【この記事で解決できるお悩み】
寝る前にヨーグルトを食べるといいってホント?メリットをおしえて!
ダイエット・安眠・美肌に効果的な食べ方は?
この記事では、こんなお悩みを解決します!
寝る前にヨーグルトを食べると、痩せやすくなるー。
SNS上ではそんなウワサが流れ、寝る前にヨーグルトを食べるメリットが注目されています。
そこで今回は、寝る前にヨーグルトを食べるメリットを徹底解説!
ダイエット・安眠・美肌に効果的な食べ方も整理してみました。
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この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら
寝る前にヨーグルトを食べるメリット・効果は?
寝る前にヨーグルトを食べると、どんなメリットや効果が期待できるのでしょうか?
一つずつ見ていきましょう。
寝る前ヨーグルトは大げさ?直前は食べないほうがいい
寝る前にヨーグルトを食べると痩せるー。
このウワサは、ちょっと大げさかもしれません。
ヨーグルトに関わらず、寝る直前に食べ物を食べるのは、消化が悪くなるというデメリットがあるからです。
「寝る前」と言っても、寝る直前にベッドの中で食べるのはちょっとリスクが多いかも…
このウワサの元は、おそらくダイエット本「夜ヨーグルトダイエット」によるもの。
夜ヨーグルトダイエット
=自律神経と腸のスペシャリストである小林弘幸先生の監修本
=腸が活性化する時間帯(22:00〜翌2:00)に合わせてヨーグルトを摂取するダイエット法
「夜ヨーグルトダイエット」とは言われているけど、「寝る前ヨーグルトダイエット」とは言ってないですよね。
さらにヨーグルトは、食前・食後などの食べるタイミングによっても効果が違うと言われています。
食前にヨーグルトを食べるメリット
=(砂糖などの糖分を含まない場合)血糖値の急上昇を抑えられる
=(砂糖などの糖分を含まない場合)空腹感を抑えられる
食後にヨーグルトを食べるメリット
=大腸まで乳酸菌やビフィズス菌を届けやすい(食事で胃酸が弱くなっているため)
ヨーグルトに含まれる乳酸菌を大腸まで届けることを目指すなら、食前よりも食後に食べることをおすすめされます。
生きたまま届ける必要がない乳酸菌もいます。必ずしも生きたまま届ける必要はないかも…!
カルシウムの吸収率が高まる
寝る直前ではないものの、夜にヨーグルトを食べるメリットはたくさんあります。
そのうち、エビデンスもしっかりしているのが、「夜はカルシウムの吸収率が高まる」というもの。
マウス実験ではありますが、カルシウムは日中の活動期よりも、夜のほうが吸収率が高まるという報告(※1)があります。
栄養素によって、吸収しやすい時間が変わるのかーー。
美肌効果が期待できる
肌の健康を保つために重要な栄養素と言えば、タンパク質。
しかし、タンパク質と同じくらい重要なのが、ターンオーバーをスムーズに進めるカルシウムとビタミンDだと言われています。
日本人の食事摂取基準(2020年版)(※2)では、成人1人1日当たりの推奨量を、男性で700mgから800mg、女性で650mgと設定していますが、平均摂取量を見てみると平均200~250mgも不足しているのだとか。
成人1人1日当たりのカルシウム摂取推奨量
男性:700mg~800mg
女性:650mg
少しでも吸収率を上げられるように、カルシウムは夜に摂取するのがベストかも。ヨーグルトもカルシウムが多いので、夜ヨーグルトがいいって言われているんですね。(※3)
ダイエット効果が期待できる
さらにカルシウムとビタミンDが不足すると、ダイエット効果が出にくくなるという報告(※4)があります。
この報告では、カルシウム350mgとビタミンD100IUを入れた飲み物(240mL:グラス3杯)を16週間のんだところ、皮下脂肪が減りやすくなったことがわかりました。
ダイエットにもミネラルって大事なんだなぁ…。
寝る前にヨーグルトを食べるデメリット・注意点は?
寝る前の夕食時にヨーグルトを食べるとカルシウムの吸収率は高まりますが、注意すべき点やデメリットもあります。
太らないのか?
一般的に朝や昼の活動期に比べて、身体が休息の準備を始める夜は、あまり食べ物を食べないほうが良いと言われています。
さらに最近の研究では、食事の時間を概日リズムに合わせて、ある程度制限する(=だらだら食べ続けずに規則正しい食事のリズムを保つ)のが重要だという報告(※5)も。
活動期からずれた夜に高脂肪の食事をすると、エネルギーの生産効率が悪くなり、肥満リスクが高まるというのです。
太りにくい食事をしたいなら、寝る前や夜、夕食後にデザートを食べるより、昼食後に食べたほうがいいってことかぁ…。
大事なのは、概日リズムに合わせた食事をすること。
概日リズムに逆らった食事をすると、ヒトの細胞の中のミトコンドリアの活動が低下し、エネルギー効率が悪くなり、その結果肥満リスクが高まるというのが、身体のメカニズムのようです。
概日リズムに逆らった食事をする
↓
ミトコンドリアの活動が低下
↓
エネルギー効率が低下
↓
肥満リスクが高まる(太る)
個人個人の生活リズムやヨーグルトを食べる目的次第だけど、やっぱり真夜中に食べるのは微妙そうだなぁ…。
虫歯にならないのか?
ヨーグルトには、砂糖などの糖類がたくさん含まれているので、確かに食後に歯をきちんと磨かなければ虫歯リスクは高まります。
しかし、その一方で、ヨーグルトの乳酸菌が虫歯菌の力を弱めるという報告(※6)も。
乳酸菌にも種類があるので、乳酸菌ならなんでもいいというわけではないみたい。注目されているのはL8020乳酸菌です。
L8020乳酸菌
=虫歯菌、歯周病菌、カンジダ真菌に対して抗菌効果がある
=2週間、毎昼食時に摂取した場合、虫歯菌と歯周病菌4種を口腔内から有意に減少させた
虫歯対策にヨーグルトに含まれる乳酸菌をとるのもいいけど、歯はちゃんと磨きましょう!
安眠効果なら朝ヨーグルトのほうがいい?
寝る前にヨーグルトを食べると、よく眠れるようになるっていう噂を聞いたんだけど…ほんと?
うーん…。どちらかというと、安眠効果やうつ病対策を狙うなら朝ヨーグルトのほうがいいという報告(※7)があるよ。
ヨーグルトには、「トリプトファン」というアミノ酸が含まれています。
トリプトファン
=アミノ酸の一種
=タンパク質が多い鶏肉、卵、バナナ、ヨーグルトなどに含まれる
=幸せホルモンのセロトニンや睡眠ホルモンのメラトニンを作る材料になる
トリプトファンを朝のうちにしっかり摂取しておくと、昼の活動期には幸せホルモンのセロトニンを作る材料として働き、さらに夜にはそのセロトニンが睡眠ホルモンのメラトニンを作る材料として働くという効果が。
トリプトファンが不足していると、セロトニンが作られないし、セロトニンが作られないとメラトニンが作られないというわけ。
ヨーグルトに限りませんが、心の健康や安眠効果を狙うなら、トリプトファンが多く含まれる食材を朝のうちに取っておくことが必要です。
タンパク質の吸収率アップなら朝ヨーグルトのほうがいい?
筋力アップや代謝アップのために、日々タンパク質を多く摂ろうとする人は多いと思います。
同じタンパク質の量を摂取するなら、朝の活動期のはじめに重点的に摂取したほうが、筋肉量が増加しやすいという報告(※8)があります。
ヨーグルトだけに限らないけど、タンパク質が多い食べものを朝に食べるのは、筋肉をつけたい人にとっては大事なことです。
食事でバランスよく、いろんな種類のタンパク質をとりたい人は、部分的に宅配食を利用するのもおすすめです。
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寝る前のヨーグルトの食べ方
寝る前のヨーグルトを習慣にするなら、どんな食べ方がよいのでしょうか?
一つずつ見ていきましょう。
最適なタイミング
ヨーグルトを食べる最適なタイミングは、寝る前ではありません。
夜食べるなら、夕食の後のタイミングがおすすめです。
一般的には、就寝の2~3時間前までに食べ終わっておくのがよいとされています。
寝る直前に食べると、消化活動が始まって、睡眠の質を低下させてしまう可能性があるんよね…。
最適な食べる量
寝る前や夜のヨーグルトは、約100g程度にとどめておきましょう。
夜にたくさん食べるのは、あまりおすすめできません。
ヨーグルト100gに含まれるカルシウム量は、約120mg。
カルシウムは、一般的に平均200㎎程度不足しているため、それを補う形で摂るのがおすすめです。
常温に放置してから食べる
胃腸が冷えやすい方が、冷蔵庫から出したばかりの冷たいヨーグルトをそのまま食べるのは、ちょっと心配です。
少し常温に置いてから、食べましょう!
しかし、温めたほうが良いからといって、電子レンジを使うのは少し心配。
乳酸菌が活発に働くのは、30~40℃程度までで、50℃以上に温めすぎると、乳酸菌は死んでしまうからです。
温めたい時はお湯を混ぜてヨーグルトドリンクにするのもいいかも?
砂糖入りのヨーグルトより塩ヨーグルト?
夜に砂糖たっぷりのヨーグルトを食べてしまうと、太る原因になるため注意が必要です。
そんな時におすすめなのが、ヨーグルトに塩を加えた塩ヨーグルト。
ドレッシングのベースにしたり、つけ床にしてお漬物を作ることもできるので、気になる人はぜひトライしてみてください。
寝る前におすすめのヨーグルトの選び方
寝る前におすすめのヨーグルトは、以下のとおり。
一つずつ見ていきましょう。
砂糖不使用のヨーグルトを選ぶ
夜にヨーグルトを食べるなら、砂糖不使用の無糖タイプのヨーグルトを選びたいところ。
加糖タイプは、砂糖や果糖ぶどう糖液糖などの甘味料がたっぷりなので要注意!
無糖タイプを選んで、自分で少量の甘味料をプラスするぐらいにして、なるべく糖類を摂らないように調整するのがおすすめです。
甘味料のおすすめは、以下のとおり。
生はちみつ
=腸にやさしいオリゴ糖や有機酸も入っている
米麹甘酒
=ビタミンB群やアミノ酸も同時に摂取できる
脂肪が少ないヨーグルトを選ぶ
夜にヨーグルトを食べるなら、なるべく脂肪分が少ないヨーグルトを選びたいところ。
最近では脂肪分ゼロのヨーグルトもたくさん販売されていて、種類も豊富です。
自分の好みにあった脂肪分ゼロのヨーグルトを探してみましょう。
カルシウムの含有量が多いヨーグルトを選ぶ
夜はカルシウムの吸収率が高まるので、カルシウムの含有量が多いヨーグルトを選ぶのもおすすめ。
ヨーグルト自体のカルシウム含有量が多いものだけでなく、普通のヨーグルトにカルシウムが多いドライフルーツを甘味料の代わりに入れて食べるのもおすすめです。
カルシウムが多いドライフルーツと言えば、いちじくやあんず。
ヨーグルトにお砂糖を入れなくても、いちじくやあんずを入れればおいしく食べられるよ。
ビタミンDと一緒に採るか含有しているヨーグルトを選ぶ
カルシウムの吸収率をアップさせるために、ビタミンDの含有量が多いヨーグルトを選ぶのもおすすめです。
カルシウムとビタミンDを一緒に採ると、内臓脂肪が減りやすくなるという報告(※9)があるよ。
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まとめ:寝る前にヨーグルトを食べるメリットを解説!ダイエット・安眠・美肌
寝る前にヨーグルトを食べると良いと言われることがありますが、これは寝る直前ではなく、寝る2~3時間前だと考えるのが妥当です。
寝る2~3時間前に食べる、通称「夜ヨーグルト」には、カルシウムの吸収率を高めることで、美肌効果やダイエット効果が期待できます。
しかし、夜ヨーグルトは、カルシウムの吸収率は高まりますが、注意すべき点やデメリットもあります。
砂糖たっぷりのヨーグルトを夜食べてしまうと、太ったり、虫歯になるリスクも。
また、安眠効果やタンパク質の吸収率をアップさせたいなら、朝ヨーグルトのほうがよいという報告もあります。
ヨーグルトは朝夜どちらのタイミングで食べてもそれぞれメリット、デメリットがあります。
自分の食習慣にあったタイミングでヨーグルトを楽しみましょう。
参考にしてみてね。
発酵を体系的に勉強したくなったら…
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参考文献
(※1)Intestinal clock system regulates skeletal homeostasis
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30730853/
(※2)カルシウム|厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html
(※3)ミネラルの肌への効果(1)カルシウム
http://www.cyclochem.com/cyclochembio/watch/watch_059_01.html
(※4)Calcium and vitamin D supplementation is associated with decreased abdominal visceral adipose tissue in overweight and obese adults
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22170363
(※5)Time-restricted feeding mitigates obesity through adipocyte thermogenesis
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36264811/
(※6)虫歯・歯周病を抑える L8020 乳酸菌を新商品に活用|広島大学
https://www.hiroshima-u.ac.jp/system/files/114421/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%EF%BC%88%E8%99%AB%E6%AD%AF%E3%83%BB%E6%AD%AF%E5%91%A8%E7%97%85%E3%82%92%E6%8A%91%E3%81%88%E3%82%8BL8020%E4%B9%B3%E9%85%B8%E8%8F%8C%E3%82%92%E6%96%B0%E5%95%86%E5%93%81%E3%81%AB%E6%B4%BB%E7%94%A8%EF%BC%89.pdf
(※7)朝食時の牛乳・乳製品の摂取が睡眠健康,抑うつ,不安軽減に与える効果
https://www.jstage.jst.go.jp/article/pacjpa/79/0/79_2AM-058/_pdf/-char/ja
(※8)体内時計に合わせた朝のタンパク質摂取タイミングが筋量増加に効果的
https://www.waseda.jp/top/news/73617
(※9)Calcium and vitamin D supplementation is associated with decreased abdominal visceral adipose tissue in overweight and obese adults
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22170363