回しか受けられないのも合格率を下げている原因のひとつ。
タイミングが合わないと半年待たないといけないので、お仕事や家事・育児・介護等でお忙しい方にとってはハードルが高く感じるかもしれません。
違い➃ 受講費用と受験料
食生活アドバイザーと食育アドバイザーの費用面を比較する前に、1点、確認が必要です。
それは食生活アドバイザーは完全な独学が可能ですが、食育アドバイザーは完全に独学することはできないこと。
食生活アドバイザーは市販の教科書を自分で購入して勉強し、そのまま個人受験ができますが、食育アドバイザーはそもそも講座に申し込みをしなければ試験を受けることができません。
最大限のお金の節約をするのなら、食生活アドバイザーを独学で勉強するのがいちばん費用が安くなります。
この場合、2級と3級の両方を受けても、12,500円+テキスト代(5000円程度)。予算20,000円で受けられます。
食生活アドバイザー | 食育アドバイザー | |
---|---|---|
講座費用 | 39,000円 | 38,600円 |
受験料 | 【3級】5,000円 【2・3級併願】12,500円 | 【2級】7,500円無料 |
しかし、食育アドバイザーは講座に受験料が含まれているので、お得感はあります。
講座代だけでほぼ100%取得できる資格だと考えると、魅力的に感じる方もいるでしょう。
この場合は、予算40000円で確実に資格が取得できます。
どっちがいい?食生活アドバイザーと食育アドバイザー
ここからは今から食生活アドバイザーか食育アドバイザーを取得しようとしているみなさんに合った資格を見つけるために、3つのテーマでどちらがおすすめか考察してみたいと思います。
テーマ➀ 独学向きはどっち?
テーマ➁ 初心者向きはどっち?
テーマ➂ 仕事に活かせるのはどっち?
ひとつずつ見ていきましょう。
テーマ➀ 独学向きはどっち?
食生活アドバイザーと食育アドバイザーは、どちらも独学に適した資格です。
通学しないと取れない資格ではありませんし、勉強内容も自分のペースで進めやすいのが特徴です。
市販のテキストを購入し、完全に自分のペースで勉強する「完全な独学」で資格取得を目指すなら、おすすめは食生活アドバイザーです。
食育アドバイザーは通信講座の申し込みが必須なので、「完全な独学」とはいいがたいかもしれませんが、同じく自分のペースで勉強することが可能です。
独学向きなのは、両方!ということにしときましょうか?笑
テーマ➁ 初心者向きはどっち?
初心者向きなのは、食育アドバイザー資格です。
その理由は以下のとおり。
学習範囲が狭くて、初心者でも勉強しやすい
自宅受験でほぼ100%資格取得できるので、モチベーションが下がりにくい
まずは、食育アドバイザー資格をとって勉強のクセをつけ、その後食生活アドバイザーなどの合格率が低い資格にチャレンジするというのもおすすめです。
テーマ➂ 仕事に活かせるのはどっち?
仕事に活かすのは・・・どちらも少し難しいかもしれません。
食生活アドバイザーと食育アドバイザーは、どちらも仕事に活かすための資格ではなく、自分や自分の家族の健康管理のための基礎知識を学ぶ内容になっています。
仕事に活かすためには、継続的に知識をインプットする機会の提供や、人脈作りのサポートなどもほしいところですが、食生活アドバイザーと食育アドバイザーは、そのようなサポート制度はありません。
しかし、もともと栄養士や調理師、管理栄養士などの資格を持ってお仕事をしていたり、もう少し狭く深い知識が得られる資格(発酵ライフアドバイザー、薬膳マイスター、パンシェルジュ検定など)をダブル取得するなどをして知識に深みを持たせたりすることで、仕事に活かしやすくするという方法もあります。
仕事に活かせるかどうかは、資格のあるなしはそんなに関係ないと思っています。自信を持つための道具のひとつになるのでおすすめだけど、なくても大丈夫な人はどんどん行動して、失敗して、自分の力でお仕事をつかんでいこう!
自分だけのオリジナルなお仕事を自分でつくっちゃうのもおすすめ。わたしも「腸活研究家」を名乗って発信活動を続けることで、いろんなお仕事をいただいた経験があります。食育作家も素敵だなぁ…笑
まとめ:食育アドバイザーと食生活アドバイザーの4つの違いを徹底解説!
食育アドバイザーと食生活アドバイザーが似ているのは、その名前とざっくりとした内容だけ。
学習内容の詳細はもちろんのこと、受験方法や受験料、そして試験の難易度などは、まったく違う資格です。
特に違うのはこちらの4つの項目です。
違い➀ 認知度と認定機関
→食生活アドバイザーのほうが認知度が高い
違い➁ 学習内容の範囲
→食生活アドバイザーのほうが学習内容の範囲が広い
違い③ 難易度と合格率
→食育アドバイザーのほうが合格率が高く、難易度が低い
違い➃ 受講費用と受験料
→完全独学ができるのは、食生活アドバイザー。約20,000円で資格が取得できる可能性も。
→ただし、確実に資格をとることができる食育アドバイザーのほうが講座自体の値段は安い
さらに、それぞれのテーマに合わせて、食育アドバイザーと食生活アドバイザーのどちらがいいかも考察しました。
テーマ➀ 独学向きはどっち?
→食育アドバイザーと食生活アドバイザー、ともに独学向き
テーマ➁ 初心者向きはどっち?
→ほぼ100%資格が取得できるので、食育アドバイザーが初心者向き
テーマ➂ 仕事に活かせるのはどっち?
→食育アドバイザーと食生活アドバイザー、ともに仕事に有利になる資格とはいいがたい
他の資格と組み合わせて知識を増やしながら、発信活動をすることで仕事につなげる努力は必要
食育アドバイザーや食生活アドバイザーとダブル取得するなら、発酵資格もおすすめです。
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