【この記事で解決できるお悩み】
豆鼓(トウチ)とは?どんな味?
料理をおいしくする使い方をおしえて!
豆鼓(トウチ)と代用可能な調味料はどれ?
この記事では、こんなお悩みを解決します!
本格的な中華料理に使われる黒豆の発酵食品、豆鼓(トウチ)。
見た目はただの乾燥黒豆ですが、2~3粒混ぜるだけで、驚くほど料理がおいしくなると評判です。
そこで今回は、謎の多い豆鼓(トウチ)を徹底解説!
どんな味がするのか?そして、おすすめの簡単な使い方・代用方法をまとめてみました。
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この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら
豆豉(トウチ)とは?
豆豉(トウチ)は、見た目はただの乾燥した黒豆です。
しかし、この小さな豆の中にうま味が凝縮されていて、料理をおいしくしてくれます。
さらに、漢方の世界では、風邪薬としても利用されることがあるのだとか!
詳しく見てみましょう。
黒豆+麹+酵母で作る発酵食品
豆豉(トウチ)は、黒豆に麹や酵母を加えて発酵させた、発酵食品です。
黒豆の形のまま売られていますが、中国ではこの豆を調味料として、中華料理に使用します。
豆豉(トウチ)
=黒大豆を蒸して、塩・酵母・麹で発酵させ、天日干ししてつくる発酵食品
=料理にほどよい塩味とコクをプラスする
深いコクやうま味、そしてほどよい塩味も一度にプラスできると大人気。
一般家庭の麻婆豆腐や回鍋肉の味が、高級レストランのそれと同じぐらい一気にレベルアップします。
ご家庭で本格的な中華の炒め物を作る時に、豆豉(トウチ)があればかなり心強いです!
ちなみに日本語で「トウチ」と打とうとすると、違う漢字が出てくることが多いので要注意!
〇豆豉(トウチ)
×豆鼓
豆豉(トウチ)が正しい漢字です!左は「豆」なんだよね。
漢方の世界では、淡豆豉(タントウシ)
豆豉(トウチ)は、東洋医学の世界でも古くから生薬として使われてきました。
豆豉は、漢方では「淡豆豉(タントウシ)」という名称で呼ばれています。
東邦大学医療センターの資料(※1)によると、淡豆豉(タントウシ)は、「苦」「寒」に属す食品で、中国漢方の風邪薬や外用薬として使われることも多いのだとか。
味:苦
=「心臓」「小腸」「舌」に効く
=体内熱を整え、消炎作用がある
性:寒
=体の熱を冷ます
効能:解表・除煩
=風邪ウイルスなど体を侵す邪気が体の浅い所にいる段階の時、それ以上侵入されないように追い出す
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豆豉(トウチ)はどんな味?
豆豉(トウチ)は、深いうま味とコクがあり、日本の発酵食品のみそや醤油にも少し似ています。
ひとつずつ見ていきましょう。
柔らかい塩味とうま味
豆豉(トウチ)は、塩気が強い黒豆ですが、不思議ととがった塩味ではなく、比較的料理に使いやすいと言われています。
その理由は、ただ塩味に漬けているわけではなく、麹や酵母など麹など糖類も多く含ませて発酵させているから。
もちろんたくさん使えばしょっぱいですが、2~3粒使うだけで、柔らかい塩味とうま味を添加できます。
料理の味に奥行きがでる
料理の味に奥行きを持たせたいなら、豆豉(トウチ)を使うのがおすすめです。
細かく刻んで、ほんの少し入れるだけで、料理に深みのあるコクが加わります。
野菜だけの炒め物でもごちそうになるのは、お肉たっぷりのおかずに負けないのは豆豉(トウチ)のおかげですね!
豆豉(トウチ)のおすすめの使い方
豆豉(トウチ)は、ただの乾燥黒豆なので、料理に使う場合は知っておいたほうがよいコツがあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
豆鼓を料理に使う前の下準備
豆豉(トウチ)は塩気がとても強く、乾燥している黒豆です。
まずは、細かく切りやすいように少し水に浸して柔らかくしてから、細かいみじん切りにして使いましょう。
1:豆豉(トウチ)を水で洗って、少しやわらかくする
2:包丁で軽くつぶす
3:細かいみじんぎりにして、少しずつ使う
油との相性が最高!炒め物に最適
みじん切りにした豆豉(トウチ)の風味を最大限生かすなら、油と一緒に調理するのがおすすめです。
豆豉(トウチ)は、加熱することで独特な香り・風味がしっかりでてきます。
肉や魚の臭みを消す!煮込み料理との相性が良い
豆豉(トウチ)には、肉や魚の臭みを消す力があります。
そのため、蒸し料理や煮込み料理もおいしくできます。
豆豉(トウチ)の代用品には何がある?
豆豉(トウチ)には、とても似ていて、同じものではないかとウワサされる食材があります。
また、家に豆豉(トウチ)がない場合、わざわざ買わなくても似た風味や味を再現する方法があります。
ひとつずつ見ていきましょう。
豆豉醤(トウチジャン)との違い
豆豉醤(トウチジャン)は、豆豉(トウチ)が原料の調味料です。
豆豉醤(トウチジャン)に豆豉(トウチ)は入っていますが、まったく同じというわけではありません。
豆豉醤(トウチジャン)
=ペーストにした豆豉(トウチ)に唐辛子やにんにくを加えて作った中華調味料
=豆豉(トウチ)のようにみじん切りにするなどの下ごしらえがいらないので便利
=商品によって原材料が違うので、味もいろいろなタイプがある
みじん切りをしてすぐに使う豆豉(トウチ)に比べると、かなり風味が弱いので注意が必要です。
また、商品によって味が違うことも注意が必要です。
他の材料もたくさん入っているので、使う前に原材料をチェックすることが必要です。
塩味の程度や砂糖の量、唐辛子、にんにくの有無などによって、料理の味は大きく変化します。
材料は同じ豆豉(トウチ)でも、味が大きく異なる場合があるので、注意してね。
日本の浜納豆・大徳寺納豆との違い
豆豉(トウチ)とそっくりな見た目と味をしているのが、日本の塩辛納豆です。
納豆には一般的な糸引き納豆と、糸を引かない塩辛納豆があります。
糸引き納豆
=納豆菌で発酵させた糸をひく納豆
=スーパーやコンビニなどで売っている一般的な納豆
塩辛納豆
=麹菌と塩で発酵させた糸を引かない納豆
=寺で売っていることから寺納豆とも呼ばれる
=有名な寺納豆には、「浜納豆(静岡県)」「大徳寺納豆(京都府)」がある
塩辛納豆は、茹でたり蒸したりした大豆を麹菌で発酵させた後、塩水に浸してから乾燥させた食品である。日本では、この納豆菌を用いていない加塩発酵大豆食品にも、「納豆」という名称を付けている
引用:(※1)日本の土壌と文化へのルーツ生薬としての納豆|東邦大学医療センター
中国から日本に伝わった豆豉(トウチ)がもとになって、「浜納豆(静岡県)」「大徳寺納豆(京都府)」が作られたと言われているよ。食べてみると、豆豉(トウチ)にそっくり!!
塩辛納豆は、甘じょっぱ系のおやつやデザートに使われることもあるよ。
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甜面醤(テンメンジャン)との違い
甜面醤(テンメンジャン)は、味噌や小麦粉に麹を混ぜて発酵させて、砂糖や香辛料で味を調えた甘味噌のこと。
甜面醤(テンメンジャン)
=味噌や小麦粉に麹を混ぜて発酵させて、砂糖や香辛料で味を調えた甘味噌
=甘みやコクをプラスできるが、豆豉(トウチ)のようなうま味や塩味はない
=火を通すと香りがでる
豆豉(トウチ)と比較すると、役割が若干異なります。
豆豉(トウチ) | 甜面醤(テンメンジャン) | |
---|---|---|
塩味 | ||
うま味 | ||
甘味 | ||
辛味 | ||
用途 | 炒め物、蒸し物に使う | 炒め物、麵のタレ、 煮物の隠し味などに使う |
料理例 | 野菜炒め、麻婆豆腐など | 北京ダックのタレ、 炸醤麺、回鍋肉など |
豆板醤(トウバンジャン)との違い
豆板醤(トウバンジャン)は、唐辛子とそら豆と小麦粉に麹を混ぜて発酵させた唐辛子味噌のこと。
豆板醤(トウバンジャン)
=唐辛子とそら豆と小麦粉に麹を混ぜて発酵させた唐辛子味噌
=辛味や塩味、うま味やコクをプラスでき、辛みの刺激が強い
=辛い物が好きな人向け
豆豉(トウチ)と比較すると、役割が若干異なります。
豆豉(トウチ) | 豆板醤(トウバンジャン) | |
---|---|---|
塩味 | ||
うま味 | ||
甘味 | ||
辛味 | ||
用途 | 炒め物、蒸し物に使う | 汎用性高くなんにでも使えるが 辛みの刺激が強い |
料理例 | 野菜炒め、麻婆豆腐など | 辛い物が好きな人向けに 幅広く使える |
味噌(特に豆味噌)との違い
豆豉(トウチ)やその他の類似品がない場合、味噌で代用することも可能です。
米味噌は若干甘みが強いので、より豆豉(トウチ)に味を近づけるのであれば、豆の割合が高い豆味噌を使うことをおすすめします。
米味噌=米麹+大豆+塩
豆味噌=豆麹+大豆+塩
味噌も大豆から作られる発酵食品なので、旨味や香り、塩気などを料理に生かすことができます。より豆豉の味わいに近づけたいという場合は、大豆の粒が残っているもの、原料が大豆と塩だけのものなどを使うと良いでしょう。
たまり醤油との違い
豆豉(トウチ)やその他の類似品がない場合、大豆と塩だけで醸造されるたまり醤油で代用することも可能です。
たまり醤油
=大豆を蒸して麹を加え、できた味噌玉を1年間以上発酵させて作られる醤油
=粘り気があり、うま味が強く、コクがある
=東海地方の特産
豆豉(トウチ)を使った料理アイデア・口コミ
豆豉を使った料理アイデア・口コミは、以下のとおりです。
ひとつずつ見ていきましょう。
麻婆豆腐・回鍋肉が高級店の味に
豆豉をほんの少し加えるだけで、麻婆豆腐・回鍋肉のコクや風味がプロの味に!
中華料理が好きな人は、常備しておくと便利だよ。
香味野菜と一緒に炒めるだけ!
いつもの野菜炒めに、細かく刻んだ豆豉を加えるだけで、本格中華になります。
あーおなかすいてきた…笑
蒸し肉のソースのコク足しに
ちょっとコクが物足りないなと思ったら、細かく刻んだ豆豉を加えてみましょう。
豆豉(トウチ)って、なんだかんだで便利です。
おススメの豆豉(トウチ)は?どこで買える?
豆豉(トウチ)は、ネット通販(Amazon)でも買うことができます。
一つずつ見ていきましょう。
陽江豆豉
豆豉(トウチ)の名産地である、広東省陽江で作られたブランド豆豉(トウチ)です。
広東・香港料理によく合います。
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浜納豆
豆豉(トウチ)と同じように使うことができる、日本産の塩辛納豆です。
浜納豆は、静岡県の名産品です。
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大徳寺納豆
豆豉(トウチ)と同じように使うことができる、日本産の塩辛納豆です。
大徳寺納豆は、京都府の名産品です。
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まとめ:豆鼓(トウチ)とは?使い方・味・代用可能な調味料を徹底解説!
豆豉(トウチ)は、見た目はただの乾燥した黒豆です。
しかし、この小さな豆の中にうま味が凝縮されていて、料理をおいしくしてくれます。
塩味が強いため、料理に使う場合は細かくみじん切りにしてから使用するのがおすすめです。
また、家に豆豉(トウチ)がない場合、わざわざ買わなくても似た風味や味を再現する方法があります。
豆豉醤(トウチジャン)や日本の浜納豆・大徳寺納豆は、ほぼ同じなので使いやすいですが、持っている人は少ないかもしれません。
その場合は、味噌で代用することも可能です。
参考にしてみてね。
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参考文献
(※1)日本の土壌と文化へのルーツ生薬としての納豆|東邦大学医療センター
https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/oriental_med/guide/column_food/column20160615.html